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2011年10月31日

九州新幹線開業・JR博多シティオープン後の流通戦争3 〜博多阪急の出店は、九州全域を巻き込んだ流通戦争ではなく福岡市天神とその周辺との局地戦だった〜

福岡市に近い百貨店が苦戦

 福岡市に近い久留米市の久留米岩田屋は、天神地区と同様に博多阪急の影響を受けたが、北九州市、熊本市、鹿児島市、宮崎市、大分市、長崎市、佐賀市の百貨店は、博多阪急の影響はあまり受けなかったといえる。

 これは、第1に久留米市は、完全に福岡商圏となっているためである。福岡市内百貨店が、久留米市を福岡市内と同じ特別送料で配達するエリアに設定し、自店商圏として位置づけていることからもうかがえる。

 第2には、福岡都市圏外の顧客がJR博多シティに来なかったことではなく、福岡へやってくる顧客はショッピング目的客ではなく「観光目的客やビジネス客」であったためと考えられ、ゴールデンウィークの福岡市内ホテルは新幹線を利用した宿泊客が増加した。

 第3には、クリアランス期や大型連休を除く平常月の博多阪急の戦略が、店舗の足元を最重点に位置けた展開を行ったためである。足元商圏こそが日々の売上確保と位置付け、JR沿線の福岡市(博多区・東区)、福津市、宗像市、糟屋郡、飯塚市、鳥栖市や博多駅に向かう都市高速のバス路線利用者などの顧客を取り込んだためだ。また、催事の広告も来店頻度の高い足元商圏を中心に新聞折り込みを30万~50万部行っている。

記事は東経ビジネスに掲載中です。

2011年10月28日

九州新幹線開業・JR博多シティオープン後の流通戦争2 〜博多阪急の出店は、九州全域を巻き込んだ流通戦争ではなく福岡市天神とその周辺との局地戦だった〜

博多阪急の影響をあまり受けなかった九州地方都市百貨店

 JR博多シティオープン前の予想では、新幹線の影響もあり北九州市、熊本市の百貨店が大きく影響を受けるといわれていた。行政区の名称は現行のままでも商圏的にみれば「福岡市小倉区、福岡市熊本区」になるのではと噂されていたが、そういう結果にはならなかった。

 新幹線沿線の3月度百貨店売上高は、北九州市(売上高対前年約6%減)、久留米市(同約9%減)、熊本市(同約5%減)、鹿児島市(同約4%減)とJR博多シティのオープンの影響を受けたが、福岡市天神地区百貨店(同約13%減)のマイナスまで悪化しなかった。

 4月度以降の状況は、北九州市のコレット井筒屋で4月、6月、7月(同約1%増)が対前年増となり2010年度の北九州市内百貨店の対前年売上高減少率が約4%減だったことを考えるとよく健闘したと言える。井筒屋は、博多阪急対抗策として開店約1年前よりいろいろな対策を実施したようだ。例えば、小倉駅前のコレット店で、「コレットクラブカード」(現金専用ポイントカード)の発行、小倉本店では、女性の外回り営業部隊の「レディ営業部」を設立するなどした。

 このように各店で営業政策を推進した結果、今年8月22日に2012年2月期通期連結業績予想の上方修正(前回発表当期純利益2億円を5億円へ上方修正)を発表するなど健闘している。
 熊本市も鶴屋百貨店が4月、6月、7月(同約1%増)と対前年増であり、熊本市内の2010年度百貨店対前年売上高減少率が約3%減だったことを考えると健闘した。
 鹿児島市の山形屋も4月度(同約3%増)、7月度(同約2%増)と博多阪急の影響はなかったようだ。

 半面、久留米市の久留米岩田屋は3月度に約9%減、5月度には約12%減、中元期の7月度も約6%減と天神地区と同様前年割れが続いている。

 九州新幹線が通らないJR在来線沿線の佐賀市、長崎市、大分市、宮崎市各百貨店売上高は、JR博多シティ開店時の3月は前年同月比マイナス店ばかりであったが(佐賀玉屋対前年約8%減、長崎大丸・トキハ大分店同各約5%減など)、4月以降は改善している。長崎市では長崎大丸が閉店セールのため、4月以降毎月対前年増で6月や7月は80%超増と倍近くの売上高を確保している。

 大分市のトキハ百貨店は、2010年度対前年売上高減少率は約6%減であったが、6月、7月はプラスに転じるなど改善傾向にあり、宮崎山形屋も4月、6月、7月と対前年増でJR博多シティの影響を受けたとは考えられない。

 佐賀市の佐賀玉屋は4月度に対前年微増となり5月度は天神地区同様約12%減と苦戦したが、7月度には約10%増と反転しているようだ。

記事は東経ビジネスに掲載中です。

2011年10月26日

九州新幹線開業・JR博多シティオープン後の流通戦争1 〜博多阪急の出店は、九州全域を巻き込んだ流通戦争ではなく福岡市天神とその周辺との局地戦だった〜

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今年3月九州新幹線鹿児島ルートが全線開業し、JR博多シティがオープンした。JR駅ビル百貨店は京都伊勢丹、名古屋高島屋、札幌大丸等のように集客力の観点から成功しているが、博多阪急はどうなのだろうか。福岡市天神地区百貨店や九州各県の百貨店の状況から「流通戦争」をリポートする。

前年割れが続く福岡市天神地区百貨店

 博多阪急がオープンした3月度の福岡市天神地区百貨店の対前年売上高減少率は、岩田屋約9%減、福岡三越約17%減、博多大丸約15%減となり天神3店計で約13%減少した。4月度は3月の東日本大震災の影響による売上高反動もあり天神地区百貨店は約5%減とマイナス幅を縮めたが、5月度はゴールデンウィークにJR博多シティが集客力の強さを発揮し、天神地区百貨店は対前年約12%減と再び2桁のマイナスとなった。7月の中元期も対前年約5%減とプラスへは浮上しきれていない。

 博多阪急の初年度売上高目標は370億円だが、開店から8月までの半年間で約200億円と好調に推移し、年間売上高は380億を突破する勢いだ。この間(3月~8月)の天神地区百貨店売上高は、約68億円減少(約8%減)したようだ。

 福岡三越の売上高は博多阪急の出店により、福岡市内4百貨店の中で最下位へ転落した。1997年福岡三越が出店した時、福岡玉屋が4位へ転落し、その後福岡玉屋は閉店してしまった。福岡三越が出店し、福岡玉屋が閉店したように、博多阪急の出店により福岡三越は閉店するのだろうか。㈱岩田屋三越の売上高は苦戦中で、2012年3月期決算の純損益は赤字の見通しである。「同じ会社なのに天神に2つも百貨店はいらないのでは」という声もあり、福岡三越の今後の動向が注目されている。

 福岡都心部の大型商業施設の状況は、3月度にソラリアプラザが対前年約15%減、天神コア約10%減、キャナルシティ約20%減であったが、4月以降も苦戦が続いているようだ。JR博多シティの売上高は福岡市の天神地区とその周辺の専門店、郊外のショッピングセンターなどから流れた数字といえる

記事は東経ビジネスに掲載中です。

2011年10月24日

写真画像が表現できる精細度!東芝、世界最高レベルの液晶を開発

近年、高度の通信機能を備えた高機能OS(Operating System)と、大容量、高速の通信インフラが整備されてきている。これらをベースに、大量の情報を1画面内に表示して素早い判断、処理を可能とするスマートフォンやタブレット等の情報処理端末用画面や、3D表示などを用いたより臨場感の高い画面表示に対する要求が高まっている。

そうした背景のもと、東芝は画期的な製品を開発した。同社は2011年10月20日、直視型では世界最高レベルの精細度498ppiをもつモバイル用液晶ディスプレイを開発したことを明らかにした。画面サイズは6.1型ながら解像度がフルハイビジョンを越える2560×1600(Wide QXGA)となる。

東芝は、
「我々は、長年培ったガラス基板上に微細で高性能な低温ポリシリコンTFTを形成する加工技術と精度の高い組み立て技術を基にして世界最高レベルの精細度を持つ液晶ディスプレイを開発致しました。本開発品は写真画像とほぼ同等の高品位で深みのある映像の表示を可能にします。そして、2D表示にもかかわらす奥行きのある高い臨場感を表現します。」と、コメントしている。

2011年10月21日

ゲームパッド付きスマホ!ドコモ、「Xperia PLAY」の発売日が決定

ドコモは、ソニー・コンピュータエンタテインメントが提供するライセンスプログラム、PlayStation Certifiedに対応し、ゲームキーパッドを搭載したスマートフォン、「docomo NEXT series Xperia PLAY SO-01D」を、2011年10月26日より発売すると発表した。2011年10月22日(土曜)より発売日前日まで、全国のドコモショップにて事前予約を受け付ける。

「Xperia PLAY SO-01D」は、PlayStation Storeより初代「プレイステーション」などの名作ゲームをダウンロードすることが可能(対応予定)であり、PlayStation Storeのみならず、Androidマーケットや各ゲーム会社の独自サイトから、Xperia PLAY用に最適設計された大容量・高精彩なゲームを入手することができる。

ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズが勧めるゲームを紹介するアプリである「Xperia PLAY Game Launcher」を搭載し、ホーム画面にはゲーム関連ウィジェットやアイコンをまとめて搭載しており、各ゲームへの簡単なアクセスを実現した。

また、ゲーム機能だけでなく、FOMA ハイスピードエリア内での受信時最大14Mbpsの高速通信に対応し、4.0インチのフルワイドVGAディスプレイ、文字入力アシスト機能POBox Touch 4.3を搭載、Flash Player 10.3に対応するなど、スマートフォンとしての機能も充実している。

2011年10月19日

無料でセキュリティを強化!シマンテック、「ノートン360 バージョン6.0」ベータ版を公開

シマンテック・コーポレーションは2011年10月12日、オールインワンのセキュリティ スイート製品であるノートン 360 のバージョン 6.0 パブリックベータ版をリリースすると発表した。

このベータ版はノートンのベータ版ウェブサイトから無料でダウンロードでき、強化された PC チューンアップとバックアップ機能に加え、ノートン インターネットセキュリティ2012 の中核である強力なセキュリティ技術を含んでいる。

ノートン 360 ベータ版は、スピードや性能を維持したまま消費者に最強かつ最も包括的な保護を提供するように設計されている。

新しい保護機能および改善点は、下記のとおり。
・ノートン ID セーフ インザ クラウド – ネット犯罪から個人情報・財務情報を保護し、詐欺ウェブサイトからユーザーの安全を守ります。スリムになった新しいインターフェース、簡素化されたログイン操作、そしてクラウド上で保存するパスワード機能により、ノートン インターネットセキュリティ 2012 あるいはノートン 360 バージョン 6.0 ベータ版を搭載したあらゆるコンピュータから、容易にアクセスできる。
・ノートン マネージメント – ウェブベースの新機能により、ユーザーは世界のどこからでもノートン製品を管理できる。ユーザーは、遠隔操作でノートン製品の追加、セキュリティ設定の管理、契約の更新ができ、その場にいなくても、簡単に自分の端末の状態をチェックしたり、問題を修正したりできる。
・ダウンロード インサイト安定性評価 – ダウンロードしたファイルの安全性を、インストール前にチェックする。更に、数百万のシマンテックユーザーの安定性情報に基づき、自分の環境でのアプリケーションの安定性を予測するデータを作成し、それらを追加でユーザーに提供する。
・ネットワーク帯域幅の管理 – 月々のデータ割当量を使い切って超過料金が発生するのを防ぐため、従量制ネットワークに接続されている際には、ノートン製品のクリティカルでないアップデートを制限する。

そのほか、下記の主要な特長を引き続き提供する。
・ノートン インサイト – ノートン独自のレピュテーションベースのセキュリティ技術では、数百万の匿名のシマンテックユーザーのソフトウェア使用パターンを利用して、これまで特定されていなかった悪意あるソフトウェアを自動的に特定し、遮断する。
・SONAR – SONAR 技術は、未知の脅威を迅速に検知し無効化するために、実行中のアプリケーションに疑わしい振る舞いがないか監視する。
・ノートン ユーザー体験 – ノートン 360 バージョン 6.0 ベータ版では、簡素化されたユーザインターフェースのメインページから、ノートン モバイルセキュリティ、ノートン オンラインファミリー、脅威活動マップ、並びにウェブサイトの評価サービスであるノートン セーフウェブに、すぐにアクセスできる。

2011年10月17日

ライブドアがKDDIに無線LAN事業を譲渡

生活シーンにおいてインターネット利用が高まる中、Wi-Fiは、スマートフォンなどのモバイルデバイスからインターネットをご利用いただくために不可欠なものとなりつつある。そうしたなか、公衆無線LAN事業のおいて、新たな展開があった。

KDDIとライブドアは、ライブドアの公衆無線LAN事業をKDDIが譲り受けることについて、2011年10月07日、事業譲渡契約を締結した。これにより、これまでライブドアにて運営されたWi-Fiエリアとその事業は、 KDDIグループへ2011年12月1日に譲渡される予定だ。

ライブドアは現在、山手線圏内の電柱のほか、大学、カフェ、飲食店、商業施設など、お客さまが行き交い多く集う場所に約2,300ヶ所以上のWi-Fiエリアを展開している。

KDDIは、ユーザーが生活の中でいつでも、どこでも、快適にストレスを感じることなくインターネットを利用できるマルチネットワークを強化するために、「Wi-Fiエリア拡充」の一環として、ライブドアのWi-Fiエリアの運営を継承することとした。

今後もKDDIグループとして「au Wi-Fi SPOT」の更なる拡充を図り、auのユーザーに、より高速で快適なスマートフォンライフを届けるとしている。

なお、現在ライブドアが提供している公衆無線LANサービス「livedoor Wireless」については、引続きライブドアよりユーザーへ提供する。

またこれにあわせて両社は、auスマートフォンを利用しているユーザーと「livedoor Wireless」を利用しているユーザーに向けた新たな無線ブロードバンドサービスの創出を検討していくとしている。

2011年10月14日

ソーシャル化を加速!楽天がFacebook開設を代行した訳

楽天は2011年10月6日、運営する日本最大のインターネットショッピングモール「楽天市場」において、楽天市場に出店する約37,000店舗に向けて、各種SNS企業ページを活用したソーシャルコマースサービス「楽天 S4」の提供を開始した。

楽天は、出店店舗の「Facebookページ」や「mixiページ」といった企業ページを制作代行し、まずは事前に申し込んだ約4,200店舗へのサービス提供し、今後は全店舗に向けて順次、利用店舗数の拡大を図るとしている。

「楽天S4」は、楽天市場の出店店舗が、Facebookやmixiなど複数のソーシャルメディアに企業ページを簡単に開設し、運営できる機能を提供するサービスだ。

楽天は、これまでメールマガジン配信機能「R-Mail」やブログ機能「店長の部屋Plus+」、レビュー機能「みんなのレビュー」など、店舗とユーザー間のコミュニケーションの確立を目指した機能を拡充してきた。

今回「楽天S4」の提供を開始することで、店舗とユーザー間の双方向的なコミュニケーションの活性化や、これまでリーチできなかった潜在的な顧客の獲得を目指す構えだ。

具体的には、本サービスの利用を申し込んだ店舗の企業ページを、楽天が制作代行するほか、楽天市場の商品ページのデータと自動連動する機能を提供する。これにより店舗は、楽天市場内の自社ページで商品登録を行うだけで、自動的に企業ページにも商品情報を投稿できるようになる。

まず第一弾として、Facebookでの企業ページの開設が可能となり、年内にはmixiへの展開を予定している。本サービスの利用については、年内は無料で提供、来年以降は月額3,000円での提供及び、売り上げの1%の従量課金制を予定している。

今後は、楽天市場のFacebookやmixiの公式企業ページ「楽天市場お買い物部」を通じて各店舗の新情報などを発信しプロモーションを支援するほか、店舗向けにソーシャルメディアをネットショップに生かすためのセミナーの提供なども予定しており、企業ページ開設後の運用支援にも取り組んでいく予定だ。


楽天は、昨今のソーシャルメディア利用者急増に伴い Facebookやmixi、Twitterなど各種ソーシャルメディアを活用し、楽天市場の認知拡大に努めてきた。今後は、これまで蓄積したノウハウを生かし、より一層、店舗とユーザーとの関係性を強化すべく、各店舗がソーシャルコマースに積極的に取り組むことができるようサービス内容を拡充し、Eコマース全体の活性化を目指していくとしている。

2011年10月12日

SNSゲーム開発で南米に新拠点!DeNAがチリの会社を買収した理由

ディー・エヌ・エー(DeNA)は、チリのゲーム開発会社Atakama Labs S.A.の発行済株式を取得し、子会社化したことを明らかにした。今回の買収により、DeNAグループとして初めて南米に開発拠点を開設する。

Atakama Chileは、ゲーム開発における専門性とクオリティの高さから、これまでもDeNAの子会社であるngmocoが運営するグローバル版「Mobage」向けゲームの開発業務を受託してきた。

また、FacebookやiOS端末向けのゲーム開発実績もあり、開発チームは高い拡張性を有している。今後は、主にグローバル版「Mobage」向けソーシャルゲームの受託開発を行う拠点となるとしている。

DeNAは、現在国内外合わせて400名程度のスマートフォン向けアプリ版ソーシャルゲームの開発人員体制を早期に1000人規模に拡大する計画で、今回の買収も計画実現に向けた取り組みの一環だ。

今後も、外部デベロッパーとの連携と並行して自社製ゲームタイトルのラインナップを充実させ、スマートフォン向けソーシャルゲームプラットフォームとしてグローバルNo.1を目指すとしている。

2011年10月07日

PCとスマホのどちらが必要?IDC、PCやスマホの利用実態の調査結果を発表

IDC Japanは、国内家庭ユーザーを対象に、PC、スマートフォン、メディアタブレットの利用実態について調査/分析し、その結果を発表した。

IDC Japan PC、携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストの浅野浩寿氏は、「スマートフォンはモバイルコンピューターとの見方から、PCとスマートフォンが競合すると言われることが多い。しかしユーザーは購入段階においても、PCとスマートフォンを比較対象としておらず、それぞれを使い分けている」と分析している。


今回の発表によると、スマートフォンを購入する際、PCとスマートフォンを比較検討し、スマートフォンを購入したと回答した比率は0.8%と非常に少ないことが分かった。 PCの市場価格が下がり、スマートフォンの価格に近づき競合すると想定していたが、今回の結果からユーザーはスマートフォンの購入時に、PCを比較対象としていないとIDCでは分析している。

また、複数の情報端末を持つユーザーの一日の平均利用時間は、スマートフォン 100分、ポータブルPC 140分、デスクトップPC 160分だった。このことから、スマートフォンの利用時間は、PCよりも短いことが分かった。

スマートフォンは、通勤や通学など移動の空き時間を埋める目的で利用することが多い一方、PCは自宅で文書の作成、オークションやショッピングなどの目的を持った使い方が多いことが、この平均利用時間の差に表れていると分析している。つまり、ユーザーはPCとスマートフォンを、それぞれ用途や時間によって使い分けているとみることができる。

それぞれの情報端末の必要性について聞いたところ、PCが必要であるという回答率は96%だった。しかし、メディアタブレットが必要であるという回答率は11%と少ないことが分かった。

メディアタブレットはポータブルPCと、スマートフォンの中間的な位置付けにあり、製品としてのポジショニングが明確になっていないことが、回答率の低さに表れているとIDCでは分析している。

一方、PCで必要な機能として最も重視している項目は「高速CPU」でした。PCのCPUは以前のものと比べエントリーモデルでも非常に高速になっているが、依然としてユーザーはPCに高速なCPUを求めている。PCを長時間利用する際、処理速度にストレスを感じており、性能の鍵となる高速な CPUを求めていると分析している。

今回の発表はIDCが発行したレポート「2011年 国内PC市場 家庭ユーザー利用実態調査: PCとスマートフォン、メディアタブレットの競合」(J11150105)にその詳細が報告されている。

2011年10月05日

東日本大震災に乗じたサイバー攻撃!IPA、サイバー攻撃の実態を分析

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、脆弱性を利用した新たなる脅威の実態把握と対策促進のための調査レポートとして「東日本大震災に乗じた標的型攻撃メールによるサイバー攻撃の分析・調査報告書」をIPAのウェブサイトで公開した。

近年、コンピューターウイルスの持つ機能が複雑化しつつあるが、それだけではなく、人間の心理・行動の隙を突くことで情報を不正に取得する手段(ソーシャルエンジニアリング)等を利用した技術面以外の手口も巧妙化してきている。中でも標的型攻撃メールにおいては、ソフトウェア等の脆弱性を狙った攻撃も多く、情報漏えいなどの被害の発生原因となっている。昨今では、金融業や重工業を狙った攻撃が顕在化している。

IPAセキュリティセンターでは、このようなサイバー攻撃への対策促進のための調査を毎年行い、その結果を「脆弱性を狙った脅威の分析と対策について(*1)」と題したレポートとして、公開している。

今回は、東日本大震災とそれを引き金とした福島第一原子力発電所事故に乗じ、放射線への人心の恐怖と関心を悪用したサイバー攻撃について調査を行った。そして、震災に関する情報提供に見せかけた攻撃メールに添付されたウイルスの詳細を分析し、その内容と対策を「東日本大震災に乗じたサイバー攻撃の分析・調査報告書」として公開した。

2011年10月03日

元ソニーCEOがレノボ社外取締役!出井伸之氏、レノボ取締役に就任

レノボは2011年9月28日、現在クオンタムリ−プ株式会社の代表取締役 ファウンダー&CEOで、元ソニー株式会社会長兼CEO(最高経営責任者)の出井伸之氏を、同社の社外取締役に迎えることを発表した。これは同社社外取締役ジェームズ・カウルター(James Coulter)氏の退職に伴う人事となる。

カウルター氏はTPG Capital社の共同創立者で、同社は2005年のレノボによるIBM PC事業部買収時において早い段階から影響力のある投資家として役割を果たし、昨年同社の残りの所有財産を売却している。

今回出井氏を迎えることで、日本市場における戦略的理解を深め、その戦略を強化することが可能になる。PC事業におけるNEC社との戦略的提携に基づいて設立したNECレノボ・ジャパングループは、現在日本最大のPCグループとしてすでに始動している。

また今回出井氏を迎えることは、急成長しているコンシューマ市場でのビジネスの拡大、画期的な製品開発への取り組み、強力なグローバル・ブランドの確立をこれまで以上に強調している同社の姿勢を反映している。

レノボ・グループの会長であるLiu Chuanzhiは、
「取締役会およびすべての管理職メンバーを代表して、出井氏に弊社経営陣への歓迎の意を表したいと思います。比類ない経験と実証されている豊富な知識、またグローバル・ビジネスにおいて最高レベルのリーダーシップを長年にわたり発揮されてきた経歴を背景に、出井氏がレノボの戦略の発展と長期的成功へプラスの効果を直接もたらしてくれると確信しています。一方、ジムはグローバル・ビジネスにおいて大企業へと成長を遂げたレノボに長年にわたり貢献してきてくれました。この場を借りて、感謝の意を表します。」と、述べている。

現在、PC市場においてレノボの勢いは加速している。
IT関連市場調査およびコンサルティング企業のIDC社によると、世界PC市場における現在のレノボの市場シェアは第3位となっている。レノボは中国市場と日本市場においてNo.1(日本でのシェアはNECとの合弁企業)であると共に、中国を含むグローバルでの新興市場においてもNo.1のPC企業で、法人向けノートブックでも世界No.2だ。

現在レノボは7四半期連続で最も急成長している大手PC企業ですが、さらにモバイル・インターネットを含む新しいビジネス分野でも事業(先頃グローバルでタブレット製品を発表)を拡張しています。昨年度、レノボの売上は210億米ドルを記録している。

レノボのCEO、Yang Yuanqing(ヤン・ユアンチン)氏は、
「レノボブランドの大きな勢い、今後の明るい見通し、将来に向けた強力な戦略的ポジショニングのすべてを背景に、レノボは世界中の秀でた能力をもつ人材にとって魅力的な企業となっています。出井氏は日本を代表するテクノロジーの先駆者であり、コンシューマ家電ビジネス界における成功の象徴ともなっています。出井氏の知識と情熱は、レノボの今後の長期にわたるビジネスの成功において存分に力を発揮してくれると確信しております。」と、述べている。

退職するカウルター氏についても、ヤン氏は
「レノボにとってジムは非常に貴重な人材であり、彼の知識と戦略的アドバイスなしにグローバル・ビジネスで大きな飛躍、市場における理解を深めることはできなかったでしょう。これまでのジムの貢献には、深く感謝しています。」と、述べている。

今回の退職について取締役会とカウルター氏の間では完全な合意がなされており、特にレノボ株主に報告すべき事項はないとしていうr。

出井伸之氏は、
「競争の激しい世界市場で卓越した能力を発揮しているだけでなく、未来のグローバル企業の姿を本当の意味であらためて示しているレノボの社外取締役に迎えられたことを光栄に思います。レノボは製品、パフォーマンス、人材、リーダーシップといった要素が絶妙のバランスを形成しているとともに、他が追随するような新しい分野を次々と開拓しています。これまでとは違うタイプのグローバル企業を作り上げ、いっそう卓越したテクノロジーを世界中のお客様に届けるということは決して簡単ではなく、やりがいのあるチャレンジと感じています。」と述べている。