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「天神VS博多駅」流通戦争17

総合得点のトップは博多阪急が躍り出る
 
今回の採点は各百貨店を「強い、普通、弱い」の3つの観点からの評価であるが、一番評価の高い順に並べれば「博多阪急、岩田屋、三越福岡店、博多大丸」の順となった。(表3の採点集計表参照)
 
博多阪急に関しては、開店した初年度売上高目標である400億円突破の可能性は、極めて高いと想定できる。
 
一方、2008年春に統合する伊勢丹と三越の系列である岩田屋と三越福岡店は、店舗の近さを弱みではなく強みとして生かし、顧客管理の共有化などを通じて、相乗効果が期待できる。加えて、富裕層に強い三越福岡店がもつ美術関連の高額品を岩田屋外商部が販売し、さらに岩田屋が強いファッション商品を三越福岡店の外商部隊が販売することも可能となる。また、両店連合による共同販促として、あらたな広告戦略を構築すれば、広告の露出度や顧客の広告認知度などにおいて、圧倒的な強さを発揮するかもしれない。
 
もっとも、将来的には経営効率上、2店舗体制から1店舗に集約される可能性もある。この場合、現岩田屋の売場面積が4万8500平方メートルであり、三越福岡店が3万8000平方メートル規模のため、増床した総面積で最低5万平方メートル以上の売場面積が確保できるかがポイントと考えられる。
 
仮に現岩田屋に集結した場合、三越福岡店は専門店ビルへ業態転換する可能性もある。逆に現福岡三越が別館にある外商事務所やソラリアステージまでを売場として確保することで拡大ができれば、現岩田屋が業態転換する可能性もある。
 
一方、博多大丸は約40億円を投じて、2007年から3年間のリニューアルをスタートさせたが、ファッションに強い博多阪急や岩田屋とどこまで戦えるのか、そのカギは固定顧客づくりにかかっている。
 
また、カード特典がお買上高100円につき1ポイントというのも、博多大丸にとって大きなハンディである。大丸と松坂屋の統合後の固定顧客戦略では2008年9月に「カード体系を共通化し顧客の利便性を図る」計画となっている。このため、子会社である博多大丸にも「大丸本体のDAIMARUカード」を導入する可能性がある。
 
ただし、別会社であるために5ポイント制に引き上げるには、現在の財務力から推計して大幅な経費削減は避けて通れず、困難が予測される。将来的に株式会社博多大丸を解散して、大丸本体に吸収合併されれば、可能性も出てくる。いずれにしても、当面は別会社としてのカード戦略
の構築となる。大丸ゴールドカードの特典である年会費無料を有料にして、これまで期間限定で実施していた3ポイントを常時導入したとし
ても、同業他店に比べるとまだハンディは大きい。
 
このような検討を重ねた結果、「天神VS博多駅流通戦争」において、勝者となるのは「博多阪急」、もしくは「岩田屋―三越福岡店連合」のいずれかになるものと推測される。

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