東京経済提供:企業ニュース・大型倒産速報
東京経済株式会社
東京経済
>>メールマガジン購読について
会社情報 | 個人情報保護方針 | お問い合わせ
企業情報インターネット検索
全九州&広島県 企業情報
倒産情報&債権者データ
インフォリンク21
ログイン画面へ
インフォリンク21とは
東京経済東経ニューストップ倒産予知情報(特別情報)大型倒産倒産情報債権者情報経営指針経営は心会社訪問調査員の目倒産集計プレスリリース売ります買います求めます

会社情報

-

« 2009年10月 | メイン | 2009年12月 »

2009年11月30日

九州・沖縄地区ゼネコン100社の決算分析より7

借入状況
 2001年度以降、各ゼネコンは不良資産や不採算関連会社の売却などを積極的に進め、借入金の圧縮や財務面の改善に注力した結果、借入金は圧縮傾向が続いてきた。2007年度には上位100社の借入金合計は、前年度対比で394億900万円(前年度対比マイナス25.5%)と大幅に減少し、1152億8800万円にまで圧縮されていた。

 ただし2008年度は一転、1411億6400万円となり、前年度対比で258億7600万円(前年度対比22.4%)の増加に転じた。要因としては特に50位以上の上位クラスの増加が見られ、中でも㈱志多組は前年度の68億413万4千円より157億7058万2千円へ、実に89億6644万8千円の増加となっており、全体を大きく押し上げる要因のひとつとなっている。

 なお「借入ゼロ」、いわゆる無借金企業は㈱佐伯建設(大分県)をはじめ31社で前年度よりさらに2社増加した。

【表3】

2009年11月27日

九州・沖縄地区ゼネコン100社の決算分析より6

収益状況
 100社平均の売上総利益率は2008年度が8.29%。総利益率の集計を開始した03年度が10.5%で、以降低下傾向が続いており前年度対比0.69ポイントダウンした。

 本業での利益をあらわす営業利益率は2008年度が1.46%で2004年度以降連続して減少。前年度対比でも0.45ポイントのダウンとなった。

 経常利益率は2008年度で1.61%、こちらも2004年度以降低下傾向が続き前年度対比でも0.46%ポイントの低下となった。当期利益率については2008年度は2008年8月に民事再生手続の開始を申し立てた㈱志多組が65億1555万9千円の赤字、金融機関より債務カットを受けた㈱西海建設(長崎県)が29億8936万3千円の赤字となったことが大きく影響してマイナス0.63%となり、2006年度以来2期振りに赤字に転落した。なお、㈱志多組及び㈱西海建設の2社を除いた98社の当期利益合計は43億1621万4千円であった。

2009年11月26日

九州・沖縄地区ゼネコン100社の決算分析より5

ビル街 2008年度のランキング上位100社のうち、最も多い売上区分は前回同様50億円未満の45社で、前回と同数。次いで50億円以上100億円未満が前回対比4社減の33社となっている。また、500億円以上は前回に引き続き松尾建設㈱(佐賀県)のみと変わりはないが、300億円以上400億円未満は前回の5社より4社減少し㈱志多組(宮崎県)1社のみとなった。

 また、トップ100社のうち、増収企業は53社(前回59社)で、減収企業は47社(前回41社)。なお、増収企業53社のうち、33社が売上区分50億円以上で占められており、特に中堅以上の健闘が目立つ結果となった。

2009年11月25日

九州・沖縄地区ゼネコン100社の決算分析より4

過去10年間の売上を分析する
 九州・沖縄地区建築工事上位100社の総売上高は8232億6976万7千円(前年度対比200億1999万1千円減)となった。ただし、ランキングに入る企業は年次ごとに変動があるため、今回ランクインした100社に限定した2007年度売上高は8184億6407万3千円、2007年度対比では48億569万4千円の増加となった。

 また、集計基準を変更した2002年度以降の7年間、最も総売上高が多かったのは同年度の9050億1633万2千円で、以降減少傾向が続き2005年度は8233億6185万3千円にとどまった。その後、2006年度は増加に転じたが、2007年度、2008年度と連続して総売上高は減少、2008年度は2005年度を9208万6千円下まわり、過去7年間では最低となった。

2009年11月24日

九州・沖縄地区ゼネコン100社の決算分析より3

上位10社のランキング動向
 2008年度の集計で新たにトップ10入りした企業はなく、10社は前年度同様の顔触れとなったもののランキングには変動があった。1位の松尾建設㈱、2位の㈱志多組、4位の九鉄工業㈱、5位の㈱さとうベネック及び10位の㈱谷川建設は前年度と同順位であったが、前年度8位の梅林建設㈱が3位へ、9位の上村建設㈱が6位へ順位を上げた。逆に前年度3位の㈱國場組が7位へ、7位の㈱佐伯建設が8位へ、6位の西日本菱重興産㈱が9位へそれぞれ順位を下げた。また、前年度対比で売上を伸ばしたのは松尾建設㈱、梅林建設㈱及び上村建設㈱の3社で、残りの7社は前年度対比で減収となっており、特に㈱國場組及び西日本菱重興産㈱は100億円を超える減収となった【表1】。なお、11位から30位までのランキングは【表2】のようになっている。


【表1】と【表2】

2009年11月20日

九州・沖縄地区ゼネコン100社の決算分析より2

 ただし、今回の集計は2008年4月期~2009年3月期決算が対象のため、今回の危機の影響が本格化する前に決算を終えた企業、それ以前の受注に支えられ決算を終えた企業も多く、実際に影響が出るのは2009年度(2009年4月期~2010年3月期決算)以降との見方が強い。一部、昨今の厳しい受注環境の中でも独自の営業力を生かし年商に匹敵する手持ち工事を有する企業もあるが、急激に手持ち工事が減少している企業も多く見られる。

 2009年度の集計時には2008年度以上に総売上高の減少が懸念される中、各社、営業力や技術力などを駆使し生き残りに全力を注いでおり、今後の受注動向などが注目される。

2009年11月19日

九州・沖縄地区ゼネコン100社の決算分析より1

ゼネコン特集写真 2008年度の九州・沖縄地区建築工事業100社の総売上高は8232億6976万7千円となり、96年度の集計開始以来(2002年度より集計基準を一部変更)最低であった2005年度の8233億6185万3千円を下回り最低の水準となった。

 また、アメリカのサブプライムローン問題に端を発し米国発の金融危機が世界を席巻、わが国の不動産バブルも終焉を迎えることとなった。金融機関の不動産融資への審査厳格化、所得問題による消費マインドの低下など不動産業界の低迷が一気に表面化、近年の建築市場を支えてきた不動産業界の環境悪化から、建築業界にも多大な影響を与えている。特に外資や中央資本を巻き込んだ『天神地区』や『博多駅周辺』などの不動産バブルおよび分譲マンションの建設ラッシュに沸いた福岡地区、旭橋地区の再開発やリゾート開発など活発な受注状況が続いていた沖縄地区などでは多大な影響が出てきている。

2009年11月18日

真っ暗闇の中にひと筋の光明「あと1年」耐えられるか?10

国や自治体に前倒し発注を望む声も

街並み こうしたケースのように、不況によって生まれる状況を巧みに利用して自社の業績につなげることは、すべての業者に可能なことではない。それは淘汰という痛みが一方で伴うということを意味する。もともと、公共事業の総量が将来的に減り続けることなどから、日本の建設業者は大きく数を減らす方向にある。行政でもそうした方向を見据えて業種転換を促進するなどの方針を出している。しかし「現在の業界で生きていけないところが、業種転換を成功させる力を持っているとは思えない」(建設業幹部)というのも当然の見方だ。

 民主党の新政権では、当面の緊急性のない予算の執行を停止することで各省庁で検証が始まっている。建設業界においては、逆に「将来予定しているものがあれば、いまこそ前倒しして発注してほしい」と訴える声も多い。国だけではなく、自治体レベルでも同様で、福岡市が抱えているアイランドシティ関連の新規案件などの、前倒し発注が求められる。そのことが地元の建設業界にとって「あと1年」の辛抱を後押しすることにもなる。そうした地元企業の声を、自治体トップは拾いあげてほしいものだ。

2009年11月17日

真っ暗闇の中にひと筋の光明「あと1年」耐えられるか?9

「マンションデベロッパーは、建築基準法の改正や鋼材の値上がり、ファンドの参入による市場の混乱からリーマンショックと、この数年、次々と厳しい波を受けてきました。地場でもジャンルを問わず倒産を余儀なくされるデベロッパーが出て、生き残っているところも在庫をさばくのに必死で新規物件が出せない、というのがこの1年の状況でした。しかし、その在庫もだいぶ整理され、力のあるデベロッパーにとっては新規を出していかないといけない時期にきています。地価も底を打ったいま、マンション業界も底を打ったと思っていいと思います」(地場建設業幹部)

 この幹部が今後の展開の要因として挙げるのが、企画力と金融機関の姿勢だ。

 「物件が出ないのは、デベロッパー側の企画力に大きな要因があるのでは。いま、活用されていない土地自体はさまざまな形で存在しており、条件がよければ資産として運用したいオーナーや、金融資産を持っているが運用先がない資本家は存在します。そうした人たちに、今の時代に適合した企画の案件を提案することができれば、土地や資金は動きます。市場は決して飽和状態ではなく、切り口次第で市場は変わるのです。現に都心のワンルーム系賃貸マンションが多いということは、例えば家賃程度のローンで買える同等の物件を出せば売れる可能性があるということです。今は土地の値段も下がっており、それが十分可能な時期です。ほかにも、環境や健康など立地や規模によってさまざまな切り口があるはずです」

 この建設会社ではそうした企画力・販売力のあるデベロッパーと積極的に組んで新規物件の開発に取り組んでいる。

 そしてもうひとつの要因が、金融だという。金融機関の融資がつくかどうかが、実は最大のカギであり、ここさえ動けば、デベロッパーはどこも一斉に動き出すはずだという。「金融機関の側も、いつまでも融資を閉めていたのでは金融機関自身が生きていけません。ですからそろそろ融資がつきはじめる時期にきているのではないか」というのだ。

2009年11月16日

真っ暗闇の中にひと筋の光明「あと1年」耐えられるか?8

わずかな兆しを逃すな不況の今できる取り組み
 そうした中で、わずかな兆しに期待する声もある。

 ある専門工事業者の経営者はこう話す。「昨年の秋ごろから最悪の状態が続いて、本当に見積もりの依頼がまったくこなくなりました。しかしこの数カ月は、ほんのわずかですが見積もり依頼が入り始めています。ただ、この兆しが具体的な数字となるまでにはまだまだ時間もかかります。また、民主党の新政権による経済政策がどうなるかもこれから、という状態。だから、少なくともあと1年は厳しい状態が続くと考えておいたほうがいいでしょう。どこまで辛抱できるか、です」

 この不況をピンチととらえるか、チャンスと見るかで、この1年の辛抱の仕方が大きく変わると、この経営者は話す。「景気がいいときはどの業者もみんないいけれども、景気が悪いときほど、業績に差がでます。いくら景気が悪いといっても、業界全社がつぶれているわけではない。破たんしたところをみると、実は内的要因が大半です。景気のせいにしてはいけません。同じ業界を見渡すと、何十社も生きているわけですから、自分の会社が生きていく程度の市場は必ずあるのです。その市場をきちんと自社の顧客にする努力を、あらゆる方策を立ててできることはすべてやるべきときなのです。ここが経営者としてのふんばりどころでしょう」というのだ。

 また、一方で新規物件が止まっているマンション業界においても、「完全に底を打った。これから動き出す」と、積極策に転じる建設関連業者もある。

2009年11月13日

真っ暗闇の中にひと筋の光明「あと1年」耐えられるか?7

 つまり、施主の発注額が低く抑えられている中、社内経費などが高いスーパーゼネコンの方が下請けに出せる金額は少なくなる。従って今は地場建設・土木業界ではスーパーゼネコンの下請けを中心にしている業者の方が厳しい状況に置かれているという。当然、赤字になることもあるが、継続的に受注するためにはやむなく請けているというのが実情だという。

 元請け金額のたたき合いによる受注金額の低下は末端になるほどしわよせが行き、つまり専門工事業者が一番苦しんでいるという。その裏づけは、前項で紹介した福岡県中小企業家同友会の景況調査で、建設業の中でも専門工事部門が飛びぬけて悪い数字となっていることにも表れている。

 なぜこのような事態になるのか。その要因のひとつが、受注段階で元請けゼネコンが経費を抑えているため、施工計画が薄いことであるという指摘がある。だから着手したときに、情報も計画も薄く、当然現場でトラブルも多くなる。現場としては手を抜くわけにもいかず、そのツケは専門工事業者にまわされる、という悪循環が起こっているというのだ。

 その悪循環はさらに広がりを見せている、ひとつは技能者の雇用、もうひとつは金融だ。
 以前であれば技能者の労賃は人数×日数の積み上げで確保されていたが、最近は労賃も含めた総枠の中で仕事を請けなければならないようになっている。そうなると鳶や土木などの職人を社員として抱えることが地場専門業者にとって重い負担となり、雇用を維持できなくなっている。それは技能者の年収低下にも直結している。つまり、建築に必要な技術の継承も危機にあるということだ。

 金融機関からも融資に際して、これまで言われたことがなかった予定物件の提出を求められたりすることが増えてきたという。受注が不安定な状況で予定物件を提示するのは地場業者にとっては困難で、元請けと金融の両方から厳しい条件を突きつけられているというのが地場建設関連業者の現状であり、倒産だけではなく、自主廃業も増えるのではないかと予想されている。

2009年11月12日

真っ暗闇の中にひと筋の光明「あと1年」耐えられるか?6

■建設・不動産関連
ゼネコン経費削減のツケが地場の専門工事業者に

 厳しい中でも、特に苦境にあるのが、建設・不動産業界だ。「新規物件がない」状態が長く続いているという。

 「一時期に比べると、わずかながら見積もりの依頼が来るようになりましたが、いずれも来春以降の物件ばかり。現在はほとんど新規物件が動いていません。見積もりが来る案件も、以前に比べると見積期間が極端に短いのが現在の特徴で、これはゼネコン自身がひとつの物件に対してじっくりと取り組めていない、すなわちギリギリで仕事を請けているということの表れです」(地場建設・土木関連企業幹部)

 その数少ない見積もりについても、まだどのゼネコンが受注するか確定しておらず、地場のサブコンや専門工事業者に対して同じ案件に複数のゼネコンから見積もり依頼が来る状態で、当然のように金額もたたき合いになっているという。

 「本来なら品質の高い工事を行うためにしっかり時間をかけて必要な見積もり項目をしっかりと出し、コストダウンも含めて検討しながら必要な予算を積み上げていくのが見積もりの在り方ですが、最近は逆で、積み上げると仕事が取れないのです。総予算から項目ごとに、例えば鳶・土木工事は何%程度、というように予算の枠が決まり、それで請けるしかないのです」

2009年11月11日

真っ暗闇の中にひと筋の光明「あと1年」耐えられるか?5

新規開発予定地と解体されるビルが交錯している福岡市の都市部 ただ、現状がかなり悪いとこまで落ちてしまっていることを考えると、決して多少の兆しでは本格的な回復に向けては不十分。特に金融・資金繰りでは、緊急特別保証制度を利用することで生き延びている企業が非常に多いという実態があり、その返済が10月ごろから始まる。「特別保証制度で調達した資金が底をつき、さらに返済が始まることで、一層の資金繰り悪化も懸念される。同友会としては、地域の金融機関に対して地域経済・雇用を支えるという観点から地元企業への支援姿勢の改善を以前から求めているが、この時期こそ金融機関に貸し渋り、貸しはがしなどがないように要請したい」(同・中村室長)という。

 中村室長は、改善の兆しのもうひとつの根拠として、会員の半数が新商品や新サービスの開発、同じく3分の1が新市場、顧客開拓に取り組んでいることを挙げ「この苦境の中で不況を言い訳にせず、新しい取り組みに力を入れている仲間が多いことは心強い」と話す。

 しかし一方で、この福岡県中小企業家同友会の調査は、あくまで会員企業を対象にした調査であり、回答している企業は、ふだんの同友会活動の中で経営改善に取り組んでいる。したがって、地場企業全体の状況となると、この調査からさらに厳しいことは想像に難くはない。

2009年11月10日

真っ暗闇の中にひと筋の光明「あと1年」耐えられるか?4

受注に回復傾向で「底入れの兆し」
工事現場 今後の見通しについては、どうか。福岡県中小企業家同友会の調査では、7~9月期について各業種とも大幅に景況感が改善するという予想となっている。あくまで予想であるため、希望的な要素が大きいこともあり、この予想通りの状況になることは難しいと思われるが、それでも同事務局では「一部に底入れの兆しあり」と分析している。

 その根拠は、いくつかある。ひとつは、大手企業の生産回復による波及効果が、少しずつ出始める可能性があること。「例えば前の2~3月期にはIC関係は8割ダウンという厳しい状況で、それが金型関連などの製造業生産財部門の厳しい数字につながっているが、ここにきて少しずつ動きが出てきている。自動車もトヨタ自動車九州ではレクサスなどの予約がいっぱいだということだが、今回調査ではまだその効果が地元中小企業までは及んでいなかった。7月以降によくなってくることが期待される。また、同じ調査で景況感と同時に利益と受注についても調査しているが、利益部門で前回調査より3.5ポイント、受注部門で同じく8.9ポイント改善している。特に受注部門の数字が改善している点は、今後の具体的な業況改善につながるものとして期待している。そうした要因が見えることから、一部底入れの兆し、という表現にした」(同同友会・中村高明政策金融室長)という。

2009年11月09日

真っ暗闇の中にひと筋の光明「あと1年」耐えられるか?3

 地場の中小企業団体である福岡県中小企業家同友会(福岡市博多区)が行った同様の景況判断調査(福岡県内の会員企業421社から回答)では、自社の景況について「好転」から「悪化」と回答した企業の割合を引いた指数は、2009年4~6月期は全業種でマイナス56.7ポイントとなり、前期のマイナス49.7からさらに大きく下げて、69回目となる同調査で過去最悪を更新した。

 この調査結果をさらに業種別に詳しくみると、製造業の生産財部門(部品、金属加工、金型など)がマイナス90ポイントと極めて悪いのが目立つ。前回調査時の予想値がマイナス50ポイント程度であったことを考えると、予想以上に悪い状態に陥っていることがうかがえる。建設業の中では、土木、建築部門は若干の改善がみられるものの、それでも約マイナス50ポイントの低水準となっている。設 この調査結果をさらに業種別に詳しくみると、製造業の生産財部門(部品、金属加工、金型など)がマイナス90ポイントと極めて悪いのが目立つ。前回調査時の予想値がマイナス50ポイント程度であったことを考えると、予想以上に悪い状態に陥っていることがうかがえる。建設業の中では、土木、建築部門は若干の改善がみられるものの、それでも約マイナス50ポイントの低水準となっている。設備部門(電気・水道工事など)はマイナス66.7ポイントとなり、前回よりも大きく悪化している。非製造業では、商業・流通業が前回調査より若干改善しているものの、サービス業では対事業所、対個人ともに約20ポイントの悪化となった。また、いずれも前回調査時点の予想よりもマイナスの幅が大きく、消費の回復も進んでいない現状が浮き彫りとなっている。

 また、資金繰りについては、6割強が「あまり問題ない」としている一方、4割弱が「苦しい」と回答している。緊急特別保証制度を利用した企業は全体の45%にのぼり、2回、3回と回数を重ねる企業も2割近くになっている。


図表Ⅲ

2009年11月06日

真っ暗闇の中にひと筋の光明「あと1年」耐えられるか?2

大企業の景況は大幅改善も地場中小は最悪を更新
 財務省が9月17日に発表した2009年7~9月期の全国法人企業景気予測調査によると、大企業の景況判断BSI(上昇と判断した企業の割合から下降と判断した企業の割合を引いた指数)は全産業で0.3ポイントとなった。1~3月期はマイナス50ポイントを下回っていたが、前回調査の4~6月期でマイナス26.7ポイントまで急激に回復したのに続いて、ついに今回は「上昇」と判断した企業が「下降」を上回った。これは06年7~9月期以来、3年ぶりのことだ。特に製造業では、今期は15.5ポイントと一気にプラス2ケタ台にまで上昇している。今後の見通しについても、全産業で10~12月期が4.9ポイント、2010年1~3月期が4.4ポイントと、確実に上昇傾向に乗ることが予測されている。

 一方、同じ調査で中小企業については、7~9月期が全産業でマイナス36.7ポイント、製造業でもマイナス37.1ポイントと、4~6月期からは改善の傾向にあるものの、大企業の数字とは大きく乖離(かいり)している。【図表Ⅰ、Ⅱ】

図表Ⅰと図表Ⅱ

2009年11月05日

真っ暗闇の中にひと筋の光明「あと1年」耐えられるか?1

福岡都心部 エコカーブームによる自動車の増産などによって、景気の見通しに明るさが見えてきたといわれる。しかしそれは大手企業レベルの話であり、九州・福岡の地場企業までは、その効果はまだ届いていない。

 リーマンショック以来、地場企業、特に建設・不動産関連では最悪の状態が続いており、民主党の新政権誕生も、公共工事がいよいよ本格的に減少するのではないかという不安の種となっている。まさに真っ暗闇の状態なのだ。しかし一方で、わずかではあるが将来の景気回復につながる兆候も見えてきている。その兆候が数字を伴う確実な動きとなるまでは、まだまだ時間がかかる。ある経営者は「その兆候が本物だったとしても、あと1年は厳しい状態が続くだろう」と言う。地場企業はそれまで耐え切れるのか。景気の現状と見通しについて、地場の建設・不動産業界を中心にリポートする。

2009年11月04日

絶対数不足に陥る「老人介護・福祉施設」優良事業者の育成が急務3

 それでは、こうした危機的状況にどう対処したらいいのか。政府は在宅化を進めることで施設不足を補おうとしているが、老人介護施設の現場からは「在宅では無理」と断言する声が聞かれる。それはすなわち、60代の子どもが80代の親を看るというような「老老介護」となるのが現実であり、しかも認知症を伴うケースが増える中で、在宅での介護は現実には不可能だというのだ。

 そうなると、残された道はひとつしかない。老人介護福祉施設を増やすことだ。しかしこれも一朝一夕にはいかない。介護の現場ではいかに意欲があっても、労働条件や給与面の整備が追いついていない。政権与党となった民主党は介護職員の給料の月額4万円アップをマニフェストに掲げているが、その効果を最大限に生かすには、介護従事者に働きやすい環境を提供できる優良介護福祉事業者の育成が急務だ。

 医療費や介護保険費用の抑制にとらわれるあまり、現実との乖離(かいり)が広がってしまった老人介護福祉のひずみを正すために、行政と意欲ある民間事業者のさらなる連携強化が求められているのだ。

2009年11月02日

絶対数不足に陥る「老人介護・福祉施設」優良事業者の育成が急務2

 医療制度改革の「療養病床の再編成」は、医療費の抑制を目的としたもので、加えて加療の必要がないのに家庭や老人福祉施設の受け皿がないため病院に入院している「社会的入院」の解消を狙っている。その目的自体は間違いではないものの、受け入れ側の老人介護福祉施設の整備が大幅に遅れているのが現状なのだ。

 そもそも、日本の老人介護福祉施設の整備は社会のニーズから大幅に遅れている。年金程度で入所できる特別養護老人ホームは、全国で待機者が40万人といわれ、申し込んでから3年4年待たないと入所できないのが現状だ。民間の有料老人ホームは、その大半が入居一時金など高額な費用が必要で、公的な施設とはなりえていない。その一方で、介護保険費用の抑制を目的に行政は老人介護福祉施設の総量規制を行い、この数年は新規開設ができない状況となっていた。さらに、2012年には団塊の世代が65歳を迎え、以降、毎年100万人単位で高齢者人口が増えてゆく。