九州管内での経済動向および倒産状況。一年を振り返って
九州管内での経済動向および倒産状況。一年を振り返って
【福岡地区】
戦後、最も若い福岡市長誕生
平成22年、福岡で最も注目された話題の一つが、戦後最多の8人が立候補した福岡市長選だ。麻生 太郎元総理が新市長を強力に後押しすると共に多くの大物政治家が応援に訪れ、自民党および民主党の二大政党による代理戦争の様相を呈した今回の市長選。民主党の推薦を受けた現職の吉田 宏氏などを破り、自民党および公明党の支援を受けた新人の高島 宗一郎氏が制し、36歳と戦後の福岡市で最も若い市長の誕生となった。
高島氏は地元民放局の元アナウンサーとしてこれまで福岡を中心に活動、福岡では高い知名度を有すると共に、祖父は大分県の豊後高田市長を務めた経緯があり政治家としての血筋も持つ。当選後、高島市長は市政への意気込みについて情報開示の必要性を強調、こども病院移転については市民の意向に沿い見直すことを示唆した。また、高島市長は「福岡市をアジアで一番元気な都市に」との目標を掲げる。
今春には九州新幹線鹿児島ルートが全線開通、博多に2度目の新幹線乗り入れが実現する。魅力の多い街として知られる福岡市のさらなる発展および高島市長の活躍を期待したい。
『福岡ソフトバンクホークス』~パ・リーグ制覇
平成22年を振り返り福岡を沸かせた最も明るい話題の一つとしてあげられるのが、『福岡ソフトバンクホークス』のパシフィック・リーグ制覇である。前回のリーグ制覇は平成15年の『福岡ダイエーホークス』時代で、『福岡ソフトバンクホークス』としては初のリーグ制覇となった。
リーグは終盤まで『埼玉西武ライオンズ』と激しく首位争いを繰り広げたが、最後には劇的な形で混戦を制した。日本シリーズ進出をかけた『千葉ロッテマリーンズ』とのクライマックスシリーズ・ファイナルステージに敗れ、日本一は逃したものの福岡の街を大いに盛り上げたリーグ優勝であった。平成23年はぜひとも日本一になることを期待したい。
また、福岡を拠点とするサッカーJ2の『アビスパ福岡』もリーグ3位の成績を収め、5年ぶりのJ1復帰を果たした。この他、間もなく1年が経過するが、『東福岡高等学校』が全国高等学校ラグビーフットボール大会で2年ぶり2回目の優勝を果たすなど、福岡のスポーツ界にとっては何かと明るい話題の多い1年であった。
【北九州地区】
北九州銀行(仮称)発足へ。北九州地区に本店を置く銀行が誕生
10月1日山口フィナンシャルサービス(YMFG)100%出資子会社として、「北九州金融準備㈱」が発足した。発足当日には、山口銀行北九州本部にて設立式典が開催され、YMFG社長の福田 浩一氏らが「北九州金融準備㈱」の看板を掲げた。準備会社の社長には加藤 敏男山口銀行専務取締役(北九州本部長)が就任、来年10月開業を目指し、銀行免許取得に向け、新銀行開業に必要な事業計画の策定や内部統制、システム構築などに取り組んでゆく。開業後は、主にリテールによる営業強化を進め、山口銀行が九州内に配置する23店舗を継承し、以後、10店舗は増やしていく方針である。山口フィナンシャルサービスは山口県、広島県で「地域密着型金融」の徹底に加え、グループがもつノウハウやインフラを傘下銀行間で共有し、「効率的な経営管理」を実現してきた。今回はもうひとつの主要営業エリアである北九州市を中心とする北部九州にて「地域密着型金融」をきめ細やかに実現するため、新たな銀行設立に至った。一方、地元企業からは金融機関の競争が増すことで、資金調達環境が好転することを願っていることが聞かれている。
㈱シモカネ~架空取引の果てに・・・

北九州支社特別情報、情報会などで既報した㈱シモカネ(山口県下関市、インターネット通販業)は8月30日に破産手続開始の申立を行い、同日付で開始決定を受けた。負債総額は37億8,000万円内外、急成長から安定期に入り、地場優良筋と見られていた時期があっただけに、地元地区では衝撃が走ったことが伝えられている。関係先も『なぜ?どうして?好調だったんじゃ・・・』といった声が多いが、その倒産の裏には『架空取引』に関わる『融通手形』が存在していた。将来的に行き詰まることは容易に予想できただろうが、美味い汁を味わったがために、数年間にわたって、共に破綻への道のりを歩むこととなったアスコジャパン㈱(名古屋市)とその関連会社である㈱ミズノ電化社(名古屋市)との3社間での『架空取引』、『融通手形』を続け、結果的には融通手形の構図が崩壊。徐々に、自らの首を絞めることとになり、経営破綻へ追い込んでしまうこととなった。
【久留米地区】
2010年筑後地区
平成22年1~11月までの筑後地区倒産件数は40件、負債総額63億6,000万円にとどまっている。あくまで12月度の行方次第ではあるが、件数は平成以降最少の件数にとどまる見込み、負債総額も平成以降過去2番目に少ない水準になる事が濃厚である。
緊急保証制度、中小企業金融円滑化法、雇用調整補助制度等々の政策支援が功を奏したものとみられ、企業の自律的な業績回復によるものとは遠くおよばない。
以上の事から、記録的な倒産件数・負債総額は抑制されているなか負債10億円超の企業倒産も僅か一件に留まっている。一方、負債額が10億円下回るが印象的な企業倒産が起きた。平成22年2月3日、八女市に本店を置くキタジマ食品㈱(筍加工販売)に対し第三者による破産手続開始決定が下った。一昨年、産地偽装が相次ぎ表面化した複数の地元同業者の中で、当社は自ら開いた記者会見において「偽装」を公表するも後に県の行政指導が迫っていた事が発覚。パフォーマンスともとれるその言動に周囲の評価は想像に難くない。
自ら開いた記者会見とは違い最後の幕引きは第三者、というのも皮肉なものである。
【佐賀地区】
諫早湾干拓訴訟 上告断念 開門実施へ
国営諫早湾干拓事業で有明海の漁場環境が悪化したとして、佐賀など沿岸4県の漁業者らが国に対し、堤防排水門の常時開門などを求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁は堤防閉め切りと漁業被害との因果関係を認め、5年間の常時開門を命じた。
菅 直人首相は15日、国営諫早湾干拓事業の5年間の排水門常時開放を命じた福岡高裁判決について上告を断念することを表明、判決は確定し、農林水産省は平成24年度にも開門調査を実施する。「開門により海をきれいにしていこうという高裁の判断は重たいものがある」と述べ、上告を断念することを表明した。
理由については「ギロチンといわれた工事以来、何度も現地に足を運び最終的に判断した」と説明した。農林水産省は高裁判決が示した5年間の常時開放では干拓地の農業が大きな影響を受ける恐れがあるとして、上告したうえでゲートの上げ幅を制限して潮位を調整する方法で開門調査を行うことを計画していた。
これに対し、長崎県議会は16日、本会議を開き、5年間の常時開門を命じた福岡高裁判決について、上告断念を表明した国に抗議し、上告を求める決議を賛成多数で可決した。中村 法道知事は、鹿野 道彦農相の長崎入りを断ったことを報告。「既に干拓地で農業が始まっていることを考えれば、判断前に地元に相談があってしかるべきだ。一方的な上告断念は遺憾で、憤りを感じざるを得ない」と述べた。
決議は「福岡高裁判決は防災機能や干拓地農業に対する評価が低く、地元への影響が全く理解されていない」とし、「地元の同意なく開門調査が行われてはならない」と指摘。菅 直人首相に対し、実態を把握した上で判断を撤回し、上告するよう求めている。
【長崎地区】


龍馬ブーム~経済効果は182億円
NHK大河ドラマ「龍馬伝」の放送に伴い、主人公である坂本 龍馬が活躍した場の1つとして長崎が注目を浴びた。龍馬や幕末にゆかり深い史跡が多く、長崎各地でロケが行われた事や、坂本 龍馬役を長崎市出身の人気歌手、福山 雅治氏が演じた事もあり、龍馬伝ファン、福山 雅治ファンら大勢の観光客で賑わった。
「龍馬伝」は1月放送が開始され、長崎が舞台となる第三部がスタートした7月以降、長崎地区は龍馬ブームがヒートアップし、史跡巡り、ロケ地巡りの観光客は加速度的に増加。坂本 龍馬が結成した日本初の貿易商社、亀山社中を復元した「亀山社中記念館」をはじめ、「まちなか龍馬伝館」「龍馬伝館」、「グラバー園」等の観光施設入場者数は予想を遥かに上回り、龍馬ブームが数字にも表れた結果となった。これらの龍馬伝効果で、飲食業、宿泊業、商業、製造業等、各分野における経済効果は長崎市を中心に182億円と推計され、景気低迷が続く中、「龍馬伝」の放送が地域の経済に多大な恩恵をもたらした。
今後は「ポスト龍馬伝」として伝統行事や地域資源、世界遺産候補等の有効活用や観光推進、国際都市としての留学生誘致や国内外からの交流人口拡大等、「魅力ある元気なまち・地域づくり」を推し進めていく。
【熊本地区】
デフレ、猛暑が追い打ちに
4月9日に高森興産㈱(荒尾市)が民事再生手続開始の申立(負債総額16億3,100万円内外)を行い、11月1日に㈱桂花(熊本市)が民事再生手続開始の申立(負債総額12億5,800万円内外)を行った。県内食品業界で高い知名度を誇っていた老舗2社が経営破たんした。
高森興産は「タカモリ」の“うどん”や“ナポリタン”で広く県民に知られた存在だった。昭和39年、生タイプ即席麺の製造を開始し、同40年には東京および大阪にも販路を拡大、最盛時の平成3年5月期には年商32億3,000万円内外を上げていた。
ただ食生活の多様化や大手資本によるPB(プライベートブランド)商品、同業他社との競合で実績低下に歯止めが利かず、最盛時に30億円台に達していた年商は18億円内外まで減少していた。
この間、原油価格、小麦価格の高騰もデフレ進行で価格転嫁できず、累積赤字は5億5,000万円内外と多額なものとなっていた。一方、熊本ラーメン代表格といわれていた「桂花ラーメン」は熊本4店舗、東京・横浜7店舗を運営し、食品会社で構成されているフードパル熊本(熊本市)にはスープも製造できる工場を有していた。
約5年前に12億円あった年商は9億円台に下降し、近年は工場への先行投資負担が重荷となっていた中で、猛暑が追い打ちをかけ、東京地区での店舗売り上げが激減していたという。
県内中古車販売トップクラス㈱イマムラオート破たん
10月20日熊本地裁に民事再生手続開始を申し立て、同日保全処分が下った。負債総額は債権者40名(社)に対し23億8,284万円。知名度は高く、サービスにも定評のあった業界トップクラスの破たんだけに注目を集めた。地場業界老舗で、一時は中古車販売を中心に熊本市内などに5店舗を展開、県内トップクラスに成長。近年は関連する会社4社が組合員となり協同組合を組成、現所在地に店舗施設の集約化を行い、自動車、カー用品の販売、自動車整備が一体化したサービスを提供。平成18年にはONIX(オニキス)の加盟店となり新車の販売にも注力し業績は堅調に推移していた。
しかし、リーマンショック以降、自動車販売は急速に落ち込み資金繰りは悪化、仕入れが思うようにできなくなり、展示在庫の品薄からさらに売上高が落ち込むという悪循環に陥った。また、従来、店舗展開していた不動産購入などに伴う借入金は重く、返済に窮するようになっていった。こうした中、9月末までに自動車小売業の生命線であるオートローンを信販会社から打ち切られ、自力再建の道は厳しくなり今回の事態となった。なお、関連の㈲九州自動車検査センター(同所)も同時に民事再生手続開始を申し立てた。負債総額は1億円内外が見込まれる。今後は日昇自動車販売㈱(東京都)がスポンサーとなり事業を継続する意向である。
【宮崎地区】
家畜伝染病「口蹄疫」発生から終息まで4カ月余り苦悩の検証

【口蹄疫発生】
その異変は3月31日に始まっていた。宮崎県児湯郡内にある水牛の下痢についての相談であったが、通常の口蹄疫の症状でなかったことから結論が出ないまま処理された。
4月20日、児湯郡都農町の和牛から口蹄疫の疑いが確認された。口蹄疫対策本部が設置され、移動制限区域、搬出制限区域、消毒ポイントの設置し防疫対策を開始。しかし、感染力は非常に強く4月末時点で約4,000頭が感染し地域も拡大した。
5月、宮崎県は自衛隊に対して災害派遣を要請の他、同月5日には宮崎県が非常事態を宣言する等、懸命な防疫対策がとられることとなったが、感染はさらに勢いを増し5月末には4市町村247例約16万頭に達した。その間には、「安平」など種牛49頭を含め約9万頭の殺処分に加え、宮崎県、鹿児島県の競り市の中止となるなど深刻さが増した。
6月、口蹄疫発生地域では殺処分も進み新たな発生は鈍化したものの、宮崎市、都城市、西都市、日向市と周辺地域で新たに発生が確認されるなど広がりを見せた。隣県の鹿児島県、大分県では一部道路を封鎖する方針を打ち出した。また、この間には各県の獣医師の協力を得て172名体制で末までに約27万6,000頭の家畜処分が完了し新たな発生は抑制された。
7月にはこれまでの防疫作業、家畜の処分作業の結果から新たな発生は見られず一部非常事態宣言を解除した。しかし、同月11日、宮崎市で発生が確認され宮崎県の非常事態宣言解除は延期を経て7月27日ようやく解除に至った。これまでの被害は5市6町に達し殺処分された家畜は約29万頭に達した。
8月、新たな口蹄疫の発生もなく、対象地区すべての家畜糞尿処理が確認後、8月27日、東国原宮崎県知事が終息宣言を発表、過去に類を見ない家畜伝染病「口蹄疫」との戦いは一応の終了を迎えた。
しかし、4カ月におよぶ畜産関連の損失は1,400億円にも上り、関連産業の他、226件のイベントが中止されるなど関連損失は950億円に上るとの見方もある。また、全国的な関心の高さからこれまでの義援金は約25億円に達した。これから復興支援基金の設立など復興支援に向けた体制が整えられる見込みであるが、畜産農家の痛手は大きく、完全な復興には数年の期間を要する見込みである。
また、今回の発生から終息の出来事をこれからの畜産業界発展に生かしてもらいたいものである。
【鹿児島地区】
鹿児島県海上工事談合問題~処分下る
鹿児島県発注の海上工事で談合を繰り返していた疑いで、大手マリコンや県内トップクラスの建設業者等へ公取委の立ち入り検査が一斉に入ったのが平成21年11月5日早朝。1年が経過した今年11月9日、公正取引委員会は、同工事の入札等の参加業者に対し、独占禁止法の規定に基づいて審査を行ってきたところ、同法第3条(不当な取引制限の禁止)の規定に違反する行為をしていたとして同法第7条の2第1項の規定に基づく課徴金納付命令を行った。(なお、10月2日までに事前通知していた)
排除措置命令は植村組、渡辺組、竹山建設、山下(善)建設、町田建設、米盛建設、村上建設、森山(清)組、南生建設、池畑組、鹿児島グリーン綜合建設、藤田建設興業、丸福建設、西園組、阿久根建設、山佐産業、長崎組、新光建設、渕上建設工業、石橋建設、森組(南さつま市)、鶴田組、小牧建設、久保組、塩田建設、共栄建設、大友組、野添組、野村建設工業、森組(垂水市)、吉留建設の31社。課徴金納付命令は前述の31社の内、大友組、野添組、野村建設工業、森組(垂水市)、吉留建設の5社を除く26社と吉留産業へ下された。
また、鹿児島県は排除措置命令を受けたとして11月10日、31社へ「県建設工事等有資格業者の指名停止に関する要綱」に基づき指名停止措置を講じた。期間は11月10日から7社(鹿児島グリーン綜合建設、長崎組、石橋建設、鶴田組、久保組、共栄建設、森組(垂水市))が3カ月間、2社(山下(善)建設、渕上建設工業)が6カ月間、これ以外の22社が4.5カ月間。これを受けて国交省、各市町村も相次いで指名停止措置を講じた。ただ、大半の企業が3月24日までの4.5カ月間であり、繁忙期の3月中には同措置が解け、その影響は最低限にとどまるであろう。
今後、注目されるのが建設工事請負契約書に明記されている損害賠償。独禁法によると、命令が下されてから60日以内に審判請求がなければ確定となり、これをもって鹿児島県は対象となった発注額の10%相当を損害賠償請求することができる。今回、検査対象となった海上工事462件、総額555億6,000万円の内、談合が認められたものは412件、497億7,000万円。ただ、今回の課徴金はカルテル・談合の実行期間の最長3年分の合計311件、工事額363億2,675万円を対象としている。この3年分に対して請求されれば、最低でも14社は1億円以上の損害賠償を負うこととなる。有力企業が名を連ね、支払い能力は十分可能であるが、痛手を被ることは間違いなく、今後、さらなる価格競争が想定される。そのシワ寄
せは下請け業者、納入業者、強いては雇用不安へつながり、鹿児島県経済への影響は避けられず、本年、鹿児島県建設業界を揺るがした出来事であった。
鹿児島県整理倒産状況~沈静化が持続
米国発の金融危機による信用収縮が全世界へ波及したのが平成20年秋のこと。国内でも不動産不況、円高株安、デフレスパイラル等、マイナス経済用語がニュースをにぎわし、日本経済は「100年に一度の大不況」と言われる事態に陥り、上場企業が33件倒産した。この年、鹿児島県でも13件の大型倒産(負債総額10億円以上)が発生。また、年間倒産件数も増加へ転じ、141件を数える波乱の年であったことは記憶に新しい。
その後、さまざまな経済対策が打たれ、特に日本経済を支える中小企業に対しては同20年10月31日、緊急保証制度(原材料価格高騰対応等緊急保証)が施行され、県内でも申し込みが殺到し、承諾件数1,000件以上の月もあった。この資金繰り支援策の効果は絶大で、翌21年の年間倒産件数は76件へ略半減し、大型倒産も4件にとどまった。ただ、日本経済の浮揚の兆しは依然として見えず、さらなる支援策が必定として同21年12月4日、債務弁済負担の軽減を図る中小企業金融円滑化法が施行。また、今年2月15日には緊急保証制度も景気対応緊急保証制度へ名称変更され翌年3月まで延長された。特に中小企業金融円滑化法への県内金融機関(鹿児島県医師信用組合を除く、県内に本店を置く7金融機関)の取り組み状況は今年9月末時点までの申込件数は6,064件、実行は5,158件で、実行金額は1,859億円に上った。これら2大施策により、今年の倒産件数も1月~11月まで累計67件で、1カ月平均は昨年に続き6件台を維持。また、大型倒産は4件発生したが、内2件はグループ企業の統廃合に伴うもので、第3者への影響は皆無。12月度は集計中であるが、過去10年の年間の件数、負債総額共に最少となる可能性が高く、沈静化は2年近くにおよんでいる。
一方、円高、株安等、日本経済はいまだ回復基調が見られないのは周知の事実。このため、緊急保証制度(景気対応緊急保証制度)は平成23年3月末日での打ち切りが決定したが、一部、零細企業への支援は継続。また、中小企業金融円滑化法は同23年3月末日までの時限立法であったが、さらに1年の期間延長が決定された。しかし、ここにきて、これらの支援策をフル活用したにも関わらず、倒産に至るケースが散見されつつある。業績不振により緊急保証制度の利用や中小企業金融円滑化法の活用を実施したにもかかわらず、収支バランスが改善されず万策尽きるケースである。
整理倒産状況は沈静化しているとはいえ、県内景況が活況でない状況下、2大施策により淘汰が繰り延べられてきた面は否めず、先行きに楽観は禁物で、来年も疑心暗鬼が続きそうである。













年末の風物詩となっているのが2010年ベスト10だ。
他社に先駈けていちいち早く定額制のデータ通信を提供し、今でも熱狂的なファンを持つ携帯電話の会社が復活しようとしている。ウィルコムは、2010年3月12日に東京地方裁判所より