博多・天神地区の百貨店戦争!!5
一大騒動後に実現した阪急百貨店と阪神百貨店の統合

2006年10月、阪急電鉄の持株会社・阪急ホールディングスが阪神電鉄との経営統合を果たし、阪急阪神ホールディングスとして再スタートした。周知の通り、村上ファンドによる阪神電鉄株の大量取得に端を発している。阪神タイガース・ファンを巻き込んだこの一大騒動の流れを受けて、2007年3月、阪急阪神ホールディングスは阪急百貨店と阪神百貨店が経営統合で基本合意。2007年10月、正式に経営統合を果たした。阪急百貨店を親会社とし、阪神百貨店を子会社とする株式交換を実施し、10月1日付で百貨店事業を新設分割することによって、阪急百貨店を持株会社とする。
阪急阪神ホールディングスは、2007年度からの6カ年の中期経営計画も発表している。それによると、旅行や国際運輸、不動産管理、クレジットカードの事業も再編・統合する。2012年度の売上高7700億円、営業利益1000億円、経常利益780億円、当期利益420億円を目指す。
さて、阪急百貨店は、東の「伊勢丹」、西の「阪急」といわれる程、日本の百貨店事業者の中では、有数の高い経営効率を誇る会社で、共に流行の先端情報を発信し続けている。また、阪急百貨店は、「文化」にも強く、宝塚歌劇などを含め、阪急東宝グループを形成している。上層階の催事場で、「宝塚」「東宝」の2枚看板を存分に活かしたイベントを開催し、「ファッション」「文化」を軸に集客力を高める戦略に出るだろう。阪神百貨店は、立地の良さに助けられて高収益を上げているが、ネットワーク力や商品構成力という点では充分とはいえない。今後、互いの長所を引き出しあい、短所を補完し合える関係を築くことができるか、また、他の事業の再編・統合との相乗効果があるのか、今後の動向に注目したい。
