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成長率では測れない経済実態――進む格差と地方5

アジアを中心とする外需に支えられ高水準続く素材生産

07年7〜9月期の素材関連業種の生産は、粗鋼が7期連続のプラスとなり、化学、セメントとも2期ぶりにプラスに転じた。粗鋼は海運需要の高まりによる造船向けが堅調であるためだ。ただ、鉄鋼、化学ともに原材料価格や輸送運賃の上昇にともない、付加価値ベースの生産指数は伸び悩んでいる。セメントの9月の生産は改正建築基準法による建設需要の減退からマイナスに転じているが、他素材と同じように輸出比率の高い工場では前年を上回る生産が続いている。
 
九州内の自動車各社の工場は、輸出比率が高いことから国内販売低迷の影響が比較的に少なく、好調な輸出に支えられている。二輪車生産台数が前年比で大幅に減少した本田技研工業熊本製作所は、浜松工場からの中大型二輪車生産の全面移管を08年に控え、工場を増設している。造船所も、好調な船舶需要や中国・韓国等との競争激化を背景に設備増強の動きとなっている。
 
同期の九州におけるIC生産は、数量ベースでは7期連続プラスだったが、数量の伸び率は4期連続で低下し、金額ベースは7期ぶりのマイナスとなった。今後の見通しについて、九州経済調査協会では、北京五輪開催による薄型テレビ等のデジタル家電需要の高まり等から、08年半ばまで半導体需要は高いとみている。WSTS(世界半導体市場統計)の予測でも、日本を含む主要国の半導体市場は08年までは軒並み高い成長率が見込まれている。ただ、IC市況の悪化から数量単価の下落が見られるため、今後生産は調整局面に入る可能性もある。