「目覚まし付きの新AQUOS」のように常に新しい液晶テレビを投入しているシャープは、世界的な液晶メーカーでもある。容易に推測できるように、液晶関連特許をたくさん持っているわけだが、それらが他社に無断で使われていたとしたら、死活問題だ。そうした特許に対して、同社が動き出した。
シャープは2011年1月24日(米国時間)、米国国際貿易委員会(ITC)において台湾のAU Optronics Corporation(AUO社)及びその顧客である液晶テレビならびに液晶モニターのセットメーカーを、デラウエア州地方裁判所においてAUO社を、それぞれ提訴したことを明らかにした。
同社は、ITC申立書及び訴状において、AUO社が製造している液晶パネル・液晶モジュール及び、その顧客がAUO社の液晶パネル・液晶モジュールを使用し、米国で販売している液晶テレビならびに液晶モニターが、シャープ所有の液晶関連特許※を侵害していると主張し、ITCでは製品の米国への輸入および米国内での販売の差止を求め、これに加えて、デラウエア州地方裁判所ではAUO社のみを被告として損害賠償を求めている。
同社は、1970年に液晶の研究に着手し、1973年には電卓の表示装置として世界で初めて液晶の実用化に成功、 2004年からは亀山工場で大型液晶テレビの一貫生産をスタートするなど、業界におけるリーディングカンパニーとして液晶産業の発展に貢献してきた。また、長年にわたる研究開発の成果として、日本・米国を始めとする全世界において液晶関連の特許を所有し、一部については、液晶パネルメーカーに実施許諾をしていた。
対象となる液晶関連特許は、下記の7件。
・第6,879,364号:視野特性を改善するために液晶アライメントを制御する液晶表示装置
・第6,937,300号:微細スリットを有する画素電極を持った液晶デバイスの製造方法
・第7,057,689号:広視野角を実現するための位相差補償素子を有する液晶表示素子
・第7,283,192号:広視野角において視野特性を改善する液晶表示素子
・第7,304,626号:液晶のゲート電圧波形を工夫し表示品質を向上させる技術
・第7,532,183号:特にドライブ技術において、より良い画質を得るため応答速度を改善する液晶表示素子及びドライブ方法
・第7,838,881号:液晶表示装置などの表示装置に関して使用するアクティブマトリックス基板
シャープは、「今後も、当社特許を侵害するAUO製の液晶パネル・液晶モジュールを搭載していることを確認した場合には、さらに訴訟を提起する予定です。」と、コメントしている。液晶特許は、まさに死活問題なのだ。
提供:livedoorニュース