CMのサウンドロゴが商標に ~ネット時代の企業における新しい権利の保護~
テレビでは「サウンドロゴ」がいっぱい
サウンドロゴ[Sound trademark]とは、企業がテレビ広告などで企業名や商品名にオリジナルの特徴的な「音」でアピールして宣伝に使う手法です。例えば、インテルの「♪ポーン ピポンパンポン♪」という音は、日本のTVCMでも海外でも使用されていて、「この音はインテル」とイメージする方も多いと思います。
この音を勝手に真似されないように権利を認め保護しましょう、と日本の特許庁の方針が最近決まりました。
これまでの商標の世界
商標は、一般に商品の名前で特許庁に登録されます。他に商品の名前だけでなく、サービスの名前(サービスマーク)についても、商標登録できます。
商品の質が高いと世の中で認められると、消費者は、広告されている商標(ブランド)で商品を選んで購入するのです。商標(ブランド)は、高い品質、技術、長い間の営業活動や広告活動で支えられています。これを他の会社が勝手に真似をすることは禁止できるのです。
日本での商標の構成種類
現在、日本では、以下の5種類の商標の構成が認められています。ヤマト運輸やペコちゃんなど、皆さんもよく目にするものが実は商標として登録されている。
1.文字商標
普通の文字だけで商品名や、サービス名を表したもの。
例)WALK MAN、アリナミン、など
2.記号商標
文字を使わず、ある一つの記号で商品や、サービス等を表したもの
例)ヤマト運輸
3.図形商標
記号とは違い、絵を使って商品や、サービスをあらわしたものです。
例)住友グループ
4.立体商標
文字商標・記号商標・図形商標などとはちがい立体的になった商標
例)不二家のペコちゃん人形
5.結合商標 文字、図形、記号、立体的形状の二つ以上が結合した商標
例)JAL
※図表を交えた例が、特許庁の「商標登録制度の概要」で紹介されていますので、ご参照下さい。
出典;http://www.jpo.go.jp/seido/s_shouhyou/chizai08.htm
日本でも音も商標に
このように、日本では5種類の商標が認められていますが、海外では、音について商標として認めている国があります。アメリカ、欧州共同体商標意匠庁(OHIM)、イギリス、ドイツ、フランスです。
アメリカで音の商標として有名なものに、ハーレーダビットソンの排気音が商標として認められたケースがあります。ハーレーの排気音は独特です。ほかにもアメリカのNBC放送がラジオサービスを識別する3つのチャイム(ステーションジングル)などがあります。
アメリカのサウンドロゴを聞いてみよう
USPTO(米国特許商標庁)のWebサイトでは、商標登録されたサウンドロゴを聴くことができる。聴きたいファイル(mp3)をダウンロードしてWindows Media Playerで再生します。子供向けのサイトですが、楽しいのでぜひお試しください。
Kids - Trademark Soundex - USPTO
http://www.uspto.gov/go/kids/kidsound.html
インターネットなど商取引の国際化に伴い、商標の制度の国際的な調和の重要性が高まりわが国でも法改正をして音声や動画を商標で守るべきと欧米企業からの要望に日本の特許庁が対応する方針を明らかにしました。
海外では「香り」や「匂い」も商標として認めている
例えばイギリスでは、自動車のタイヤに薔薇を連想させる花の香りをつけているものが商標として認められていたり、ダーツの羽にビタービールの強い香りを付けたものが認められたりしています。しかし、日本では技術的に特定が難しいとして、2010年の通常国会における商標法改正案には見送る方針です。
