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2008年05月29日

2011年、「博多」を震源地に福岡都心が生まれ変わる!14

「天神プレイス」の登場で注目される今泉地区

URは、都心部の数カ所でホテルや住宅などの開発を進めている。
その、URが実施した公開コンペに応募したアーム・レポがこの4月に完成させるのが今泉地区再開発プロジェクトの中核となる「天神プレイス」である。旧フクニチ新聞社跡地で、賃貸住宅とオフィス・商業施設が入る17階建ての2棟と10階建てホテル1棟、合わせて3棟のビルで構成されている。天神地区の重心が南下し、大名地区も開発されたことから、今後、今泉地区の開発が進みそうだ。

2008年05月28日

2011年、「博多」を震源地に福岡都心が生まれ変わる!13

URを調整役に、都市計画道路の整備が軸

 ここでは、土地区画整理と市街地再開発の二つの手法を組み合わせた開発が行われる。まず、区画整理で地権者の土地を「換地」し、その後、地権者の意向によって市街地再開発を実施する。ここの地権者は38人(企業含む)で、個人の住宅はそのうちの約3分の2。残りは九州電力やセントラルホテルが所有する駐車場や都市未来ふくおかなどの企業だ。つまり、エリア内の個人住宅を東側に集め、渡辺通りに面した部分は企業が地権者となってそこで再開発組合を結成し、オフィスビルや店舗、あるいは高層部に住宅が入るような再開発ビルを整備する、というのが概ね予想される形だ。

 05年11月の都市計画審議会でエリア内の渡辺通り側の地区を高度利用推進区とすることが認められ、再開発ビルを建てやすい環境も整っている。 
全体をコーディネートしているのは福岡市だが、土地区画整理事業の施行はUR=独立行政法人・都市再生機構。URでは再開発事業のコーディネートも行っているが、区画整理と再開発を組み合わせた手法は、URとしても初めての試みだという。

 今後都市計画道路の整備を軸にして、URが調整役となってオフィスビルなどの建設が進むとみられる。

2008年05月27日

2011年、「博多」を震源地に福岡都心が生まれ変わる!12

具体化し始めた「渡辺通駅北地区」市街地再開発事業

九電本社から渡辺通りを挟んだ渡辺通1、3丁目の「渡辺通駅北地区」の土地区画整理・市街地再開発事業が具体化し始めた。これは春吉地区約43ヘクタールのうち、地下鉄七隈線渡辺通駅周辺で事業効果が高いと考えられる渡辺通りに面したエリアについてリーディングプロジェクトとして事業化されることになったものだ。
エリアは地下鉄七隈線渡辺通駅の北側出入り口の前で、現在の広瀬病院から駐車場、都市未来ふくおかの2階建ての社屋などを前面に、東側に約220メートル入り込む手袋型の地域で、広さ約2・5ヘクタール。中央にキャナルシティ博多の南端からつながる幅18メートルの都市計画道路「渡辺通・春吉線」を通す。 
この開発計画の目的は大きく3つ。ひとつは、渡辺通駅前の顔として、通りに面したエリアを整備すること。2番目は都市計画道路を通すことで都心部広域の循環構造を実現すること、そして3番目が都市型住宅エリアの形成だ。駅前の顔づくりは、渡辺通り全体の今後の都心整備のモデルに、さらに住宅エリアは古い街並みが残る春吉地区の今後のまちづくりのモデルにしたいというのが福岡市の意向だ。区画整理エリア外の道路整備にも生かされる。

2008年05月26日

2011年、「博多」を震源地に福岡都心が生まれ変わる!11

渡辺通・春吉地区の位置(航空写真)

2008年05月23日

2011年、「博多」を震源地に福岡都心が生まれ変わる!10

一大オフィスゾーンに生まれ変わるか「電気ビル街」

 現在九電子会社のビル建設・管理会社「電気ビル」が福岡支店北側に新たに「北ビル」(地下1階、地上13階)を建設中。5月に完成し、別館に入居するオフィスを中心に移転させる計画だ。その後、別館の建て替え(2期)に移り、3期として西側の第2別館を含めて新たな再開発ビルを建設する構想だ。

 構想のポイントとなるのは、これまでエリア全体が九電本社として部外者を入れない閉じたビル群であったのに対し、新しいプランではエリア全体が開かれた街になっている点だ。 全体でひとつの巨大なビルとするのではなく、敷地内に6棟のビルを建てる構想となっている。そのビルの間には緑道を通したりイベントができる広場を設けたりし、さらに低層階には店舗などを配置する。全体で賑わいのある空間を創造しようというプランだ。

 最終的な完成までには少なくとも5年以上かかるとみられるが、西鉄・天神大牟田線の特急も停車する薬院駅にも近い「電気ビル街」が大規模に再開発されれば、博多、天神に次ぐ一大オフィスゾーンに生まれ変わるだろう。

2008年05月22日

2011年、「博多」を震源地に福岡都心が生まれ変わる!9

【渡辺通・薬院地区】ビジネス、都心居住、商業・文化が調和した新しい拠点

街づくりの視点で進む九州電力本社の再開発

渡辺通り2丁目の九州電力本社の完成予想図博多、天神両地区から少し焦点を引いてみると、福岡市内で他にも大規模な開発案件が進んでいる。
九州電力本店が入る渡辺通の電気ビル。渡辺通り1丁目の交差点から見ると、角に関連会社などが入居している「電気ビル別館」があり、その北側が九電本社である「本館」、さらに九電福岡支店などが入居する「新館」と、3つのこげ茶色のビルが並んでいる。実は同社の敷地内にはこの3棟のほかに第一~第三別館などもある。このエリアに、さらに北側のセントラルホテルとの間の一角と城南線沿いにある十八銀行が入居するビルなどを加えた約2万4000平方メートルのエリア全体を長期間かけて再開発するプランが進められている。
このプランは、さまざまなタイミングが一致したことから生まれた。その第1は、各ビルの老朽化が進んでいることだ。角の電気ビル別館とホールは1952年の建築で、既に53年が経過している。本館は68年、新館でも83年の建築だ。また、別館などを数多く建て増してきた関係で敷地全体の利用効率が悪く、高度利用が課題となっていた。また、福岡市営地下鉄・七隈線が2005年春に開業し、渡辺通駅ができたこと。さらに、渡辺通1、3丁目の区画整理・再開発事業や日赤通り拡幅など、街全体が変貌中であること。こうした要因が重なったことから、九電では98年ごろから福岡市とも協議を重ねていた。

2008年05月21日

2011年、「博多」を震源地に福岡都心が生まれ変わる!8

パルコの狙いはテナントとして優先交渉権か

九州の商都・天神の交差点天神2丁目の大規模再開発構想は、今のところ地権者間に温度差もあり、すぐに動く可能性は高くはないが、60ー70年代に完成した古いビルはいずれ建て替え期が訪れる。さらに古い岩田屋の旧本館はもっと早いだろう。このため、破格の条件を飲んで進出するパルコに対しては「将来旧本館が売却されて再開発計画が動き始めた際に、テナントとして優先交渉権を訴えることをにらんでいるのではないか」と見る向きが多い。
地権者と行政による再開発構想は、天神2丁目のオフィス街と旧岩田屋本・新館にとどまらず、新天町を巻き込んだ構想に発展する可能性もある。浮かんでは沈み、また浮かんでは沈みしていた新天町の再開発も仮店舗で使える旧岩田屋本・新館のあるうちが最後のチャンスかもしれない。今後検討が進む地元の構想に、パルコおよび親会社の森トラストが先手を打ったと言えないこともない。
福岡三越などが入る天神ソラリア計画や岩田屋別館が入る旧NHK福岡放送局跡開発以来、大規模な再開発が落ち着いた感じもある天神地区だが、「博多」に刺激されるように次の大規模開発の芽が出始めた。

2008年05月20日

2011年、「博多」を震源地に福岡都心が生まれ変わる!7

08年度から街づくり貢献で容積率を緩和

そうした動きに合わせるように、福岡市は3月、天神や博多地区のビル建て替えに対し、「環境」「安全安心」「共働」など5つの条件(テーマ)を満たせば、敷地面積に対する建物の延べ床面積である「容積率」を最大400%上積みすることを決めた。08年度中に導入する、この「都心部容積率特例制度」は具体的には同市が目指す都市像に合致する㈰「九州アジア」㈪「環境」㈫「魅力」㈬「安全安心」㈭「共働」ーのテーマに合わせた設計について、1テーマ当たりの容積率を50ー100%、合計400%を上限に上積みする。
例えば、アジア企業を誘致したり観光ブースを設けたりするなどの「九州アジア」や、公共広場、歴史、文化を活用する「魅力」を満たせばそれぞれ50%上積みする。
福岡市都心部の現在の指定容積率は400〜800%。緩和策による400%に公開空地を設けることによる上乗せ分を加えると最大1200%以上になる。
福岡市中心部には73年施行の都市計画法改正前に完成し老朽化したビルが70ー80棟あり、現行法で建て替えると容積率規制で床面積が縮小する恐れがある。このため、市の規制緩和は条件付きながら老朽化したビルの建て替えを後押しするとみられている。
 〈メモ〉容積率:敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合。例えば、100平方の敷地に建つ延べ床面積800平方の建物の容積率は800%。乱開発に対する一定の規制で、1973年の建築基準法の改正で定められた。

2008年05月19日

2011年、「博多」を震源地に福岡都心が生まれ変わる!6

パルコの「先を見据えた戦略」とは何か?

その後、学園側のメーンバンクが旧本館の利活用へ乗り出した。バブル景気崩壊で下落が続いていた地価は、ようやく回復の兆しが見え、天神地区では上昇に転じる場所も現れた。新館と合わせて205億円で買収された旧本館に400億円を提示した不動産ファンドも現れた。関係者によると、学園側は売却と賃貸を検討していたが、昨年秋ごろからパルコに賃貸する方向に絞って交渉していたもようだ。学園側とパルコが結んだ契約は「建物賃貸借予約契約」で、「万一リニューアル計画が実施できないなどの場合は、出店計画を取りやめることがある」としているように、出店の可否は契約上、「それ以上」でも、「それ以下」でもない。そんな段階での出店表明で、パルコは築70年超の旧本館の耐震補強費と改装費を負担して入居するという。その額は20億円を超えるとみられ、地元不動産関係者は「仮に10年間営業しても取り戻せない」と、パルコ側の決断に驚きを隠さない。その上で「その先を見据えた戦略ではないか」と読む。
 「その先」とは、天神2丁目の大規模再開発だ。旧本館の向かいに建つ天神ビルや福岡銀行本店などの所有者と、天神地区に多くの不動産を持つ西日本鉄道などは昨年夏に、地域の一体再開発を研究する「天神地区都市機能更新研究会」を発足させた。13棟ものビルが集中する約1万5000平方の敷地を一体開発して、九州・アジアを代表するビジネス街に再生するという壮大な計画だ。研究会は年明けにも会合を持っており、地区計画の策定などを協議しているもようだ

2008年05月16日

2011年、「博多」を震源地に福岡都心が生まれ変わる!5

【天神地区】天神2丁目再開発とパルコ出店の波紋

パルコが旧岩田屋本館への出店を表明

天神地区でも大きな動きがあった。
 「(仮称)福岡天神2丁目ビルへの出店基本合意について」。A4判の紙2枚が2月8日に突然、福岡市役所の記者クラブに投かんされた。福岡天神2丁目ビルとは、旧岩田屋本館のことを示す。地下1階、地上8階。延べ床面積2万4000平方。商都・天神を長くけん引した地元百貨店、岩田屋が経営難に陥り、本館とそれに隣接する新館を福岡市内の学校法人「都築学園」に売却・閉鎖して4年。天神を象徴するビルが再生に向けて、突然動き始めた。
 本館・新館を巡っては、これまでも再開発のうわさが何度も浮上しては消えた。05年に学園側から旧本館の利活用を委託されていた三井不動産がロフトを核テナントとする再開発計画をまとめたこともあったが、20億円近くに上る耐震補強と改装費の負担をめぐって学園側との調整が不調に終わり、交渉がとん挫したこともある。交渉は契約直前まで進んでいたが、学園側が土壇場で建物の改修費負担額を拒否したという。「ゴール目前で学園が突然サイドブレーキを引いた」。学園側との交渉を知る関係者が述懐する。

2008年05月15日

2011年、「博多」を震源地に福岡都心が生まれ変わる!4

福岡都心部の主な再開発計画

2008年05月14日

2011年、「博多」を震源地に福岡都心が生まれ変わる!3

「第2キャナル」はディズニー誘致へ

博多地区の商業施設で大きな存在感を示してきた「キャナルシティ博多」(延べ床面積23万平方)でも動きがある。博多駅から西へ700の旧鐘紡工場跡地に96年に開業していて以来、毎年1200万人以上が訪れ、これまでの集客延べ人数は軽く日本の人口を超える。しかし、開業10年を超え、その間に約2キロ離れた天神地区では百貨店だけで売り場面積が2・7倍に拡大。昨年11月には天神に近い渡辺通に雑貨専門店ロフトが開業するなど、競争環境は大きく変化した。こうした中、施設を開発した福岡地所は、次の時代を見据えた戦略を温めている。東側に隣接する1万平方に施設を増床し、その核テナントとして東京ディズニーランドの屋内型施設を誘致する構想だ。「第2キャナル」と呼ばれる増床計画は開業直後からの悲願だが、土地買収が難航して現在に至っている。しかし、同社は新博多駅の開業に合わせ、その実現を目指す。目玉になるディズニー屋内施設の誘致には大阪市や名古屋市も名乗りを挙げているとされ、年内にはその中から最終候補地が絞られる見通し。しかし、福岡市は行政のほか、JR九州を含む地元経済界も全面支援の構えで、5月初旬の「博多どんたく港まつり」には、ミッキーマウスなどディズニーキャラクターを招待。同時に訪れるディズニーランド運営会社幹部に福岡を熱烈PRするという。地元経済界は「アジアからの観光客が増えている福岡にディズニーの魅力が加われば、さらに飛躍する」と期待を寄せる。「博多」は、駅ビルとキャナルの2極を軸に、大きく変容しようとしている。

2008年05月13日

2011年、「博多」を震源地に福岡都心が生まれ変わる!2

【博多駅地区】「博多」は、駅ビルとキャナルの2極に

総事業費600億円を超える4代目博多駅ビル

解体された博多駅前ビル土ほこりをあげながらクレーンが忙しく動く。列車が行き来するホームの横で、福岡の玄関口として45年にわたり親しまれてきたビルはがれきの山になっていた。
2006年に着工した4代目の博多駅ビルは、在来線を生かしたままの難工事だが、07年度には九州新幹線ホーム工事にも着手。11年の完成に向けて順調に進んでいる。地下3階、地上10階建てで、延べ床面積20万平方。核テナントとして九州初進出の阪急百貨店(地下1階ー地上8階、約4万平方)と大手雑貨専門店の東急ハンズ(1階ー6階)が入居。複合映画館(シネマコンプレックス)やレストラン街のほか、屋上庭園や吹き抜け、周辺ビルとの回遊性を高めるための空中デッキも設ける。総事業費は600億円を超える。1日の来客数は10万人が予想されており、JR九州の石原進社長は「九州・アジアの新しい顔にしたい」と強い決意をみせる。
急ピッチで工事が進む博多駅に刺激され、その周辺でも再開発やビル建設計画が多数浮上している。まず動いたのは、人の動きの変化に敏感なホテル業界だった。既に開業している西鉄イン博多、ホテルルートイン博多駅前、東横インクラブ博多口に加え、東京急行電鉄(東急)も09年夏に高級ビジネスホテルを建設する。こうしたホテルだけで客室数は1000超。これに対し周囲のシティホテルなどは改装で対抗しているが、地場ホテル業界では「駅近接地でほかにもホテル進出の可能性がある」と警戒する声もあり、宿泊客の争奪戦は早くも過熱気味だ。

2008年05月12日

2011年、「博多」を震源地に福岡都心が生まれ変わる!1

 2011年春に全線開通する九州新幹線鹿児島ルートに合わせて建設が進むJR博多駅(福岡市博多区)。巨艦が姿を現すのは来年以降になりそうだが、百貨店や有名専門店などが入居して九州最大級の複合商業ビルとして生まれ変わる新しい駅ビルには早くも熱い注目が集まる。こうした動きに触発されてか、福岡市の顔である天神の1等地で4年間空き家状態だった旧岩田屋本館には2月、専門店パルコが入居することが決まった。時を同じくして、福岡市は08年度から市中心部の老朽化した建築物の建て替えを促進するため、一定の条件を満たせば容積率を緩和する方針を提示。博多を震源地に、福岡都心部が大きく動き出しそうだ。 2011年春に全線開通する九州新幹線鹿児島ルートに合わせて建設が進むJR博多駅(福岡市博多区)。巨艦が姿を現すのは来年以降になりそうだが、百貨店や有名専門店などが入居して九州最大級の複合商業ビルとして生まれ変わる新しい駅ビルには早くも熱い注目が集まる。こうした動きに触発されてか、福岡市の顔である天神の1等地で4年間空き家状態だった旧岩田屋本館には2月、専門店パルコが入居することが決まった。時を同じくして、福岡市は08年度から市中心部の老朽化した建築物の建て替えを促進するため、一定の条件を満たせば容積率を緩和する方針を提示。博多を震源地に、福岡都心部が大きく動き出しそうだ。