復活の兆しを見せる福岡のマンション業界 新たな需要に活気づくリフォーム業界2
● 地場デベロッパーは今後のための足場づくり
厳しい状況に置かれた地場デベロッパーのなかでは、次のステップのために足場づくりが始まっている。以前のようにはいかないまでも、資金調達ができたアーム・レポ、アライアンス、アイランドは活発な新規供給を進めている。西武ハウスは2010年に新規供給をストップして、200戸の在庫のうち137戸を販売、在庫圧縮に努めている。 また、2010年に再スタートを切った形の新栄住宅は、マンションデベロッパーから不動産多角化経営への転身を進めている。デベロッパー部門に加え、賃貸事業部門、仲介等の流通部門、マンション管理部門を4本柱にしていく意向で、その積極的な動きが注目を浴びている。デベロッパー事業でも資金調達、在庫リスクの面からも、これまで手掛けてきた大規模物件から、よりターゲットを絞り込んだ明確なコンセプトを持つ中規模物件にシフトしている。 これは、大型物件を支えていた20歳代後半から30歳代前半の一次取得者層が依然として厳しい状況にあることや、30歳代後半以上の中間層以上が大型物件に対しては敬遠することが多く、出足の悪さがあること。また、都市部での大規模な分譲マンション用地取得が困難になっていることが主な要因だ。底を抜け、回復の兆しも首都圏のマンション市場は在庫処理が一巡したこともあって急回復しており、福岡でも在庫が一掃され販売物件の減少が見え始めたことで、マンション市場の回復が期待されている。 資金力のある九州旅客鉄道、あなぶき興産九州、西日本鉄道などや大手が堅実に販売を続けるなか、底を脱したこともあり、地場デベロッパーの間でも以前程ではないが、若干の回復の兆しも見えてきた。新規供給が激減していた地場の老舗と言われる西武ハウス、作州商事、ファミリーや、人工島のタワーマンションで苦戦を強いられ、2009年には新規供給がゼロだった老舗の新栄住宅も2010年には56戸の新規供給をしている。また、2011年は期首から計画物件が徐々に市場に投入されており、新規供給が5年ぶりに増加へと転じる見込みだ。 サブプライムローン問題に端を発した世界的金融危機により、2006年のピーク時から2010年には新規供給が6割減となった福岡のマンション市場だが、視点を変えれば、供給過多だった市場が適正規模へ移行しているとの見方もできる。もともと、福岡のマンションデベロッパーは全国的に見ても先駆け的な存在で、企画販売にしてもそういった素地が見える。だからこそ、2011年からの本格回復に期待したい。● 注目を集めるリフォーム業界
建築物ストックの有効活用方策としてリフォーム・リニューアルが注目されている。地球環境問題、廃棄物問題が深刻化する中、「つくっては壊す」というフロー消費型の社会から「いいものをつくって、きちんと手入れして長く大切に使う」というストック型社会への転換が急務となっており、2006年に閣議決定された「住生活基本計画(全国計画)」では、住宅政策の基本的な方針の一つとして「ストック重視」が掲げられ、住宅政策は大きな転換期を迎えた。 戦後、政策として住宅の「量」の確保により、深刻な住宅不足の解消を図り、その結果、現在では相当量の建築物ストックが蓄積されている一方で、それらの「質」についてはいまだ十分な水準とは言えない。右肩上がりの経済成長の時代が終わりを迎えた現在、建築物の質を追求すると共に、これまで蓄積してきた建築物をリフォーム・リニューアルし、将来へ継承していこうという潮流¥が起きている。建築業界も時代の変遷に伴い、住宅品質確保促進法や中古住宅保証制度、建設資材リサイクル法などの法整備が進んでおり、環境保全およびコンプライアンス(法令順守)の観点からも、廃棄物の適正処理が求められている。記事は東経ビジネスに掲載中です。
