躍進する 介護事業2
●サービス付き高齢者向け住宅の開始
2011年3月1日、高齢者住まい法(高齢者の居住の安定確保に関する法律)の改正法案が閣議決定した。これによって、これまで高齢者専用賃貸住宅(高専賃)、高齢者円滑入居賃貸住宅(高円賃)、高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)とされていた3つの高齢者向け賃貸住宅類型が「サービス付き高齢者向け住宅」に一本化された制度としてスタートする。
この改正法案は、通例とは異なり、既得権も残されず経過措置もない。今回の改正法が成立すれば、法律が施行されるまでの6カ月間に「サービス付き高齢者向け住宅」の厳しい基準や義務を満たさない場合、一般的な賃貸住宅となる。また、異業種から多くの新規参入も予想できる。しかし、ソフトを伴わない事業者がいずれ淘汰されることは想像に難くない。
●北九州市らしい高齢社会対策とは
団塊世代が高齢期に到達する4年後の2015年、北九州市では約3・4人に1人が高齢者になると予測している。北九州市の「2007年度高齢者等実態調査」によれば、総じて本人と介護者の両方ともに自宅での介護を希望する傾向が高い。
また、北九州市保健福祉局「保険福祉レポート2010」で2007年度と2009年度の同市介護保険サービスの実績を比較すると、在宅の場合には訪問リハビリテーションが3・14倍、地域密着型の場合には地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護が3・75倍、小規模多機能型居宅介護が3・52倍と、ほかより格段に増えている。
さらに、同調査の介護保険サービス利用者数(実人数)では、要介護1が1・16倍の8115人、要介護2が1・10倍の7600人で、全体の4割以上を占める(北九州市介護保険課調べ、数値は各年度平均値)。
このようなことから、同市は市民要望の高い介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)と認知症対応型共同生活介護(グループホーム)の整備を急ピッチで進める予定だ(第二次北九州市高齢者支援計画2009年度〜2011年度より)。
北九州市が目指す「安心して質の高いサービスを利用できる環境の確立」は、時間との競争でもある。
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