真っ暗闇の中にひと筋の光明「あと1年」耐えられるか?9
「マンションデベロッパーは、建築基準法の改正や鋼材の値上がり、ファンドの参入による市場の混乱からリーマンショックと、この数年、次々と厳しい波を受けてきました。地場でもジャンルを問わず倒産を余儀なくされるデベロッパーが出て、生き残っているところも在庫をさばくのに必死で新規物件が出せない、というのがこの1年の状況でした。しかし、その在庫もだいぶ整理され、力のあるデベロッパーにとっては新規を出していかないといけない時期にきています。地価も底を打ったいま、マンション業界も底を打ったと思っていいと思います」(地場建設業幹部)
この幹部が今後の展開の要因として挙げるのが、企画力と金融機関の姿勢だ。
「物件が出ないのは、デベロッパー側の企画力に大きな要因があるのでは。いま、活用されていない土地自体はさまざまな形で存在しており、条件がよければ資産として運用したいオーナーや、金融資産を持っているが運用先がない資本家は存在します。そうした人たちに、今の時代に適合した企画の案件を提案することができれば、土地や資金は動きます。市場は決して飽和状態ではなく、切り口次第で市場は変わるのです。現に都心のワンルーム系賃貸マンションが多いということは、例えば家賃程度のローンで買える同等の物件を出せば売れる可能性があるということです。今は土地の値段も下がっており、それが十分可能な時期です。ほかにも、環境や健康など立地や規模によってさまざまな切り口があるはずです」
この建設会社ではそうした企画力・販売力のあるデベロッパーと積極的に組んで新規物件の開発に取り組んでいる。
そしてもうひとつの要因が、金融だという。金融機関の融資がつくかどうかが、実は最大のカギであり、ここさえ動けば、デベロッパーはどこも一斉に動き出すはずだという。「金融機関の側も、いつまでも融資を閉めていたのでは金融機関自身が生きていけません。ですからそろそろ融資がつきはじめる時期にきているのではないか」というのだ。
