新博多駅、観光、ビジネスで大きな経済効果に期待4
【ビジネス・開発】
営業範囲広がるなどプラス予測
都市間競争の激化で影響懸念も
九州経済調査協会による福岡・熊本・鹿児島3県の企業に対するアンケート調査では、九州新幹線鹿児島ルートの全線開通による企業活動への影響について、福岡では「プラス」「ややプラス」と予測する企業が7割以上を占めたのに対し、熊本では5割、鹿児島では6割にとどまっている。
プラスの要因としては「営業活動の範囲が広がる」「出張コストの節約ができる」「取引先や関連企業の進出が進む」といった面が挙げられる一方で、マイナスの影響として「同業者の進出により競争が激化する」「商圏を他都市に食われる」など都市間競争の激化を挙げる回答が目立った。
出張頻度についての調査では、出張頻度が増えると予測する企業が多く、県別では福岡が最も高くなっていた。ビジネス目的での移動が活発化するものと予測される。
また、同じ調査では新幹線通勤を認める企業も半数近くに達している。全線開通後、新幹線通勤者が急激に増えることは考えにくいながらも、将来的には新幹線沿線に住まいを持って、新幹線による遠距離通勤を選択する動きが現れてくる可能性が高いと同協会では分析しており、新幹線は地域定住にも一定の効果があることを指摘している。
そうした動きのひとつの現れとして、九州新幹線の駅周辺でのマンション開発の活発化や駅周辺での都市基盤整備などがある。久留米駅では駅前広場の整備などが進む一方で新幹線駅直結をウリにしたマンション開発も進んでいる。福岡県内ではほかにも船小屋駅では、矢部川流域の筑後広域公園内に駅が設置されることから、全国初の「公園の中の駅」として特色を打ち出そうとしている。
熊本駅では新幹線駅に加えて在来線の連続立体交差事業や駅周辺の区画整理事業、市街地再開発事業、都市計画道路整備などが総合的に行われているが、それらは2018年~2020年前後までかかると想定されている。約63ヘクタールにもおよぶ広大な事業だけに、熊本の新たな顔づくりとして今後の動向が注目される。
新幹線に関連する開発としては、福岡都心部を中心にビジネスホテルの新設や改装が相次いでいる。新幹線効果で日帰り出張が増え、宿泊需要は減少するという見方がある一方で、支店や営業所を廃止して出張対応に切り替えるという動きもあり、そうしたビジネスマンの利用を想定したビジネスホテルの新設や、サービス面でビジネス対応を強化したリニューアルなどによって、あらたな宿泊客を獲得しようという戦略がうかがえる。
