法的整理と私的整理
企業が倒産状態に陥ったときにとられる方法の一つは法的整理と、もう一つは私的整理である。
法的整理とは、債権者または債務者(取引先)が裁判所に対し、一定の法的手続きを申請し、
裁判所が選任した人(管財人)によって債務者の再建または清算手続きが進められることをいう。
法的整理はさらに、再建を目的とする整理と清算を目的とする整理に分類される。
前者は、和議法(廃止)に代わる民事再生(民事再生法)、会社整理(商法)、会社更生(会社更正法)で
あり、後者は、特別清算(商法)、破産(破産法)を指す。いわゆる「倒産5法」。
これに対して、私的整理とは、裁判所の手をかりずに主に債権者の一部が中心となって、
任意の方法で債務者の債権や清算にとりかかることを指し、任意整理とか内整理とも呼ばれている。
両社の相違点は、要するに裁判所(法)が関与するかどうかにかかっている。
法的整理は、特に企業の再建に活用されている。
企業の再建は、清算の場合と異なり、事業継続の運営面に問題があるため。
私的再建のやり方としては、
[1] 資金不足を回避して手形のジャンプ(支払期限の猶予)を行い、
旧会社のままで取引を継続させる内整理方式
[2] 旧会社は倒産させ、新たに第二会社を設立し、
その第二会社が旧会社の債務を引き受ける第二会社方式
があるが、いずれにしても、再建のポイントは、債務の免除と協力スポンサーの支援による。
ところが、私的再建による場合は、ゴネ得的債権者や支援の美名にかくれて自社に有利回収を図る
スポンサーが現れたりする。
それは、私的整理には法的拘束性がないので厳正な立場からの
管理・監督者に欠けるということになる。
特に債権者が錯綜し、金額も多額に及ぶケースにあってはこれらの欠点が如実に表れる。
