ウォーターフロントを見直せ!5
課題はアクセスと周辺埠頭とのコラボレーション
ベイサイドプレイス博多では、初年度に年間150万人の集客を目指している。これは開業当初の約半分だが、当時はすぐ近くに福岡市の図書館があった。現在、ベイサイドプレイス博多周辺には市民が日々訪れる施設がなく、単独での集客を余儀なくされた。この数字を実現するために、前述のようなイベントやスタジオ開設したクロスFMとのコラボレーション、志賀島、壱岐・対馬航路、湾内クルーズ船「マリエラ」のターミナルを活用したイベントなどを仕掛けていく方針だ。
対岸の中央埠頭にはビートルなどによる韓国航路、観光客を乗せたクルーズ船の寄港などで多くのアジアの人たちが入っている。特に注目されるのが中国からのクルーズ船で、福岡市のまとめによると、2009年は計24回寄港し、その経済波及効果は10億5700万円と推計されている。2010年度は66回の寄港が予定されており、経済波及効果も29億円近くになるとみられる。寄港したクルーズ客は団体ツアーの場合、午前中に太宰府などを観光し午後に天神でショッピングといったスケジュールが多いが、この中にベイサイドプレイス博多を組み込むことができるか。九電工の橋田絋一社長は「彼らを取り込んでいく仕掛けもぜひ考えたい」と話している。
そして、最大の課題はアクセスだ。ベイサイドプレイス博多までは天神からバスで約5分、博多駅からは約7分と、時間的にはそう遠くはない。だが、福岡の人たちにとって港エリアは〝離れた場所〟という印象が根強く、実際に港湾物流関係の大型車両が激しく行き交うなど一般の人々にとっては車でも入りにくいエリアとなっていることは間違いない。
また、隣接する福岡サンパレスや福岡国際センターでコンサートなどのイベント客が帰りにベイサイドプレイス博多に立ち寄って食事をする、といった相乗効果も期待されるが、実際は両施設とも海を背にした構造になっており、大回りしないとベイサイドプレイス博多には行けない。対岸のマリンメッセ福岡からは遊歩道でつながっており、歩いて5分程度だが、「なかなか歩かない」といわれる福岡市民を誘導するには何らかの仕掛けが必要だろう。海が北向きであることから冬場でなくても少し天候が悪ければ歩きづらいエリアであることもベイサイドプレイス博多にとっては大きなハンディであるといえる。
