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2010年09月24日

九州・沖縄地区建築工事上位100社の総売上高は...

1.トップ100社の売り上げ
表1

 九州・沖縄地区建築工事上位100社の総売上高は7,016億33,001千円(前年度対比1,216億36,766千円減)となり、平成8年度の集計開始以来最大の落ち込みとなった。また、ランクイン企業は年次ごとに変動があるため、今回ランクインした100社に限定した平成20年度売上高は8,009億10,559千円、平成20年度対比では992億77,558千円の減少となった。


2.収益状況
表2

 100社平均の売上総利益率は平成219年度が8.67%。前年度比では0.38ポイントアップしているが、総利益率の集計を開始した平成15年度が10.5%であったことから同期に比べると大きく下回っている。
 本業での利益をあらわす営業利益率は平成21年度は1.53%と6年ぶりに前年度を上回った。経常利益率は平成21年度で1.51%、こちらも低下傾向が続き前年度対比0.10%ポイントの低下となった。当期利益率については平成20年度は、平成18年度以来2期ぶりに赤字に転落したが、平成21年度は㈱志多組(No.7、宮崎県)が特別利益により38億10,068千円の黒字となったこともあって0.74%を確保した。


3.借り入れ状況
表3

 平成21年度の借入金総額は前年度対比で140億1,500万円(前年度対比9.9%)減の1,271億4,900万円となり再び減少に転じている。要因としては債務免除などにより㈱志多組(宮崎県、No.7)が借り入れゼロとなったことなどがあげられる。
 なお、借り入れゼロ、いわゆる無借金企業は㈱佐伯建設(大分県、No.6)をはじめ前年度比1社減の30社であった。


4.上位10社ランキング動向
表4

 平成21年度の集計で新たにトップ10入りした企業はなく、10社は前年度同様の顔触れとなったもののランキングには変動があった。1位の松尾建設(株)、3位の梅林建設(株)は前年度と同順位であったが、前年度4位の九鉄工業(株)が2位へ、7位の(株)國場組が4位へ、6位の上村建設(株)が5位へ、8位の(株)佐伯建設が6位へ、9位の西日本菱重興産(株)が8位へ、10位の(株)谷川建設が9位へ順位を上げた。逆に前年度2位の(株)志多組が7位へ、5位の(株)さとうベネックが10位へそれぞれ順位を下げた。また、前年度対比で売り上げを伸ばしたのは九鉄工業(株)および(株)國場組の2社で、残りの8社は前年度対比で減収となっており、特に松尾建設(株)、(株)志多組および(株)さとうベネックは100億円を超える減収となった。なお、九鉄工業(株)はJR博多駅などの九州新幹線がらみの工事需要が大きく寄与し100億円を超える大幅な増収となった。


5.見通し
 最近、地域および企業などにより格差は大きいものの各専門下請け工事業者からも工事量の増加や、受注予定物件の増加および見積もり依頼の増加なども聞かれるようになった。
 ただ、このような動きが実際に数値面に反映されるのは平成23年度以降との見方が強く、多くの企業が売り上げ計上基準の変更を実施することがなければ平成22年度については対象となる100社合計の総売上高がさらに落ち込む可能性が高いものとみられる。環境的には今後への期待要素も出てきているが、まだ受注面には本格的な力強さは感じられないと共に流動的な一面もある。これまでの実績から施主との信頼関係ができている企業とそうでない企業、資金力を有する企業とそうでない企業、自社の特色を理解し生かすことのできる企業とそうでない企業など、生き残りをかけた戦いはさらに本格化するものとみられる。