絶対数不足に陥る「老人介護・福祉施設」優良事業者の育成が急務2
医療制度改革の「療養病床の再編成」は、医療費の抑制を目的としたもので、加えて加療の必要がないのに家庭や老人福祉施設の受け皿がないため病院に入院している「社会的入院」の解消を狙っている。その目的自体は間違いではないものの、受け入れ側の老人介護福祉施設の整備が大幅に遅れているのが現状なのだ。
そもそも、日本の老人介護福祉施設の整備は社会のニーズから大幅に遅れている。年金程度で入所できる特別養護老人ホームは、全国で待機者が40万人といわれ、申し込んでから3年4年待たないと入所できないのが現状だ。民間の有料老人ホームは、その大半が入居一時金など高額な費用が必要で、公的な施設とはなりえていない。その一方で、介護保険費用の抑制を目的に行政は老人介護福祉施設の総量規制を行い、この数年は新規開設ができない状況となっていた。さらに、2012年には団塊の世代が65歳を迎え、以降、毎年100万人単位で高齢者人口が増えてゆく。
