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2008年10月31日

「増設新案」か「新空港建設」か、決断の時期に2

事業費が安く、増便効果も高い「増設新案」
 滑走路増設の代表案は、現滑走路(2800メートル)の西側210メートルに新滑走路(2500メートル)を造る「西側210メートル案」。新滑走路の地盤を2・6メートル程度かさ上げし、北端を現滑走路とそろえるように当初案を改良したことで、南側の福岡都市高速道路の高さ制限にかからず、着陸機の後方乱気流が離陸機に及ぼす影響もなくなった。買収する用地を少なくし、事業費が約2000億円と最も少ないのに、滑走路の処理容量は「東側300メートル案」や「西側300メートル案」と変わらない18万3000~19万7000回を確保できるとした。

2008年10月30日

「増設新案」か「新空港建設」か、決断の時期に1

 福岡空港の過密化対策について、国土交通省は8月7日に都内で開いた専門家会議で、滑走路増設案、新空港建設案それぞれの代表案を提示した。9月19日に開かれた福岡空港調査連絡調整会議(国、福岡県、福岡市)で提示され、福岡空港の将来像を描く作業は決断の時期に入った。ただ、国交省の“腹”は増設案で固まっているとされ、新空港建設案は地元経済界対策に残したに過ぎないというのが専らなのだが——。前号の特集「福岡空港の将来像を探る!」に続き、最新情報をリポートする。

2008年10月29日

打開策となるか?若者路線を強化する大手百貨店8

伊勢丹研究から専門店ノウハウ吸収の時代へ
「セオリー」「ドゥドゥ」「ナチュラルビューティベーシック」・・・などの多くの専門店が集まる天神地下街(福岡市) 「ファッションの伊勢丹」は、他の百貨店が問屋、アパレルメーカー任せの売り場づくり、商品政策しかできないなか、独自の情報システムを構築し営業情報を仕入れに活用し成果を上げてきた。

 百貨店はファッションの伊勢丹を勉強しよう、伊勢丹のいいノウハウを吸収しようと動いてきた。しかし、消費が低迷し大手百貨店が若者を戦略ターゲットとして位置づけ「高感度・低価格の商品の品揃え」を拡大していけば、この構図は崩れる可能性がある。

 確かに流通業界は伊勢丹から人材をスカウトしてきた。小田急百貨店は3人の役員が伊勢丹出身であったが、今年退任した。伊勢丹流をそのまま持ち込み、伊勢丹と同じような店づくりをし、それがうまくいかなかったのではと言われている。セブン&アイ入りしたF氏もイトーヨーカ堂の改革道半ばで退任、さらに同グループのミレニアムリテイリングS社長も辞任した。

 三越と経営統合し、収益面では国内百貨店ナンバーワンの地位を築いた伊勢丹。三越幹部の噂では伊勢丹はかなり強引なやり方、伊勢丹社員がはつねに上座にいる感じだと囁かれている。これでは経営統合もうまくいかないという噂はつきまとう。

 三越の日本橋本店や銀座店の旗艦店の看板が伊勢丹に付け替わる日がくるのではという声も聞こえてくるが、三越にとって伊勢丹と一緒にいる意味は薄れているように感じられる。

 伊勢丹の売上高は新宿本店が主力店のため対前年同月比マイナスとなれば、経営に大きな影響を及ぼす。今年3月から8月まででも3月、4月、6月、8月はマイナスとなっている。原油高による物価の上昇などの影響で消費マインドが冷えこみ高額品が不振なのは分かるが、伊勢丹は少しずつ変調しているように感じる。

 若者を狙うなら、伊勢丹よりもっと大手専門店を勉強した方が成功の確率が高いようだ。

(「九州経済倶楽部」は、地元のマスコミ、金融、流通、エネルギー、製造業などの個人会員で構成されている提言団体。正木氏は今年7月幹事長就任)

2008年10月28日

打開策となるか?若者路線を強化する大手百貨店7

表2「新宿の伊勢丹・高島屋」「日本橋の三越」 対前年伸率(2008年3月~8月)

2008年10月27日

打開策となるか?若者路線を強化する大手百貨店6

百貨店が若者戦略で成功する最低クリア5つの条件
 百貨店は中高年層を主力として売上高を確保してきたが、若者を戦略ターゲットにする場合、最低クリアしておかなければならない項目は次の通りと思われる。

1 既存顧客である中高年層の離反防止策を構築する必要がある
 若者路線を追求しすぎて、既存顧客を失ってしまえばなにもならない。特に、団塊の世代とそのジュニア、ジュニアの子供たちの人口比率が高いので留意する必要がある。要はこの3世代に対しての離反防止策を行って、若者路線を推進することが肝要だ。
 いかに中高年層が大切かという事例では、今年6月に開通した池袋、新宿などの繁華街を結ぶ東京メトロ副都心線。東武東上線、西武池袋線が乗り入れる沿線の商業施設の中で一番恩恵を受けるといわれた伊勢丹新宿本店の6月売上高対前年同月比は9・1%減と苦戦し新線効果をほとんど手にすることができなかった(7月は同2・6%増)。一方中高年層を主力ターゲットとする新宿駅南側の高島屋新宿店は、マイナス幅を同6・1%減(7月は同1・8%増)にとどめた。(表2参照)
 副都心線で新宿に流れてきた顧客は中高年層が多く、伊勢丹が狙ったやや若くて所得の高い層やファッションの伊勢丹が得意とする先端のファッションを求める層ではなかったと考えられる。この例からみても、いかに百貨店は中高年層の防止策を講じなければならないかが重要となってくる。
 古い話になるが、1975年11月博多大丸が地盤沈下で業績不振の時、呉服町(博多区)から天神(中央区)へ移転した。この時天神は若い人が多いのでターゲットを若者へシフトしすぎて失敗に終わった事例がある。

2 顧客・専門店のマーケティング分析による商品開発力の拡充
 ユニクロの例にあるように、顧客の不満・好み等の声を反映して、繊維メーカー等と提携し独自商品を開発することや自主編集売り場の構築が大切である。ただ、ブランドを集めた売り場ではなく、百貨店がどこまで掘り下げて顧客に訴えることができる自主開発売り場をつくれるかである。
 具体的には、今秋冬チェック柄が流行しそうだから品揃えを強化しようとか、ニットアップの品揃えを強化しようとかどこの店も考える一般的なことではない。もっと掘り下げてこの店にしかない特徴のある独自の売り場づくりである。このためにどれだけ優秀なバイヤーが育っているかがポイントとなる。少なくとも百貨店担当者はユニクロを含め大手専門店をもっと勉強する必要がある。例えば、ある百貨店婦人服担当者に、ポイントについて質問したら「釣具のポイントですか?」という的外れな答えが返ってくるほどだ。このように、ポイントやハニーズなどをあまり勉強していないと思われる。若者マーケットを知らずして売り場づくりはできないのである。

3 専門店から優秀販売員の引き抜き
 若者向け売り場ができたとしても販売員により成功の可否が左右される。一般的に百貨店はメーカー派遣の販売員で構成される“おまかせ売り場”となっている。このため、優秀販売員をいかに確保できるかが重要である。専門店から店長を引き抜くぐらいの覚悟は必要だ。このためには、中途採用で“ファッション人”を採用し新しい血を入れる必要がある。

4 若者ターゲットの組織化
 若者は「新聞を読まない」「おまけ(景品・特典)が好き」「一過性購買に終わる」ことなどに留意する必要がある。このため、新設フロアや売り場の「仲間意識を持ったOL組織化(クラブ化)」を行わないと失敗する恐れがある。
 イベント、特典つきのOLクラブをローコストで構築するため、異業種(映画館、旅行代理店……)とタイアップしたり、メーカーとタイアップしてポイント政策をとるなど独自の組織化が必要となる。例えば、売り場内でアフターファイブに開催する「メーカーと協賛した特別招待のファッションショー」、「食品メーカーとタイアップしたワイン会」、「地元文化サロン教室とタイアップしたミニトークショー」、「飲料メーカーとタイアップしたカップルで楽しめるミニイベント」、「旅行会社とタイアップした売り場主催の日帰り温泉旅行」……などである。

5 若者ターゲットへの告知はひとひねりを要す
 新設売り場の紹介をする場合、一般的に雑誌広告、折り込みチラシ、テレビ、インターネット等が考えられるが、これらの媒体に頼りすぎると失敗する可能性もある。2~3名の専門チームをつくりアナログ手法で「クチコミ政策」を行ってもよいと思われる。例えば、福岡市天神地区と博多駅地区の小売業を除くOLが働く会社への直接訪問PRである。この地区で1500社、1万5000名のファンができればしめたものである。
 最初は各企業を訪問し、百貨店のパンフレットを社内で配布してもらえるか、女性社員数、企業の窓口女性の名前を調査し、次回訪問時に直接手渡しする。個人情報の件で企業訪問は難しいのではという声もあるが、訪問した企業の65%が社内配布可能というデータがある。何度か訪問するうちに自社に対するお客の声が収集でき、窓口の女性と顔なじみとなって、各企業の窓口女性だけを集めたパーティなども開催できれば、まさに百貨店にとっての「オピニオンリーダー」となる。要は、各企業での「クチコミの核となる女性の確保」である。

2008年10月24日

打開策となるか?若者路線を強化する大手百貨店5

大手専門店はユニクロのひとり勝ち
 百貨店、専門店の衣料品の低迷に歯止めがかからない中、ファーストリテイリング(本社・山口市)傘下のユニクロが好調である。「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」を企業キーワードに「革新と挑戦」を推進するユニクロは全国740店舗(08年8月現在)展開。直近の既存店売上高対前年同月比も8月4・2%増、7月11・9%増、6月は0・7%増、5月は7・9%増と8月まで4カ月連続のプラスとなっている。(表1参照)

 物価高で可処分所得が増えない中、特徴のない衣料品は売れなくなっている。ユニクロは販売力を高めるため、顧客の好み・不満・流行・サイズなどきめ細かくマーケティング分析し自社独自商品を企画している。着ごこち・ファッション性など素材・縫製の改良を何度も行っている。

 例えば、今春発売したブラジャーのカップ内蔵型キャミソール「ブラトップ」はこれまでにないデザインや機能に加え1500円という安さで顧客の支持を得ている。これは、Tシャツ風の服を着る時に、ブラジャーはつけたくないという顧客に対応したものだ。また、今秋冬用女性向けパンツの新商品「スリムボトムス」(ポケットの位置を高くしお尻も美しく見せる)を発売した。

 このようにユニクロはきめ細かく顧客の動向を分析し大手繊維メーカーと提携し自社独自の商品を開発していることが強みとなっている。

2008年10月23日

打開策となるか?若者路線を強化する大手百貨店4

表1大手専門店 既存店対前年伸率(2008年3月~8月)

2008年10月22日

打開策となるか?若者路線を強化する大手百貨店3

百貨店が狙ってくる若者ターゲットは大手専門店も苦戦中
 百貨店が若者層をターゲットに狙ってくると、現在これらのマーケットは専門店が強い分野のため両者の戦いとなる。専門店は、都心のファッションビルや駅ビル、ショッピングセンターへの出店拡大で成長してきたが、今や苦戦中である。婦人服大手専門店の「ハニーズ」「ポイント」「ライトオン」「しまむら」…、縮小路線へ転換している。

 「ハニーズ」(本社・福島県いわき市)は1978年創業以来「高感度・高品質・リーズナブルプライス」を商品コンセプトに、全国各地にヤングカジュアル婦人服の専門店を859店(08年8月現在)展開。福岡市では西新エルモールプラリバ(早良区)、福岡ホークスタウン(早良区)、福岡マリナタウン(西区)等、九州各県にも多くの店を展開している。直近の既存店売上高は8月対前年同月比13・5%減、7月同6・3%減、6月同15・2%減と8月まで連続9カ月前年割れで苦戦中である。年間150店程度の積極的な出店をしてきたが09年5月期は約100店舗とし前期に対し3割減の計画だ。

 「ポイント」(本社・東京都)は企業スローガンを「ファッションを通じすべての人にエンジョイすることを提案します」をモットーに、全国に497店舗(08年8月現在)展開している。福岡市ではソラリアプラザ(中央区)へブランドの異なるショップを数店舗出店、天神地下街(中央区)、天神コア(中央区)、キャナルシティ博多(博多区)等、九州各県にも出店をしている。直近の既存店対前年同月売上高比は8月9・3%増、7月同5・5%増であったが、6月は同9・6%減、5月は同2・5%減と前年割れをしている。(表1参照)

 また販売効率も低下している。特に在庫回転率(売上高を在庫数で割り、回転率が高いほど販売効率がよい)が悪化している。08年3月から5月期の在庫回転率は年概算で20・7回と前年同期比5・6ポイント低下しているといわれている。ハニーズの年概算回転率が1・6ポイント悪化に比べ販売効率が悪くなっているようだ。

2008年10月21日

打開策となるか?若者路線を強化する大手百貨店2

今秋大手百貨店は若者ターゲットへ売り場改装
今秋、若者の集客をアップするため売り場改装した伊勢丹新宿本店(東京・新宿)
 全国百貨店売上高も2007年は対前年比0・8%減の7兆7052億円と1991年のピーク時に比べれば約2割の減少だ。少子高齢化、物価上昇、郊外型ショッピングセンターの影響などで都心店より地方店が苦戦しているが、都心店は打開策として中高年中心の店づくりから若者も狙える店づくりに営業戦略を転換し、低迷する売上高の底上げを目指し始めた。

 伊勢丹新宿本店(東京・新宿)は9月3日、地下2階フロアに女子学生向け婦人服・雑貨売り場「イセタン ガール」(約1000平方メートル)を初めて開設した。ターゲットは10歳代後半から20歳代前半と設定し、割安なジーンズや同居する親娘連れでの衣料品・雑貨の売上高拡大を狙う。

 小田急百貨店新宿店(東京・新宿)は、今秋以降リニューアルする。新宿駅周辺の小田急グループ各商業施設をひとつの街に見立てた「新宿テラスシティ」構想を深堀りし、新宿駅西口から同南口までの回遊性を高める計画だ。中でも若者層に人気の小田急新宿ミロードとの買い回りの利便性を高めるため、20歳代女性向けの衣料・雑貨に特化した売り場(約900平方メートル)を新設し、従来より2〜3割安い衣料品の品揃えを強化する計画だ。

 J・フロントリテイリング傘下の松坂屋銀座店(東京・中央)は9月23日、地下2階から地上2階までの4フロアを改装オープンした。20歳代から30歳代の若い女性向けに、衣料・雑貨・食料品など手ごろな価格帯の商品を充実。特に、アクセサリーや婦人靴、雑貨の売り場は2~3倍に拡大し若い女性客の拡大を狙っている。

 西武百貨店池袋本店(東京・豊島)は来年春に10歳代後半から20歳代の若い女性を対象とした衣料品・雑貨の売り場を新設する予定だ。若年層も購入できる割安でファッション性のあるブランドを取り揃え、ファッションビルに流れていた若者を取り込む計画だ。

 東急百貨店東横店(東京・渋谷)は9月25日、婦人服・雑貨売り場を8年ぶりに改装し、価格帯も従来より2割程度安くした衣料を拡大し若者の集客を狙っている。

2008年10月20日

打開策となるか?若者路線を強化する大手百貨店1

 百貨店は株安や計器の先行き不透明等から高額消費が不振で売上高の減少が続いている。福岡県内では北九州市の小倉伊勢丹が2008年3月弊店、久留米市の久留米井筒屋が09年2月閉店する。

 苦境を打開するため、大手百貨店は今秋より若者の集客を狙い、売り場改装を行う店舗が増えてきている。果たして、若者狙いは百貨店にとって売上高拡大の打開策となるのかレポートする。
(九州経済倶楽部幹事長 正木寿郎)

2008年10月09日

08年夏季賞与予想…現状厳しく、前年比マイナスは確実6

福岡の事務所の産業別夏季賞与

2008年10月08日

08年夏季賞与予想…現状厳しく、前年比マイナスは確実5

まとめ(08年夏季賞与予想)

表2は厚生労働省の毎月勤労統計を基に30人以上の福岡の事業所を対象に集計したデータである。今年の夏季賞与を予想するために05年から07年までのデータを基に当法人が修正を加えた。
 
 今年の予想としては住宅投資・公共投資が依然として低調なため建設業は振るわず、原油高の高騰により電力・ガス、並びに運輸がマイナス。原材料価格の上昇の影響で、紙・パルプ、プラスチック製造、化学工業、そして出版・印刷などの関連業種で厳しい賞与になるものと思われる。全体として支給月数は1・3カ月を下回り、前年を下回ることは確実であろう。

2008年10月07日

08年夏季賞与予想…現状厳しく、前年比マイナスは確実4

県内経済の動向(福岡県企画振興部調査統計課)
 
県内経済の動向と中小企業・夏季賞与の見通し夏季賞与の査定期間である07年10月から08年3月までの各データ(生産、設備投資、住宅投資、公共投資、消費、雇用、物価、金融)推移を見てみると生産は高水準ながら一進一退で推移し、貿易は輸出・輸入とも中国などアジア諸国を中心に増加基調ながら、このところ増勢が鈍化している。設備投資は好調に推移し、消費は全体としておおむね横ばいで動いている。しかし消費者マインドは悪化している。倒産件数は、緩やかに増加する傾向がみられるものの低水準で推移し、住宅投資・公共投資ともに前年を下回って動いている。

2008年10月06日

08年夏季賞与予想…現状厳しく、前年比マイナスは確実3

各シンクタンク夏季賞与予想

2008年10月03日

08年夏季賞与予想…現状厳しく、前年比マイナスは確実2

08年国内企業夏季賞与見通し(主要シンクタンク)
 
今年の夏の賞与は厳しい状況となりそうだ。表1は主要シンクタンクによる夏季賞与の見通しを示している。第一生命経済研究所予測でさえ、マイナス0・5%(前年同期比)の42万1190円(1人あたり支給額)となり前年までの勢いは影を潜めている。
   
賞与に影響を及ぼすものとしては原油高・サブプライムローン問題が筆頭に挙げられる。5月20日の日本経済新聞の朝刊にも「夏のボーナス横ばい0・19%増2003年以降伸率最低」という記事が載り、原油高による原料が高騰し、特に紙・パルプ(製造業)は夏のボーナスが前年比マイナスになるという内容でした。さらに非製造業の陸・空運、電力、ガスについても原油高の影響により前年比マイナスになり、特に運輸業の落ち込みが目立っている。

2008年10月02日

08年夏季賞与予想…現状厳しく、前年比マイナスは確実1

07年福岡市内企業冬季賞与支払い状況(福岡商工会議所)

 九州中国クラブ事務局 2007年の福岡市内企業の冬季賞与支給額は、全業種・全規模平均の支給額45万5762円(平均年齢39・5歳)、支給月数1・7カ月で、支給額は前年に比べ0・7%(3351円)増となった。賞与支給額の伸び率は04年冬季から4年連続で、夏冬通算で8期連続プラスとなった。

 地場企業は42万5316円(1・6カ月)で対前年比0・8%(3510円)増。出先企業63万2948円(2・1カ月)で対前年比0・4%(2428円)増となりいずれも前年を上回った。
 
業種別でみると、全規模地場企業で前年比マイナスになったのは「飲食料品製造業」「飲食料品卸売業」「繊維製品卸売業」、51人以下の規模の地場企業でみると「飲食料品製造業」「機械器具製造業」「繊維製品卸売業」「その他卸売業」「小売業」「建設業」「ホテル飲食業」と半分以上の業種で前年比マイナスになりました。小規模の中小・零細企業になればなるほど経営状況の厳しさが表れたようです。


社会保険労務士  北原 正社会保険労務士法人 COMMITMENT
就業規則・賃金制度 担当
社会保険労務士 北原 正● きたはら せい
1976年3月1日生まれ。97年社会保険労務士資格取得。
西南学院大学法学部卒業後、同大学大学院経営学研究科に進み、1年間フランスのビジネススクールに留学。帰国し研究科修了後社会保険労務士法人COMMITMENTに入社
福岡工業大学短期大学部講師 九州中国クラブ事務局

2008年10月01日

Interview 中村学園大学客員教授 坂田 利家氏4

企業の業績に直結する社員の健康管理が重要戦略に

―メタボ対策について企業側の理解が進んでいるでしょうか?

坂田 10年くらい前に、私は企業責任者から社員の健康管理について相談を受けたことがあります。そこで高血圧の全社員に対し、血圧を至適血圧まで下げることに積極的に関与し、社内運動を起こしました。その結果、1年間で医療費削減などの効果として8000万円の利益が生まれたと聞かされました。


―企業による社員の健康管理が利益を生むのですか?

坂田 肺炎などの病気は短期間で完治するので問題はありません。しかし、生活習慣病はそうはいきません。治療や投薬にかかるコストはもちろん、受診及び入院によって社員が職場を離れる逸失利益、さらには同僚に与える荷重負荷、仕事に対する消極性などを合わせると大きな損害を被ることになります。つまり、企業側にとって、医療はこれまでの社員に対する福祉やサービスではなく、企業の業績に直結する重要な生産部門なのです。そういう意味で、社員の健康管理に積極的に関わっていくことは企業の重要な戦略になるはずです。