新福岡空港の建設で布石を打った地元経済界25
経済界の新空港建設案も具体的検討はこれから
総合調査では、将来的な航空需要の対象として、国内旅客、国際旅客、国内貨物、国際貨物の4つに分け、予測する時点も2012年度、17年度、22年度、さらに長期的な見通しとして32年度の4つを設定。これらの時点での福岡空港を利用する旅客数や貨物量、発着回数を試算している。潜在的な航空需要の試算にあたっては、経済財政諮問会議におけるGDP(国内総生産)の伸びを参考に、経済成長を見込んだ場合と経済が停滞した場合、その中間の3ケースで想定した。
年間発着回数をみると、12年度は15・3〜16・1万回、17年度16・0〜17・5万回、22年度16・6〜19・2万回、32年度には18・1〜23万回に達すると予測している。現行の滑走路処理容量は年間14・5万回(平行誘導路を設置した場合は14・9万回)で、増設案でも1・3倍に伸びれば22年度までは対応可能だ。
新空港の事業費は、季節によっては風の強い外海の海上空港となるため、ウインドカバレッジの問題に左右される。航空機は風に向かって離着陸を行うため、横風が一定限度を超える場合には離着陸できない。一定限度(許容横風分力)を超えない風の割合をウインドカバレッジと言い、空港として最低限必要なウインドカバレッジは、横風が20ノットを超えない風の割合が95%以上となっている。95%を下回る場合には、滑走路の向きの変更や横風用滑走の増設などが想定され、事業費が膨らむ可能性もある。
新設を軸に検討している新福岡空港促進協では、国や自治体が負担する無利子資金の額と事業会社の資本金や社債、有利子負債の金利などを含めて複数のケースについてシュミレーションしている。今後は、新空港の位置や滑走路の配置などを具体的に決め、総事業費の算定に入ることが求められる。
