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2009年12月28日

競争激化?値下げ相次ぐ家庭用ゲーム機

家庭用ゲーム機ソニー・コンピュータエンタテインメントの家庭用ゲーム機、PlayStation3の新型が9/3に発売された。価格は29,980円。従来機と比較して10,000円もの値下げとあり、売れ行きは好調な様子。発売初週(8/31~9/6)でなんと15万台以上売り上げたという。

国内の据え置き型家庭用ゲーム機市場はソニーの「PS3」米マイクロソフトの「Xbox360」任天堂の「Wii」の三つ巴の様相を呈しており、価格面の上から若干PS3が不利とも言われていたが、今回の新型発売で大躍進を見せた形だ。

今回は、新型が発売されたPS3とそれらを取り巻く他のゲーム機の状況について、G-Searchの『新聞・雑誌記事横断検索』を使って調べてみた。


●どこが変わった新型PS3
新しく発売されたPS3、一体ドコが変わったのだろうか。

まずはデザイン。

厚みや重量は初期モデルの2/3程度となり、ゲーム機とは思えない一体型のスタイリッシュなデザインが特徴的。 表面もマットなシボ仕上げになっている。

次に性能。

HDD容量は120GB。ちなみに市販の2.5インチHDDと互換性があるため、ユーザ自身で交換も可能だ。主要半導体も改良され、電源系や冷却システムも刷新することで大幅な軽量・小型化を実施している。稼動時のファンノイズも低減されている。

機能については同社の「ブラビアリンク(HDMI連携機能)」が追加されたが、初期モデルに実装されていたPS2互換機能や、「他のシステム(LinuxOSなど)のインストール機能」などは除かれている。細かいところでは主電源スイッチの省略など。

その他には、音楽CDの再生/取り込み、ビデオ・写真の再生、自宅のパソコンとリンクしてのメディアサーバや、アバターによる仮想空間でのコミュニケーション「PS Home」などの機能もあり、ゲーム以外にも楽しめる要素は多い。

更には今回の値下げにより、「ブルーレイドライブ搭載」という点も注目を集めている。ブルーレイは実質的に次世代標準の光ディスク規格であり、DVD以上の高画質映像を楽しむことができる。このBDプレイヤーを単体で買うことを考えると、PS3の29,800円という価格はかなり魅力的だ。

「ゲーム機としては高い」と言われる値段に加え、ソフトのラインナップに魅力がないとされてきたPS3。今回の大幅値下げとほぼ時を同じくして、超人気作「ファイナルファンタジー」最新作の発売日が発表された。期待の大型タイトル発売と本体の普及、更なる新作ソフトのリリースで、ここから一気に巻き返しを計りたいところだ。

<発売中・発売予定のPS3人気タイトル>
・リッジレーサー7 (2006/11)
・メタルギアソリッド4 (2008/6)
・龍が如く3 (2009/2)
・ファイナルファンタジー13 (2009/12)
・グランツーリスモ5 (未定)


●対抗するXbox360
対するマイクロソフトも、今月10日に同社の「Xbox 360 エリート」を従来より10,000円値下げしての29,800円で発売している。時期的にPS3を意識したものと思われるが、同社いわく「ホリデーシーズンを控えた偶然」とのこと。とはいえ、マイクロソフト側も「(Xbox360は)¥19,800!だし。」というCMを打ち出しており、PS3 への対抗意識は隠せない様子だ。

そんなXbox 360だが、外国のゲーム機とあって洋ゲー(外国産のゲーム)が充実している。これらはPCのゲームを元にしているものも多く、オンライン対戦にも力が入っている。コアなゲームも多く、これらを好むヘビーユーザーの割合が目立つ印象だ。

大型国産RPG「テイルズオブヴェスペリア」の発売や、洋ゲーの充実度でPS3に差を付けていた感のあるXbox360だが、各タイトルのマルチ化(Xbox360とPS3で同じタイトルのゲームを発売すること)や、PS3の値下げによる追い上げとあいまって国内での風向きにも変化が出ている。

これに対してマイクロソフトでは、来年8月末までにさらにソフト100タイトルをリリースすると発表している。独自のソフトラインナップを充実させることで勢いをつけ、一気にPS3を突き放したい思惑があるようだ。

<発売中・発売予定のXbox 360人気タイトル>
・デッドライジング (2006/6)
・エースコンバット6 (2007/1)
・Gears of Warシリーズ
・アイドルマスターシリーズ
・Halo3: ODST (2009/9)
・Forza3 (2009/10)
・鉄拳6 (2009/10)


●世界王者のWii
最後に、独自路線を進む任天堂のWii。「Wiiフィット」や「Wiiスポーツ」などの新機軸なゲームが目立つ。夏休みに親戚一同が集まって「Wiiスポーツリゾート」をプレイするCMを見た方も多いだろう。

直感的な操作でゲームが楽しめるとあって、従来ゲームに親しくない高年齢層をも取り込んでいるのが特色だ。いわゆる「ゲーマー」ではなく、「ファミリー向け」を視野にして新規市場を開拓し、全世界で首位をひた走っている。

トップ安泰かと思われるWiiにも、値下げの「ウワサ」がある。ウワサの元は米国で、同国内でWii本体を249ドルから199ドルに値下げする広告が複数流出しているらしい。気になる値下げ時期は今年の9月末~10月初旬だとか。信憑性については定かではないが、先のPS3、Xbox360の値下げ合戦を見ているとさもありなん、といったところか。

<発売中・発売予定のWii人気タイトル>
・Wiiスポーツ (2006/12)
・Wiiスポーツリゾート (2009/6)
・モンスターハンター3 (2009/7)
・Wii Fit Plus (2009/10)
・ニュースーパーマリオWii (未定)


●意外な盲点?付属品のお値段
高解像度(HD)でゲームが楽しめることが売りのPS3やXbox 360だが、環境を整える際に「予想外」の費用がかかることがある。

例えば、PS3標準付属のAVケーブルはアナログのコンポジット入力のため、ゲームやモニタによっては字が潰れてしまう。高解像度の映像を楽しみたいのならHDMIやAVマルチケーブルの購入が必須だ。本体を縦置きする場合の専用スタンドも2,000円と結構なお値段だ。

Xbox360 では「アーケード(19,800円)」と「エリート(29,800円)」の2モデルがあるが、前者にはHDDが付属せず、256MBのメモリーユニットのみとなる。とりあえずゲームを手軽に楽しみたいなら前者、ダウンロードコンテンツやHDDインストールでゲームをフルに楽しみたいのなら後者がオススメだ。アーケードにもHDDを追加することは可能だが、別売りのため(税込15,750円)結局はエリート以上の出費になる。こちらもPS3と同様、高解像度で楽しむなら別売りケーブルが必須となる。もちろん、TVやモニタ、音響設備を整えると上記以上の出費になるのは言うまでもない。ご利用は計画的に。

・・・余談ではあるが、筆者はPS3のスタンドをケチって縦置きしていたところ、ケーブルに足を引っかけて倒してしまった。おかげでHDにインストールしたゲームデータが破損し、再インストールをする羽目になった。必要なところでお金を惜しんでいてはいけないようだ。


●9/26、27は東京ゲームショウ
値下げ合戦の続く家庭用ゲーム機。

直近のシルバーウィークや、年末年始の商戦に向けて各社の競争は激化する一方だ。もっとも、ユーザー側からしてみればゲーム機を買う原動力は結局のところ「遊びたいゲームがあるか」に尽きる。

9/24~27にはゲームの祭典、「東京ゲームショウ」が千葉の幕張メッセで開催される(一般公開は9/26,27)。心魅かれるタイトルがなくて(もしくはありすぎて)、どのゲーム機を買おうかと迷っている方は、東京ゲームショウで運命のタイトルに巡り合えるかも?


(G-Search sideB編集部)
※コラムは、G-Searchデータベースサービスを活用して執筆しています


提供:livedoorニュース

2009年12月25日

幻の壱岐米「にこまる」の新米も直送!壱岐の幸を生産者と一緒に育もう

壱岐の幸サポーター制度
地方の時代と言われて久しいが、地方発の「村おこし」や「まちづくり」は、まだ我々消費者に届いていないものが多い。しかし、産地と直接つながり地域の安全で新鮮な食べ物や、その地域ならでは特産品など、一般のお店で入手できないものを諸費者に届ける様々な試みがされているのだ。

こうした取り組みの立ちはだかってきたのが、素早く消費者に伝える方法だ。
既存のメディアでは、タイムリーに伝えられない、また一過性だから、見逃したら再び知ることができないなど、より多くの人に伝えることが難しかったが、インターネットの普及によって、今まで難しかった地域活性化の道が開かれようとしている。

長崎県の壱岐市では、市と商工会・農協・漁協が一緒に連携して販売促進と生産者の収入の安定化を図る「壱岐の幸サポーター制度」をスタートさせた。これは、総務省の「平成20年度地域ICT利活用モデル構築事業」に沿ったものとして、注目されている。

生産者と一緒に!「壱岐の幸サポーター制度」
壱岐(いき)市は、九州の福岡市から北西に約80km、玄界灘上にある長崎県の壱岐島と周辺の原島・長島・大島・若宮島などを含む地域。市域全域が壱岐対馬国定公園にも指定されているほど、風光明媚な地域だ。

「壱岐の幸サポーター制度」は、観光などで壱岐を訪れて壱岐のファンになった人や、壱岐に興味がある人、島の外にいる壱岐出身の人などを対象に、壱岐の野産物や海産物を生産者と共有していこうというものだ。

生産者と一緒に!「壱岐の幸サポーター制度」

サポーターは参加費という形で商品代金を先払いして、収穫を分配してもらうという仕組みだ。生産者にとっては、より良い生産物に挑戦するなど良い生産物作りをすることができ、サポーターは新鮮で安全な壱岐の産物を手にすることができる。商品は収穫・水揚げ時期を迎えると、サポーターの元に届けられる。豊作や大漁のときは予定より多くの量を得られるが、天候不良などで収穫量が減少した場合は相応の量を受け取ることになる。

生産者からの報告は、インターネットを活用。日々の仕事の様子や状況はブログなどでサポーターに報告される。生産者とサポーターは、コメントなどのやりとりで交流を深めることができ、一緒に壱岐を盛り上げていく活動もできると言う。


■幻の美味しいお米 壱岐米「にこまる」が食べられる
日本人にとっては、欠かすことができないものが、主食であるお米。美味しいお米を口入れたときの幸福感は、形容しがたいものだ。

産地直送の新米には、スーパーなどで購入するものとは、ひと味もふた味も違うと語る人も多い。そんな入手することが難しい、産地直送のお米を食べてみたいという人に、とっておきのお米がある。壱岐の美味しいお米「にこまる」だ。

壱岐米「にこまる」(イメージ)

「にこまる」は九州農試で開発された暖地向け中生品種。温暖化に対応した品種なのだ。品質・食味ともに優れる両親から交配され、食味値の基準とされるタンパク質含有量が低く、粒ぞろいの良さは口の中での均一な味わいとなり、噛めば噛むほどにうまみが口の中に広がると言う。命名は美味しくて笑顔がこぼれる品種であること、丸々とした粒張りの良さから由来する。

長崎県では他県に先駆けて奨励品種として「にこまる」採用、壱岐市でも本格導入は平成22年産からとなるのだが、
本格導入まえに、今年は一般にはほとんど出回らない「にこまる」があるのだ。

わずか約13ha分の「にこまる」。この幻の美味しい壱岐米「にこまる」が食べられるのが、「にこまる」サポーター制度だ。

この「にこまる」を作っているのが、壱岐市の農家、植村氏。愛情込て育てられている壱岐米「にこまる」約2反(20a)分を、収穫量に応じて100名のサポーターにお届けされるのだ。

壱岐市の農家、植村氏のご一家

収穫は10~11月を予定しており、収穫直後の「にこまる」の新米をサポーターの皆様に順次発送する予定だ。収穫量や質は気象条件等に左右されるが、サポーター1名あたりの分配量は10kg前後になるとのこと。

「にこまる」は、一般にはほとんど出回らない美味しいお米であるだけに、お米好きの人には見逃せないチャンスと言るだろう。

壱岐米「にこまる」
参加費:5,000円(税込・送料込)
募集口数:合計100口に達した時点で終了
生産者:壱岐市農業協同組合
募集期限:平成21年11月30日(月)
サービス開始時期:平成21年10月下旬以降(新米を順次発送)


■壱岐米「にこまる」に続く、「壱岐の幸サポーター制度」は盛りだくさん
壱岐市では、壱岐米「にこまる」以外にも盛りだくさんの企画を用意しており、それぞれの企画でサポーターを募集している。


●何が獲れるかはお楽しみ!玄界灘の魚「定置網」
壱岐市の郷ノ浦漁協の定置網漁船で水揚げされた水産物を水揚げ高に応じて100名のサポーターで分配する。
参加費:7,000円(税込・送料込)
募集口数:合計100口に達した時点で終了
生産者:郷ノ浦町漁業協同組合
募集期限:平成21年11月30日(月)
サービス開始時期:平成22年2月(水揚げ時に発送)
※水揚げ日が決まりましたら、サポーターの方にメールでご連絡させていただきます。


●壱岐のブランド牛の隠れた名部位!壱岐牛の部位「ブリスケ」
肉のうめしま・味処うめしまを営む梅嶋秀明氏によって買い付けられた壱岐牛4頭分の前バラの部位「ブリスケ」(カルビ)を100名のサポーターに分配する。
参加費:4,500円(税込・送料込)
募集口数:合計100口に達した時点で終了
生産者:有限会社梅嶋
募集期限:平成21年11月30日(月)
サービス開始時期:平成21年12月以降(買い付けの度に順次発送)


●泊まってわかる壱岐発見!家族向けのレジャー「釣り」
壱岐の海は暖流と寒流と交わるため、潮の流れは複雑で荒い海域。大小様々な魚を育む豊かな海の宝庫だ。岸壁や桟橋からでも形のいい魚やイカが釣れ、釣り番組の取材もよく行われている。
ファミリー向け 釣り・調理サービスでは、壱岐市内の指定の宿泊施設に1泊2食以上で泊まる家族を対象とした釣りや調理サービスを100名のサポーターに提供する。
ファミリー向け 釣り・調理サービス
参加費:1家族あたり3,500円(税込)
※宿泊料金(1泊2食以上)別途要。
募集口数:合計100口に達した時点で終了
運営者:壱岐市商工会
募集期限:平成21年10月25日(日)もしくは定員になり次第受付終了
サービス提供時期:平成21年11月~平成22年2月 (12/23~1/7を除く)


■サポーター制度に関するお問合せ先
壱岐の幸サポーター制度 事務局 壱岐市商工会
壱岐の幸 公式サイト


JA壱岐市のブログ
生産者と一緒に育もう 壱岐の幸


提供:livedoorニュース

2009年12月24日

JALの整備工場に行ってきた!

旅客機今回は今何かと話題のJALの整備工場におじゃましてきた。
JAL整備工場は予約制で何ヶ月も待たされるという人気ぶり。
トレビアン取材班も6月に予約を入れ漸く今の時期に取材に入れた程だ。

では早速整備工場取材へ……。とその前にまずは部屋で飛行機に関する予備知識を勉強しなくてはいけない。
飛行機は何故飛ぶのか、飛行機の燃料はどのくらいなのか、何人乗りなのか、といった知識を分かりやすく解説してくれる。

その解説が終わると少し休憩が入りいよいよ整備工場だ。
整備工場では安全のためにヘルメットを被っての移動となる。もちろんトレビアン記者も例外ではない。
工場内は旅客機が収納されるだけあってかなりの広さとなっている。
正面には滑走路があり飛行機が数分に一度着地する場面も見られる。

普段見るよりさらに間近で飛行機をみることが出来るのだが、近くでタイヤやエンジンを見ると思っていた以上の大きさに圧倒される。
そのタイヤやエンジンもパーツごとにバラバラに置かれていてじっくり見ることができる。
ちなみにタイヤは全てブリジストン製で数十回使用すると交換してしまうという。

人を乗せて空を飛ぶわけだから整備は厳重に行われている。

そんな整備工場の様子をフォトレポートでご覧頂きたい。

(写真一覧)
写真一覧


提供:livedoorニュース

2009年12月22日

「博多阪急の店づくり戦略を大胆予測」12

 九州の各百貨店、専門店ビルは優秀な販売員を確保するために、取引先、メーカーと今から交渉を行い、流失防止を行うことが急務といえる。

 博多阪急は新戦略、新施策で出店1年前から展開してくるであろう。これまで、流通業界は『「天神地区」対「博多駅地区」』との戦いとわれてきたが、新博多駅ビルオープン後は九州全域を巻き込んだ『「福岡天神・博多駅」対「九州地方都市」』の構図になり、福岡市へ人が集まれば、天神地区が受けるダメージより地方都市の方が大きくなるかもしれない。九州流通戦争に打ち勝つために、博多大丸は各部門間で阪急対策の構築と優秀販売員確保の施策などが練られているようだ。井筒屋は固定顧客拡大のため、小倉本店で全員女性(25名)だけの「レディ営業部」を組織化し顧客の深耕をスタート。小倉駅前コレット店では、会員2万人を目指し現金専用ポイントカード「コレットクラブカード」を発行するなどいろいろな対抗策が練られている。

 結論として、九州各百貨店・専門店ビルは新博多駅が、大きな脅威となることを再認識し、「新博多駅商業ビル対策」を今秋までに構築し実施しなければ「負け犬」となると予測される。

九州経済倶楽部 幹事長 正木 寿郎 氏

(『九州経済倶楽部』は、地元のマスコミ、金融、流通、エネルギー、製造業などの個人会員で構成されている提言団体。正木氏は2008年7月幹事長就任)

2009年12月21日

「博多阪急の店づくり戦略を大胆予測」11

九州全域で始まる優秀販売員確保の争奪戦

 百貨店、専門店の売上高は、売り場内のショップの店長と販売員が優秀かどうかにより大きく左右される。ショップ店長の力が強いほど、顧客の固定化が進み売上高増に貢献できる。このため、優秀なショップ店長・販売員確保の争奪戦が始まると予測される。

 百貨店、専門ビル店の店頭販売員はほとんどがメーカー、取引先からの派遣社員となっている。博多阪急の売り場面積4万平方㍍規模となれば、約1500人以上の販売員が必要で、新博多駅ビルの商業面積は約10万平方㍍で、それ以上の人員が必要となる。優秀な販売員を確保するために九州全域の商業施設で働く販売員がメーカー・取引先等の人事異動で博多阪急や新ビル専門店等へ転勤となる可能性もある。

 2011年新博多駅ビルオープン以降2014年ごろまでに、優秀な販売員が九州全域で不足するであろう。理由は、新博多駅ビルだけではなく、大阪で百貨店の大増床がはじまり、売り場面積が現在の約1.5倍になると想定されるからだ。阪急百貨店が約6万平方㍍から約8万4000平方㍍へ、JR大阪三越伊勢丹が約5万平方㍍で開業、大丸梅田店が約4万平方㍍から約6万4000平方㍍へ、高島屋が約5万6000平方㍍から約7万8000平方㍍へ、近鉄百貨店阿倍野店が現在の倍の約10万平方㍍に拡大するからだ。

2009年12月18日

「博多阪急の店づくり戦略を大胆予測」10

博多阪急の戦略ターゲットとしてOLの組織化

 百貨店の主力であるファッションを訴求し、博多阪急のイメージを浸透させるには、「団塊の世代」や「団塊ジュニア」、そして「団塊ジュニアの子供たち」を狙うことも大切であるが、若々しいOL世代も狙う必要がある。OLが多い店は、ファッションの感性が鋭く、福岡市内では岩田屋がNo.1といわれている。博多阪急は出店前に博多駅周辺を含めたOLの組織化を図ってくるであろう。これまでOLは博多駅周辺に買い物する店舗が少なかったので、天神地区(福岡市中央区)や郊外のアウトレットモールなどで買い物をしていた。しかし、ファッションに強い博多阪急が開店すれば、今まで天神地区周辺のOLを含め、買い物動向が変化し天神地区は、専門店を含めダメージを受けることとなろう。

 博多阪急がOLの組織化を図る場合、博多大丸の戦略をアレンジしてくる可能性が高い。十数年前、博多大丸が天神地区のOLを取り組むため婦人服フロアに「ヴィアーレ」という売り場をオープンした時、「ミズ・クラブ」を組織した。そして「誰よりもミズです。」というキャッチコピーのもと多くのOLを獲得した。この時の販売促進部長が博多阪急の特別顧問となっているN氏だからだ。また、1997年エルガーラがオープンして約8年間リニューアルせず魅力に乏しい店舗になったころ、エルガーラへ顧客を集客するために「婦人服エルガーラ外交」組織をつくり、天神、博多駅周辺企業を訪問、各企業のオピニオンリーダーづくりを行い、約800社のオピニオンリーダーとその仲間約1万人を取り込んだといわれている。しかし、当時のファッションは岩田屋がNo.1であり、MD(商品政策)は以前のままだったため衣料品の売り上げは上がらなかった。ファッション以外の食品売り場の売り上げには貢献したものの、外交員と売上高が連動されておらず、数値成果が見えないため、途中で解散したとされている。

 博多阪急は、福岡市で働くOLの10人中8人が知らないほど知名度が低いために、「ファッションポイントカード」と「食品ポイントカード」を組み合わせたような、戦略で開店前からOLの囲い込みを行うと予測される。

2009年12月17日

「博多阪急の店づくり戦略を大胆予測」9

 しかし、博多阪急のカード特典は最大10%優待とはせず、福岡市内百貨店の5%優待程度と考えられる。なぜなら、博多阪急も出店にあたりローコストの店づくりを行うべく経費を最小限に抑えてくると考えられるからだ。また博多大丸でも本社のある大阪の店と博多の店では、ポイント付加を変えているからである。カードポイント拡大戦争は百貨店同士の首を絞めることになるので博多阪急も避けてくると予測される。

 ただし、これは博多阪急が阪急阪神百貨店の子会社、(株)博多阪急として出店した場合であり、阪急阪神百貨店の博多店で出店した場合は、10%優待もありえると考えられる。

 また、西宮阪急で導入している「食料品ポイントカード」は実施してくると想定される。

 このカードは年会費無料で100円買い上げごとに1ポイント付与し1ポイントは1円として利用でき、1000ポイント以上ためることで、ポイント数に応じて、シャンパン、ワイン、お米、神戸牛などを選ぶことができるカードだ。九州No.1の食品売り場を構築するシステムとして力を発揮するカードとなるであろう。

2009年12月16日

「博多阪急の店づくり戦略を大胆予測」8

博多阪急のカード戦略は

福岡三越 現在、地元百貨店カードのポイントや値引きの特典は、岩田屋の100円につき5ポイント付加、三越福岡店の5%値引き、井筒屋の100円につき3ポイント付加、博多大丸の100円に付き1ポイント付加となっている。博多大丸はポイント付加が一番少ないのに健闘しているのは、ゴールドカード顧客を家庭訪問し、電話で催事などの案内を行い、来店促進活動を行う顧客開発部という女性部隊(パート組織)を持つからだといわれている。

 博多阪急が出店に際しどのようなカード戦略を実施してくるのか、地元百貨店は非常に注目している。阪急のペルソナカードの特典は、現金でもクレジットでも最大10%優待となっているからだ。例えば、年間買上額が30万円未満は翌年5%、30~50万円未満は翌年7%、50万円以上は翌年10%優待となっている。博多阪急が出店にあたり、この特典を実施してくれば、地元百貨店として大きな脅威となる。特に、買い物金額が高い富裕層の顧客は博多阪急にシフトする可能性があり、外商部を設置しない場合この政策を導入することも考えられる。このため、地元百貨店は対抗策としてポイントアップに取り組む店が出てくるかもしれない。仮に、博多阪急のようなポイントを設定すれば、経費負担が拡大して経営を圧迫し業態転換や閉店する店が出る可能性もある。

2009年12月15日

「博多阪急の店づくり戦略を大胆予測」7

九州・福岡の綿密なマーケティングによる博多阪急の店づくり

 博多阪急は出店にあたり「綿密なマーケティングによる九州、福岡密着の店づくり」▽「九州の文化、九州の商材、九州の人材の取り込み」▽「ターミナル百貨店のノウハウ活用」▽「梅田本店との連動によるMD(商品政策)の挑戦」―を柱に新博多駅ビルと一体となって、天神商圏と並ぶ新たな商圏を創造してくるだろう。

 阪急百貨店はもともと「ファッション」に強く、東の伊勢丹、西の阪急といわれているが、現在百貨店の衣料品は対前年2ケタマイナスと低迷しているため、どのような価値・価格戦略で展開するのか注目される。福岡市内では岩田屋を抜き「ファッションNo.1」となる可能性は極めて高いと思われる。また「食品」にも強く大阪でも他店を圧倒するほど「デパ地下」の集客力を誇っているので、九州の新たな商材を掘り起こし、福岡市内「No.1の食品フロア」となるであろう。

 店づくりにあたっては、梅田本店との連動と昨年11月にオープンした西宮阪急のノウハウを取り入れると予測される。西宮阪急は『西宮上質生活』をストアコンセプトに「洗練された都会的感性」と「代々受け継がれ成熟した日常スタイル」を持った『おしゃれな母娘』をターゲットに健闘しているからだ。

 特に、九州・福岡地区の綿密なマーケティングを行い、消費者の生活スタイルに合わせた「食文化」や「健康」、「癒やし」、「子育て」などをキーワードに、ただ単に商品を品ぞろえして販売するだけではなく、料理研究家の料理教室、テーブルコーディネイト教室、メークアップ講座、ウオーキング講座、お受験マナー講座、メタボ対策健康チェック講座・・・など盛り沢山の「コト」を強化するであろう。

 さらには、シューアドバイザー、しきたりアドバイザー、ワインアドバイザーなどのスペシャリストを各売り場に配置するなど「モノだけではなく時代性のあるコト・文化」を発信してくると予測される。

2009年12月14日

「博多阪急の店づくり戦略を大胆予測」6

 一般的に百貨店外商部が店全体の売上高に占めるウエートは約20%と言われている。博多阪急が初年度売上高目標400億円を達成するためには、初年度外商部売上高シェアを5%に設定すれば、20億円の売上高となり初年度目標を達成できるかもしれない。しかし、現在の百貨店業界は消費低迷の中、対前年2ケタマイナスと苦戦中であり、富裕層を対象とした高額品は大幅マイナスとなっている。福岡市某百貨店の2008年度対前年伸率では、全店売上高マイナス約5%、外商売上高マイナス約10%と外商売上高が悪化している。

 このような消費環境の中で、人件費などを投入した外商部は採算が合いそうにないことから、博多阪急は初年度に外商部をつくらない可能性が高い。百貨店の低迷の原因の一つは、富裕層を対象にした高額品にシフトしたことであり、最も大切なのは足元の『大衆』顧客である。要は、大衆をおろそかにし、彼らの生活スタイルなどの変化に即応できなかったマーケティング不足にある。将来景気が回復しても百貨店売上高は戻ってこないといわれる中、外商部に頼るよりも全勤務者が参画し大衆をターゲットとする期間限定の「全員オールセール」や「友の会会員獲得」など、いくつかの組み合わせによる売上高拡大策が重要ではなかろうか。初年度から外商部はつくらず、開店後の状況をみて数年後に創設すると予測される。

2009年12月11日

「博多阪急の店づくり戦略を大胆予測」5

博多阪急は外商部を創設するのか

博多大丸 1997年秋の三越福岡店は開店当時、外商部は設立していなかった。理由は、西鉄天神大牟田線西鉄福岡(天神)駅やバスセンターと併設するターミナル百貨店であったことや、当時は福岡玉屋(1999年閉店)・博多井筒屋(2007年閉店)を含め福岡市には4百貨店が営業し、新規参入の三越福岡店が外商部を開設しても、福岡市内百貨店には強い基盤の外商部があり、富裕層の顧客獲得は難しいと考えられたからだ。

 しかし、オープン後福岡玉屋が閉店したこともあり売上高拡大に向けて、旧玉屋の外商部員などを採用し外商部(お得意様営業部)を開設した経緯がある。

 福岡市内の百貨店幹部は、元博多大丸常務で外商経験があるN氏が阪急阪神百貨店博多準備室特別顧問に就任したこともあり、外商部を設置してくるだろうとみている。このため福岡市内百貨店外商経験者が博多阪急へ転職するのではと言う噂も一時出たほどだ。新規参入の百貨店外商部にとって自分の顧客を持っている外商係員を採用する方が新人採用よりも得策だからだ。

2009年12月10日

「博多阪急の店づくり戦略を大胆予測」4

博多阪急初年度売上高目標400億円は達成可能か

岩田屋 博多阪急の営業初年度の売上高は400億円(売り場面積4万平方㍍)を見込んでいるが、この数字は昨年秋、米国のリーマン・ショック前に発表された数字であり、現在の福岡市内百貨店の売上高を参考にすれば、かなりハードルが高い数字だ。

 2008年度の福岡市内百貨店の推定売上高は、売り場面積最大の岩田屋天神店(4万8500平方㍍)約760億円、博多大丸天神店(4万4200平方㍍)約665億円、三越福岡店(3万8000平方㍍)約415億円となっており(表1参照)、各店とも対前年売上高はマイナス4~6%と苦戦し、2009年度は消費者の節約志向による消費低迷の中、2ケタマイナスも予想されるからだ。

 博多阪急の売上高を予測する場合、店舗面積が4万平方㍍に近く、同じくターミナル店である三越福岡店の数字が参考となる。同店の2009年度売上高予想は対前年約10%減の375億円であり、本年上期最大の売上月である7月は対前年同月比13%減となっている。同様にターミナル店の博多大丸の同月売上高も約10%減のため、2011年は景気がやや回復したとしても、博多阪急の初年度売上高は発表数字より約8%減の370億円程度と予測される。

【表1】

2009年12月09日

「博多阪急の店づくり戦略を大胆予測」 3

最重点エリアと予測される30分圏内商圏は天神より広域

 博多阪急は出店に際し、最重点の商圏を博多駅より30分圏内と設定するだろう。30分エリアの公共交通機関は、①JR九州鹿児島本線の鳥栖(佐賀県)・宗像市(福岡県)まで、②同香椎線の西戸崎(福岡市東区)まで、③同福北ゆたか線の飯塚(福岡県)まで、④西鉄バスは天神を通過せず城南線経由で博多駅に乗り入れる、中央区、城南区、早良区の路線と博多駅着の南区、博多区、東区の路線、⑤都市高速経由バスは香椎(福岡市東区)方面、百道浜(福岡市早良区)方面、那珂川町方面、⑥福岡市営地下鉄は、姪浜(福岡市西区)や前原市までである。このように、博多駅へのアクセス面は外環状線の整備などで天神以上に便利である。

 九州新幹線鹿児島ルートが開業すれば30分圏内はさらに拡大する。熊本まで約35分、鹿児島まで約1時間20分となり、熊本は約30分エリアに入ることとなる。現在、博多~小倉間の新幹線の時間は約20分のため、福岡市への顧客の流失も起こっている。

 博多~小倉(北九州市)の新幹線片道料金は2050円で、土日祝料金往復3000円を設定しているが、九州新幹線開通記念として、博多~熊本間、博多~久留米間、博多~新山口間なども土日祝の利用金を半額とすれば、博多駅への集客はますます拡大するであろう。現在、名古屋(愛知県)~豊橋(愛知県)の新幹線片道料金は2230円であるが、土日祝は往復2260円と約半額に設定されているため豊橋から名古屋への顧客の流失が起こっているといわれている。九州・山口でも鉄道料金が格安になれば、小倉・久留米・熊本・山口は、行政区の名称は現行のままとしても、商圏的に見れば「福岡市小倉区・福岡市久留米区・福岡市熊本区・福岡市山口区」となるであろう。

 博多駅までの商圏は30分といっても天神地区より広域であることには間違いない。博多阪急はターミナル店として新しい顧客を獲得し福岡市内百貨店や地方百貨店は対前年マイナス2ケタとなる可能性は高い。

2009年12月08日

「博多阪急の店づくり戦略を大胆予測」2

新博多駅ビルは、福岡市の新しいランドマーク

 新博多駅の延べ床面積は約20万平方㍍で、駅施設、駐車場などを除いたエリアが複合商業施設となり、総売り場面積は約10万平方㍍を予定している。この建物に、九州初出店の「博多阪急」を核に、同じく初出店の「東急ハンズ」、JR鹿児島駅などで成功している「アミュプラザ(専門店街)」が出店する。また9・10階には九州の玄関として昼も夜も楽しめる日本最大規模で約50店舗を集積した「レストラン街」、デジタルシネマを装備した12スクリーン(予定)の次世代型シネコン「ティ・ジョイ」やさまざまな会議に対応できる「ビジネスユース」、音楽や演劇、講演などが開催できる「イベントホール」をオープンする予定だ。さらに屋上には、水や緑、光など触れ合える憩いの空間である「スカイガーデン」がオープンする。

 新博多駅は、人々の記憶に残る「オンリーワンの駅」として、福岡九州の玄関にふさわしい「象徴的な場」▽人・物・情報・文化が交流する「賑わいの場」▽豊かで心地よい時間を提供する「心に適う(かなう)場」としてオープンすれば、各フロアの魅力が相乗効果となり回遊性を持たせた「ワンストップショッピング」の新ビルとなりうる。そうなると、福岡市内や九州各地の百貨顧客や専門店顧客まで集客『九州流通大戦争』となるであろう。

2009年12月07日

「博多阪急の店づくり戦略を大胆予測」1

建築が進む新博多駅ビル 九州新幹線鹿児島ルートが全線開業する2011年春、新博多駅ビルに、高島屋およびエイチ・ツー・オーリテイリング傘下(2011年経営統合予定)の「博多阪急(仮称)」が開店する。J.フロントリテイリング傘下の「博多大丸」、三越伊勢丹ホールディング傘下の「岩田屋」と「三越福岡店」が営業している福岡市は、地方で唯一、全国3強百貨店が激突することになり、九州地方百貨店の井筒屋(北九州市)、山形屋(鹿児島市)、トキハ(大分市)、鶴屋(熊本市)なども、このあおりを受けることは間違いない。

 予想される新博多駅ビルのキーテナント「博多阪急」の戦略をリポートする。

2009年12月04日

環境モデル都市・北九州から始まる新しい環境産業

橘高公久氏・北橋健治氏・新地哲己氏

【表1】


 鳩山由紀夫首相がCO2排出量25%削減を打ち出し、官民挙げた本格的な環境対策の実践が求められている。

しかし、北九州市では、国の対策を待つまでもなく、行政、企業、そして市民が一体となって長年にわたって環境問題にあらゆる角度から取り組んでおり、世界から注目される「環境モデル都市」となっている。

 そこで、地域社会における環境問題への挑戦の現状とこれからについて、九州経済産業局長の橘高公久氏、北九州市長の北橋健治氏、芝浦特機社長の新地哲己氏に話し合っていただいた。


鈴木
 まずは、橘高局長から、国の環境政策の基本的な考え方をお聞かせください。


橘高
 大きな時代の変化の時期に、環境への取り組みが進んでいる九州で仕事ができることに喜びを感じています。

 国の政策は、鳩山首相が打ち出したCO2削減をいかに実行していくかが、大きな課題・目標となります。これをどう達成するかは、国民のみなさんや産業界のアイデアを幅広く聞かせていただく必要があります。
私たちは産業を担当する立場ではありますが、産業と環境、環境と地域、環境と市民はそれぞれ両立しなければなりません。

産業や地域、生活がこれまでよりよくなるような方向性で具体的な政策にこれから取り組んでいくことになります。その際の大きな柱は、CO2を中心とする温室効果ガスの排出をどう抑制するかですが、同時に省エネ・新エネなどのエネルギー政策や資源リサイクル政策を併せて政策を組み立てていきたいと考えています。


鈴木
 北九州市は2008年に国から環境モデル都市に認定され、その行動計画である「北九州グリーンフロンティアプラン」に沿った低炭素社会に向けた先進的な取り組みを進められています。


北橋
 北九州市は産業都市として栄えてきましたが、同時に公害問題を抱えていました。
女性のみなさんからの「青空がほしい」という声がきっかけになり、産業界がそれにこたえ、自治体と国がそれを支援し、大学も研究で協力するという、市民と産学官のいいチームワークが生まれ、青空や青い海を取り戻しました。この公害克服の過程で得られたチームワーク、技術、人材などをまちの発展に生かしていこうということで、資源循環型のエコタウンをつくりました。

 また、公害克服の経験を生かして世界133カ国から研修員を受け入れ、環境への取り組みを国際協力にまで広げました。

 アジアの各都市とも友好・信頼関係を築いています。グリーンフロンティアプランを打ち出すにあたっては、市民や企業や自治体も含めた100万人がみんなで1歩を踏み出すためにどうすればいいかをしっかりと議論し、低炭素の目標を設定しました。2050年には市内CO2排出量を05年比で5割削減し、アジアの都市への環境技術協力によってアジアで150%削減するというものです。低炭素社会に向けては、イバラの坂道を駆け上るような厳しいイメージがありますが、そうではなくて、環境で経済が拓かれる、まちが栄え、人が育つ、という前向きなイメージでとらえようとしているのがこのプランのもうひとつの特徴です。

 具体的な目標は次の5つです。
ひとつは、200年街区をつくること。城野地区で住宅政策の画期的な実験をおこないます。
2番目は水素タウン、3番目はご当地検定というのがありますが、環境首都検定を充実させています。
4番目は低炭素とエコポイントを組み合わせたシステムの立案。数年前に北九州市で社会実験を行った成果を生かしていきます。そして5番目はアジア低炭素化センターで、来年にはスタートさせたいと考えています。 


鈴木
 芝浦特機では、集合住宅への太陽光発電で実績を挙げ、さらには電気自動車の開発にも取り組むということです。


新地
 私どもはもともと設備会社で、技術畑で仕事をしておりました。

 その中でデベロッパーや設計事務所にさまざまなCO2削減の提案をさせていただいていましたが、なかなか採用してもらえず、それならば自社で!ということで始めたのが環境対応マンション事業です。

 平成17年2月に1棟目が完成しましたが、その後、いままで全国どこにも後に続くところがありません。私どもの太陽光発電を備えたマンションは、集合住宅でありながら戸別に電力会社と売電・買電契約をするというものです。同じ電圧の中で売り買いすることでロスが少ないシステムであり、現在、スマートグリッドということで研究開発されているものですが、私どもでは既に5年前から実践しているんです。

 1戸あたりパネル10枚の割り当てなのですが、例えば昼間不在で電気を使わない家庭では、そこでたまった電力を同じマンションの中のほかの部屋に自動的に振り分け、マンションの中で売買を行っているのです。1戸ごとに売ったのがいくら、買ったのがいくら、という明細が出て、売った分については入金がありますから、入居者にとってはお得感があるのです。節約すれば入金が増えますから、自ずと節電モードになるのです。現在、太陽光発電を備えた賃貸マンションを合計320室提供していますが、光熱費の平均は3,636円です。これが今後はほぼ0円まで下がってくるでしょう。

 このシステムは、以前は特許申請していましたが、今は取り下げました。ほかに集合住宅での太陽光発電で成功している事例がなく、最近になってあちこちから注目されるようになり、今は全国から研修を受け入れています。

 電気自動車については、戸建て住宅と組み合わせた小規模発電システムを考えています。これは災害時の電力確保に有効なのです。昼間発電した電力を電気自動車に蓄電し、夜は電気自動車を電源として使うのです。既に実証実験に入っています。北九州学術研究都市とも連携して研究開発を進めているのです。

2009年12月03日

九州・沖縄地区ゼネコン100社の決算分析より10

地区別利益率状況

建設中のビル 2008年度の100社の各利益率は前述の通り売上総利益率が8.29%、営業利益率が1.46%、経常利益率が1.61%、当期利益率がマイナス0.63%。

 県別でみると各利益率で最も高い数値となっているのは鹿児島県で、売上総利益率12.69%、営業利益率3.27%、経常利益率4.05%、当期利益率2.16%となっている。

 また、当期利益段階で宮崎県及び長崎県が赤字となったことから全体で見ても0.63%の赤字となったが、前述の通り宮崎県は(株)志多組、長崎県は(株)西海建設の大幅赤字が主な要因である。

2009年12月02日

九州・沖縄地区ゼネコン100社の決算分析より9

地区別ランクイン企業の分析
 各県別のランクイン企業は従来通り最も多いのは福岡県で31社であるが、前年度対比では5社の減少となった。次に多かったのは沖縄県の15社で前年度より6社の増加となった。以下、長崎県が11社、熊本県と大分県が10社、鹿児島県が9社、佐賀県が8社、宮崎県が6社と続いている。


地区別売上状況
 各県別の売上状況は31社と最も多くランクインする福岡県が2480億2500万円とここでもトップ、15社がランクインする沖縄県が1132億9700万円と続く。3番目に多いのはトップ10に3社がランクインする大分県の1127億7200万円で、ここまでが売上1000億円を超えている。

 また、ランクイン企業の1社平均の売上高が最も多かったのは宮崎県の123億6800万円、2番目が佐賀県の121億4300万円、大分県の112億7700万円と続いている。

 前年対比で売上合計が増加しているのは沖縄県、佐賀県、長崎県の3件で、特に沖縄県は297億8300万円の増加となっている。ランクイン企業の増加と共に旭橋地区などで進む再開発に伴う需要も大きく貢献している。

2009年12月01日

九州・沖縄地区ゼネコン100社の決算分析より8

従業員状況
 2008年度、上位100社合計の従業員数は1万1172名となり、前回より724名(6.1%)の減少となった。近年、各業者は売上減少や収益性の悪化から人員削減を含め経費圧縮を進めてきた結果、大幅減少となった。集計基準が異なる点はあるが、10年前の98年度の1万6251名に比べると5079名減少しており、実に31.3%の減少となっている。

 企業の労働生産性を分析する従業員1人当たり売上高は、2002年度度以来回復基調となっている。特に2005年度以降の生産性は顕著に改善されており、2008年度の従業員1人当たり売上高は7369万円となっている。以上のように1人当たりの生産性は大きく改善されているが増収によるものではなく、従業員の減少に起因するところが大きい。なお98年度の1人当たりの売上高は6595万8千円。