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2008年11月18日

環境共生都市を目指して官民一体の先進的取り組み7

表-1

2008年11月17日

環境共生都市を目指して官民一体の先進的取り組み6

 具体的には、産業から発生する廃熱など未利用エネルギーを他産業や隣接する生活圏で利用することや、工場、地域から生じる副産物・廃棄物を企業間でやりとりし資源化するなどの可能性について検討し、さらに、コンビナート内の水素供給ポテンシャルに着目し、今後の水素社会に向けた基盤づくりを行なっている。

 このように、北九州市では、過去の蓄積を最大限に活用し、官民一体となり、環境問題に対する取り組みが積極的に行なわれている。世界に誇る環境先進都市として、今後のさらなる展開が期待される。

2008年11月14日

環境共生都市を目指して官民一体の先進的取り組み5

環境先進都市の核づくり
 環境先進とモノづくりの2つの特性を融合させていこうというのが、北九州エコタウン事業。同事業では、「あらゆる廃棄物を他の産業分野の原料として活用し、最終的に廃棄物をゼロにすること(ゼロ・エミッション)」を目指し、資源循環型社会の構築を図っている。事業の中心地域である若松区響灘東部地区にはペットボトルリサイクル工場、家電品リサイクル工場などが立地し、実績を上げてきたが、04年には、対象地域を市域全体に拡大した。これは新たに、北九州エコ・コンビナート(都市レベルの資源・エネルギーの有効活用)というコンセプトが確立してきたことによる。

 北九州市は、鉄鋼・化学などの大規模かつ多種多様な産業の集積による素材型産業コンビナートを形成し、立地企業は世界最高水準のエネルギー利用・物質転換技術を有している。現在でも、市内に立地する各企業においては、これらの技術を活用し、省資源・省エネルギーに取り組んでおり、大きな成果を挙げているが、企業単独の取り組みでは限界もある。

 そこで、企業の枠組みを越えて連携することでコンビナートとしてのポテンシャルを最大限発揮し、省資源・省エネルギー、さらには、コンビナートとしての競争力強化につながる可能性を探るとともに、産業圏と生活圏との連携をも進め、先進的な資源・エネルギー循環型都市の構築を目指し「北九州エコ・コンビナート構想検討委員会」を設置した。

2008年11月13日

環境共生都市を目指して官民一体の先進的取り組み4

蓄積される環境技術
 今回の「環境モデル都市」選定に至るには、高度成長期に発生した公害を、官民一体となって克服してきた北九州市の取り組みが前提になっていることは明らかだ。その過程においてはさまざまな技術や経験が蓄積されてきた。

 表—1に示すとおり、北九州市に立地する企業には様々な環境技術が保有されている。

 このように、モノづくりの街として栄えてきた北九州市ならではの環境技術の蓄積は、他の都市には見られない特性であり、これを活かして、産業、都市構造、地域コミュニティ等全てのまちづくりに「環境を機軸とした取り組み」を導入することとし、行政、企業、市民が一体となった「世界の環境首都づくり」を進めているのだ。

2008年11月12日

環境共生都市を目指して官民一体の先進的取り組み3

 具体的な取り組みのための基本的考え方は、まず、市域においては200年街区形成などによる「ストック型都市構造への転換」を行うとし、工場の持つエネルギーインフラを都市インフラの観点から活用するとともに、低炭素貢献製品の技術・製造拠点化などを図る「次世代産業構造の構築」を目指す。また、「低炭素社会を支える人材の育成」によりストック型都市基盤を積極的に活かし、低炭素に資する産業技術・システムを創り出す。そして、取り組みを精緻に評価し、新しい価値観・文化を創造する「豊かな暮らしの創出」を行い、その成果を都市間環境外交を通じて、アジアの産業都市で拡大展開していこうというものだ。

 こうした基本構想を具現化していく取り組みとしては、以下の3つの事業が計画されている。

(1)次世代エネルギー供給システム事業
   全市的にエネルギー効率の向上を図る
   次世代水素エネルギーモビリティや水素タウンの整備

(2)低炭素200年街区の整備
   高齢者や子供たちが安全で安心して暮らせる低炭素の街づくり
   政府の提唱する200年住宅、太陽光発電など

(3)アジア低炭素化センターの早期設置
   国際環境協力を通じて低炭素化技術の指導、人材育成などを進める

 また、数値目標としては、工業地域と市街地が近い特性を活かした「エネルギー利用の少ないコンパクト都市」づくりを進めて、市内のCO2の削減について、05年度の約1540万トンから50年には約800万トンへ削減する。つまり、約半分に削減するということだ。さらに、産業都市の特性を活かしアジアを中心に海外での環境技術移転も同時に進めていく。

2008年11月11日

環境共生都市を目指して官民一体の先進的取り組み2

環境モデル都市として認定
 7月22日北九州市は「環境モデル都市」として選定された。

 「環境モデル都市」とは、世界の先例となる「低炭素社会」への転換を進め、国際社会を先導していくという内閣の方針を受け、「都市と暮らしの発展プラン」(2008年1月29日地域活性化統合本部会合了承)で位置づけられた取り組み。選定した「環境モデル都市」の提案を実現し、当該都市・地域における温室効果ガスを大幅に削減することにより、統合アプローチによる低炭素社会の構築に向けた具体的な道筋と日本の将来像を示すものとしている。

 今回は、応募のあった全国82件(89自治体)の提案の中から

  〈1〉大幅なガス排出削減目標
  〈2〉先駆性・モデル性
  〈3〉地域適応性
  〈4〉実現可能性
  〈5〉持続性

の基準を満たす都市が選定された。

 選ばれたのは、北九州市をはじめ、横浜市、富山市、帯広市・下川町(北海道)、水俣市(熊本県)の6つの自治体。これらの都市は、今後、環境モデル都市アクションプランの策定・実施に取り組む。そして、国は、環境モデル都市アクションプランの円滑な実施に向けて、環境モデル都市を推進するために関係省庁間においての連絡会議も活用し、新たな制度的枠組みの構築の検討を含め、総合的な支援を行うとともに、環境モデル都市の取り組みを国内外に波及させるため、施策の展開や情報の発信に努めるという。

 「環境モデル都市」選定における北九州市の提案内容を要約してみよう。

 まず、全体のテーマを、「成長するアジアの低炭素社会づくりを牽引する『アジアの環境フロンティア都市』の実現」とし、産学官民に備わる地域の環境力を結集し、「世代を越えて豊かさを貯蓄していくストック型社会の構築」を基本理念に置いている。

 この将来像を実現していくための基本方針として

  (1)産業都市としての低炭素社会づくりのあり方
  (2)少子高齢化社会に対応した低炭素社会づくりのあり方
  (3)アジアの低炭素化に向けての都市間環境外交のあり方

の3つの柱を据えた。

2008年11月10日

環境共生都市を目指して官民一体の先進的取り組み1

小倉駅 6月に開催されたG8(主要国首脳会議)洞爺湖サミットが環境サミットとも呼ばれていたように、今日環境問題への取り組みは地球規模での最優先課題となっている。今や環境先進都市として世界的評価を得るまでになった北九州市。市制45周年を迎え、環境モデル都市としての選定を受けるなど国内外からの注目を集めている北九州市の取り組みを紹介してみよう。