東京経済提供:企業ニュース・大型倒産速報
東京経済株式会社
東京経済
>>メールマガジン購読について
会社情報 | 個人情報保護方針 | お問い合わせ
企業情報インターネット検索
全九州&広島県 企業情報
倒産情報&債権者データ
インフォリンク21
ログイン画面へ
インフォリンク21とは
東京経済東経ニューストップ倒産予知情報(特別情報)大型倒産倒産情報債権者情報経営指針経営は心会社訪問調査員の目倒産集計プレスリリース売ります買います求めます

会社情報

-

« 2008年07月 | メイン | 2008年09月 »

2008年08月29日

九州全域が一丸となって取り組む「カーアイランド」づくり6

高まる地元中小企業の自動車関連への参入気運

 ―これからは部品の地域調達率のアップと地元中小企業の技術力の向上が課題になります。
 
 谷 経済産業省のサポーティングインダストリー法(中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律)による戦略的基盤技術高度化支援事業の中小企業の認定件数は九州全体で現在27件ですが、そのうち17件が自動車関連です。しかも今年新規に認定された5件のうち4件が自動車関連でした。このように自動車部品の生産性向上、低コスト化、環境配慮に対応した技術開発の意識が九州でも確実に高まってきています。
 
 ―そのような技術力強化に熱意ある中小企業は、北部九州に集中しているのですか。
 
 谷 そんなことはありません。例えば宮崎県では現在、3社5件が認定を受けていますが、5件すべてが自動車関連です。本当の意味で九州を「カーアイランド」にするためには、北部九州だけでなく九州全体で一丸となって取り組まなければなりません。関東や東海での部品の供給は陸送の場合、3時間圏が目安とされています。そのため九州知事会では九州7県で「九州自動車産業振興連携会議」を設置していますし、経産局でも今年度から南部九州での中小地場企業向けの参入事例紹介セミナーの開催を計画しています。また、南部九州の大学を活用した産学連携による人材育成の取組を開始します。いま「オール九州」で自動車産業参入の気運は高まっています。

2008年08月28日

九州全域が一丸となって取り組む「カーアイランド」づくり5

次世代交通システム「ITS実証地区」を誘致

 ―自動車関連産業への九州経済産業局としての取り組みは。
 
 谷 「人財力の向上」「次世代技術力の向上」「域内調達力の向上」などの課題を掲げて、これまで製造中核人材育成事業、中小企業大学校による研修などを活用して高度人材・専門人材を育成してきました。また現在の域内調達率50%を70%に引き上げるために、様々な情報提供や支援事業をしてきました。今年度からは新しく次世代の自動車社会を切り拓くITS(高度道路交通システム)分野の技術開発などに取り組んでいくこととしています。
 
 ―ITSとは。
 
 谷 広く一般に普及しているという点では今のところETC(自動料金収受システム)くらいしか実用化されていませんが、もともとITSとは車と道路をセンサーで結んだり無人自動車を走らせたりして、交通渋滞の緩和や、事故が起きないシステムづくりのことで、民間ベースでもかなり研究開発が進んでいます。将来的には60兆円産業ともいわれ、最近は標準化のための国際会議も開かれています。このITSを実際に道路でテストするための「ITS実証地区」を九州地域に誘致する準備を進めています。このように自動車は社会全体とのかかわりが深く、産業としての広がりがどんどん進展していきます。
 
 ―かつて九州は半導体産業の進出で「シリコンアイランド」と呼ばれましたが、一方では「頭脳なきシリコンアイランド」とも言われました。
 
 谷 単なる組立工場であっては経済波及効果は限定的ですが、最近は動きが変わってきました。今年4月には日産車体の100%子会社でソフト開発のエヌシーエスが福岡市に九州オフィスを開設しました。日産としては神奈川県外では初の開発拠点です。トヨタ自動車九州は2010年に設計・開発拠点を宮田工場の敷地内に新設すると発表しました。またダイハツ九州も2010年4月に九州大学伊都キャンパスの隣接地に設計・開発を担う「開発センター」(仮称)を新設予定です。
 このように九州に自動車づくりの頭脳拠点の集積が加速化され、開発と量産を一体に進める拠点として発展していくことが期待されます。また九州には半導体産業の実績があり、自動車と半導体、ソフトウェアが融合したカーエレクトロニクス産業分野の発展も期待できます。

2008年08月27日

九州全域が一丸となって取り組む「カーアイランド」づくり4

自動車はあらゆる分野の可能性を秘めた産業

 ―2008年度中に北部九州の自動車メーカー3社の年間生産台数が150万台を達成することが確定的です。これだけ順調に伸びてきた原因はなんでしょうか。
 
 谷 ひとつは「北部九州自動車150万台生産拠点プロジェクト」に代表されるように地元の熱意です。自動車関連産業を地元の経済を引っ張るリーディングインダストリーに育てようという積極的な施策の効果が大きい。それと、これまで関東、東海地域に集中していた生産拠点を分散化して新しい生産拠点づくりを進める自動車メーカーの企業戦略に応えるだけのものが、地元にあったということです。つまり北部九州には自動車に関連するものづくりの歴史や技術の集積や人材が豊富にあった。
 
 ―自動車関連産業は九州のリーディングインダストリーになりうるでしょうか。
 
 谷 2005年の九州地域の自動車関連産業出荷額は約2・7兆円と全体の製造業工業出荷額約20兆円の約14%を占めています。順調にいけば2020年の九州の自動車関連産業の出荷額は6・4兆円から7・6兆円との試算もあります。自動車産業はあらゆる分野に新しいビジネスチャンスを生みます。例えばカーナビなどはあっという間に普及して、今やレンタカーにも付いています。これから環境、安全・安心などのニーズに対応していかねばならないので、さらに新しい技術や新商品が開発されてくるでしょう。

2008年08月26日

九州全域が一丸となって取り組む「カーアイランド」づくり3

インタビュー 九州経済産業局長 谷 重男氏

 北部九州の自動車メーカー3社の年間生産台数が、2008年度内にも目標としていた150万台を達成することが確実になった。自動車産業は日産、トヨタ、ダイハツの3社だけでなく、1次部品メーカー、2次・3次メーカー、下請け中小企業は現在808社に及び、さらにその裾野は広がっていくことは必至だ。九州経済産業局長の谷重男氏に九州の自動車産業の現状と展望を聞いた。

九州経済産業局長 谷 重男 氏谷 重男●たに・しげお
1955年生まれ。富山県出身。78年東京大学工学部卒業後、同年通産省(現経済産業省)入省。エネルギー、モノづくり、産業政策と幅広く担当する。2005年8 月より経済産業省大臣官房審議官、06年7 月より内閣府大臣官房審議官を歴任。07年7 月より九州経済産業局長に就任し、現在に至る。

2008年08月25日

九州全域が一丸となって取り組む「カーアイランド」づくり2

九州自動車産業マップ

2008年08月22日

九州全域が一丸となって取り組む「カーアイランド」づくり1

 急速な勢いで集積を強めている北部九州の自動車産業が、2008年度内に目標とする年間生産台数150万台を達成するめどがついた。これからは関東、東海地区より低い部品の地元調達率を5割から7割に引き上げるため、地域の技術力を高めていくことが最大の課題になる。ここ30年で北部九州の自動車関連産業は、九州全体の工業出荷額の14%を占めるリーディング産業に成長した。自動車メーカーも工場だけでなく、設計・開発などの「頭脳」部分を徐々に移行しつつある。九州経済産業局は2020年の九州の自動車関連産業を7兆円産業と試算する。この巨大産業の行方をリポートする。

2008年08月21日

新福岡空港の建設で布石を打った地元経済界27

現実味を帯びてきた誘導路複線化

福岡空港の駐機場 そんな折、07年度の年間発着回数が14万2000回に達し、限界とされる14万5000回に近づいたことから、近隣空港と連携し需給緩和する案が再浮上するとともに、現空港の施設改良案も取りざたされている。
 
 施設改良の一つは誘導路の複線化で、滑走路に出る航空機と駐機場に戻る航空機がすれ違える構造に改善し、離着陸を速やかにする。国内線ターミナルを建て替え、滑走路と駐機場を結ぶ誘導路を拡充する。年間4000回程度の発着能力が確保できるといわれている。
 
 連携案は、福岡都市圏から1時間以上かかる佐賀空港や新北九州空港へのアクセスを整備し、需給を緩和しようという。バス路線の増便とともに、鉄道整備を進めることで両空港の利用を促進し、12年度には年間2000回以上の緩和効果を見込んでいる。

 いずれも、抜本的な解決までのつなぎの案に過ぎないが、総合調査の結果とそれを踏まえて、年度内に国が一本化する行政判断に影響を与えないか、注目される。

2008年08月20日

新福岡空港の建設で布石を打った地元経済界26

再浮上した近隣空港との連携案と施設の改良案

需要誘発型の連携案はいったん否定されていた

 今回の福岡空港総合調査ステップ3において、近隣の新北九州空港と佐賀空港との連携案は「抜本的な対応方策とはなり得ません」と、否定されていた。それまでの連携論は、福岡空港の国際線や長距離線、小型機の一部を新北九州空港と佐賀空港に移管する「利用制限型」、新北九州空港と佐賀空港の需要を増やすことで福岡空港の負担を減らす「需要誘発型」として検討されたが、「利用者や地域に大きな負担を課す」「航空自由化の流れからも実現は困難である」「福岡空港の需給逼迫緩和効果はわずかである」として退けられた。
 
 しかし、新設、滑走路増設にかかわらず、完成までには長期間を必要とし、佐賀空港や新北九州空港との連携は不可欠で、各空港のアクセス向上は空港の機能を高める上でも欠かせないという意見が強かった。

2008年08月19日

新福岡空港の建設で布石を打った地元経済界25

経済界の新空港建設案も具体的検討はこれから

 総合調査では、将来的な航空需要の対象として、国内旅客、国際旅客、国内貨物、国際貨物の4つに分け、予測する時点も2012年度、17年度、22年度、さらに長期的な見通しとして32年度の4つを設定。これらの時点での福岡空港を利用する旅客数や貨物量、発着回数を試算している。潜在的な航空需要の試算にあたっては、経済財政諮問会議におけるGDP(国内総生産)の伸びを参考に、経済成長を見込んだ場合と経済が停滞した場合、その中間の3ケースで想定した。
 
 年間発着回数をみると、12年度は15・3〜16・1万回、17年度16・0〜17・5万回、22年度16・6〜19・2万回、32年度には18・1〜23万回に達すると予測している。現行の滑走路処理容量は年間14・5万回(平行誘導路を設置した場合は14・9万回)で、増設案でも1・3倍に伸びれば22年度までは対応可能だ。
 
 新空港の事業費は、季節によっては風の強い外海の海上空港となるため、ウインドカバレッジの問題に左右される。航空機は風に向かって離着陸を行うため、横風が一定限度を超える場合には離着陸できない。一定限度(許容横風分力)を超えない風の割合をウインドカバレッジと言い、空港として最低限必要なウインドカバレッジは、横風が20ノットを超えない風の割合が95%以上となっている。95%を下回る場合には、滑走路の向きの変更や横風用滑走の増設などが想定され、事業費が膨らむ可能性もある。

 新設を軸に検討している新福岡空港促進協では、国や自治体が負担する無利子資金の額と事業会社の資本金や社債、有利子負債の金利などを含めて複数のケースについてシュミレーションしている。今後は、新空港の位置や滑走路の配置などを具体的に決め、総事業費の算定に入ることが求められる。

2008年08月12日

新福岡空港の建設で布石を打った地元経済界24

地元経済界は新空港建設促進

 これまでの20年近い議論はいずれも新空港建設が前提であっただけに、地元経済界は現空港における滑走路増設案が出てくるとは想定していなかった。福岡県内の主要企業71社で構成する新福岡空港促進協議会は2007年12月、08年3月を目途に福岡空港の容量緩和対策についての意見集約を行うことを表明。4回の勉強会および意見交換会を実施して、空港新設案と滑走路増設案の是非を検討してきた。
 
 その結果、①滑走路増設案では需要予測を超える容量緩和が期待しにくい②福岡空港が都心部に近接していることから建物の高さ制限がある(博多駅周辺地区は約50メートル、天神地区は約70メートル)③福岡空港が現在地にある限り借地料や騒音対策費がかかる̶といった理由から、空港新設に向けて、データを収集し科学的な議論をしていくことにした。新設する場所として、総合調査のステップ3で示された三苫・新宮ゾーンと志賀島・奈多ゾーンを想定したが、明確な位置も事業費もこれからの検討課題だ。
 
 福岡商工会議所の福岡空港過密化対策を検討する「新福岡空港問題特別委員会」(委員長・久保長副会頭=コカ・コーラウエストホールディングス顧問)も5月22日に、新空港の建設を要望していくことを決め、6月27日の常議員会に諮った後、国や福岡県などに要望書を提出する。新設支持の理由として、現空港を拡張した場合に比べ、新空港の発着容量が大きいことや24時間発着可能になること、福岡都心部の建築物の高さ制限緩和などの利点があることを挙げている。

2008年08月11日

新福岡空港の建設で布石を打った地元経済界23

国・県・市による福岡空港調査連絡調整会議スタートへ

 福岡空港将来構想検討委員会の後を受けて新福岡空港調査会が発足する。2002年、「新宮沖など4候補地、560ヘクタールの海上空港、3000メートル滑走路×2本、建設費8200億円」を骨子とする「新福岡空港基本構想」を発表、国に福岡空港の混雑問題の調査を求めた。
 
 その後、2002年12月の交通政策審議会航空分科会の答申において福岡空港は「将来的な需給が逼迫する事態が予想される」として、その方策を「国と地域が連携し、総合的な調査を進める必要がある」と示した。2003年7月、国土交通省、福岡県、福岡市の3者で「福岡空港調査連絡調整会議」を組織、福岡空港についての総合的な調査に乗り出して、今日に至ったのである。

2008年08月08日

新福岡空港の建設で布石を打った地元経済界22

2005年度 福岡空港の個別収支

2008年08月07日

新福岡空港の建設で布石を打った地元経済界21

福岡空港の時間帯別発着回数

2008年08月05日

新福岡空港の建設で布石を打った地元経済界20

国内主要空港の旅客数

2008年08月04日

新福岡空港の建設で布石を打った地元経済界19

ダッチロール続く福岡空港論議20年の軌跡
九州国際空港の議論から紆余曲折

 福岡空港を巡る論議は、足掛け20年近い歳月におよぶ。九州地方知事会と九州・山口経済連合会(現九州経済連合会)が1989年、九州の発展を目的に「九州国際空港検討委員会」を設置したのが端緒だった。
 
 九州国際空港の基本構想は、「4000メートル滑走路×2本、敷地面積1000ヘクタール」の国際ハブ空港を全面に打ち出していた。1996年の第7次空港整備5カ年計画(1996年〜2000年)での採択を目指したが、実現しなかった。ちなみに第7次空整で整備されたのが、中部空港である。
 
 その後、滑走路1本のみの福岡空港が増え続ける航空需要で将来パンク状態になるとの指摘が出た。1993年、福岡県が「福岡空港将来構想検討委員会」を設置。「新宮〜津屋崎沖、560ヘクタールの海上空港、3500メートル滑走路×2本、2020年開港目標」を主な内容とする新福岡空港計画が誕生した。
 
 2001年には福岡県、福岡市、地元経済界で「新福岡空港建設促進期成会」を組織して、後に幻となった第8次空港整備5カ年計画に再チャレンジする。新空港が現実味を帯びてくると、交通アクセス問題をはじめ莫大な建設費、建設予定地での環境問題、現空港の地権者問題や存廃問題が噴出し、文字通り宙に浮く。

2008年08月01日

新福岡空港の建設で布石を打った地元経済界18

●志賀島沖案

 この案は、志賀島沖から奈多沖にかけての海域を建設予定地とした。事業費としては、新宮沖案に比べて水深が深いために概算で1兆1000億円となっている。事業費のうち埋立費用が増える以外は、新宮沖案と同様だ。