講演収録 「困難を克服して」 プロ野球解説者 島田 誠 氏 4
野球との出合いが人生を変えるきっかけに
6歳の時に、グランドで青年団の人たちが野球をやっているのを土手で一人で見ていました。もちろん、その当時は野球の“や”の字も知りません。私はちょうど外野のライトを守っている人の後ろの方で見ていたのですが、突然そのライトに大きな打球が飛んできて、ライトの人が私の方を見て「危ない!」という仕草をしたのです。ボールはまさに私の顔めがけて飛んできました。私はまるで金縛りに合ったように動けなくなりましたが、次の瞬間、何とそのボールをキャッチしていたのです。それを見ていたライトの人から「坊や、野球をやったことがあるのか」と聞かれ、「いや、全くない」と答えると、「それじゃ、教えてやるから下りて来なさい」と野球の練習に誘われ、6歳の時に青年団の野球部に入部することになりました。1週間に1度ぐらいでしたが、ボールの握り方から、バットの振り方まで、いろいろなことを教わりました。
中学生になった時、身長が140センチメートルと、中学1年生にしてはかなり低い方です。この身長コンプレックスを何とか克服したいと思った私はバレーボールやバスケットボール部に入ったのですが、回転レシーブのやりすぎで身体がおかしくなったり、ボール拾いばかりで面白くなく、すぐ辞めてしまいました。そしてブラブラしていたところ、友人から野球部に入ったらと勧められ、遅ればせながら、6月に野球部の門を叩きました。
