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倒産集計

2010年 上半期九州・沖縄地区企業倒産状況

(負債総額1,000万円以上)

〜  件数は平成に入り最低 件数、負債ともに低水準   〜

倒産件数 406件負債総額 863億8,300万円

前年同期比件数133件(24.6%)減21年上半期539件
負債673億6,200万円(43.8%)減1,537億4,500万円

【 概  況】

平成22年度上半期(4月〜9月)の九州・沖縄地区の企業倒産は、件数が406件で前年同期比133件(24.6%)の大幅減少であった。上半期での件数406件は、平成に入り最低の水準であった。負債総額は863億8,300万円で前年同期比673億6,200万円(43.8%)の大幅減少であった。前年同期では1件あった負債額100億円以上の倒産がなく、負債額10億円以上でも前年同期の31件を大きく下回る14件にとどまり、上半期では平成に入り平成元年に次ぐ2番目に低い水準となった。最大の倒産は(株)都市未来ふくおか(福岡市・負債総額80億円)。地区別件数では前年同期比で増加したのは鹿児島のみ1県で、大分は同数、他6県は軒並み減少した。地区別負債額では前年同期比で増加したのは大分のみ1県で他7県は減少した。業種別において件数は大きく減少したものの建設業の首位に変化はない。製造業が前年同期比で増加したが、他は軒並み減少した。原因別では不況型倒産が88.7%を占め、8年連続70%台を超える高水準で推移している。業況悪化による受注・売上不振が大半を占め、採算割れ・焦げ付きなどにより体力を消耗した中小企業の倒産が目立っているが、政府主導の金融支援策が奏功し倒産は小康状態が続いている。

【 地区別 】

件数は、前年同期を上回った県は鹿児島のみで、大分は同数、他6県は軒並み減少した。前年同期トップの福岡は前年同期比75件減少したが、構成比は43.8%とトップは変わらない。なお、長崎が前年同期比24件減。沖縄が13件減。熊本が9件減であった。
負債額においては、前年同期を上回った県は大分のみで他7県は減少。負債額100億円以上の大型倒産はなく、負債額10億円以上の倒産は福岡が6件、熊本が3件、北九州・大分・宮崎・鹿児島・沖縄が各1件の合計14件(前年同期31件)であった。

【 原因別 】

受注・売上不振が302件で全体の74.4%(前年同期66.2%)を占め、他を圧倒する傾向が続いている。次に、採算割れが26件(構成比6.4%)、焦げ付き・連鎖が25件(同6.2%)、放漫経営が14件(同3.4%)と続く。構成比増減で大きく増加したのは、受注・売上不振で8.2%の増加であった。同業他社との競争激化など厳しい受注環境の中、受注確保に苦慮し事業継続を断念する倒産ケースが多く見受けられた。
<不況型倒産は年度上半期8年連続70%台>
不況型倒産(売上不振・焦げ付き連鎖・採算割れ・回収遅延)は360件で全体の88.7%(前年同期84.0%)に達し、上半期で8年連続して70%を超えた。受注単価の下落や競争激化、取引先の倒産等、受注環境の悪化から業績停滞の様相を示し、政府主導による金融支援策を利用するものの、資金面に不安を抱える中小企業が倒産するケースが増加している。

【 業種別 】

建設業の構成比トップ(38.4%)は変わらないものの、前年同期比57件の大幅減少であった。なお、建設業の中では土木工事業が首位で同業種の3分の1を占めたが、前年同期の79件を下回る52件にとどまった。前年同期比で製造業のみが前年同期比で増加したが、他は軒並み減少した。一般的な消費の落ち込みが設備投資の抑制等を促し製造業の倒産増加を招いたと考えられる。

【 見通し 】

平成22年度上半期の件数406件は平成に入り最低の水準となった。負債総額では100億円以上の大型倒産がなく10億円以上の倒産も14件(前年同期比17件減)にとどまり863億8,300万円は平成に入り平成元年に次ぐ2番目に低い水準となった。このような沈静化状態となっている背景には、公共工事前倒し発注や「景気対応緊急保証制度」および「中小企業金融円滑化法」といった政府主導による金融支援策が中小企業を対象に効果を発揮し資金繰りが緩和されたことが、倒産抑制の大きな要因と判断される。しかし、西日本建設業保証(株)による平成22年度上半期(4月〜9月)の九州地区公共工事動向では、前年同期比で件数10.8%減少、請負金額10.0%減と減少傾向、売上不振にあえぐ不況型倒産が70%以上を占める状態が8年続く等、取り巻く環境はいまだ厳しい状況といえる。政府主導による金融支援策によりしばらくは倒産急増の可能性は低いと考えられるが、売上不振に頭を抱える企業は数多く存在する。また、今年9月には主に中小企業を対象に融資実行していた日本振興銀行(株)が破たん、九州地区での影響も少なくはないと考えられる。今後も公共工事の減少や民間企業の設備投資抑制、個人消費低迷等の厳しい環境が続けば、水面下で体力を消耗し続けている倒産予備軍が力尽くことが考えられ、現況の小康状態に変化が生じる可能性は十分ある。

記事は週3回(地区によっては週1回)郵送でお届けする企業情報紙「東経情報」から抜粋したものです。
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